世界史のなかの縄文: 対論

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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784403230912

感想・レビュー・書評

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  • 日本の歴史の中で、というよりも世界の同時代の中で縄文を捉えてみようという本である。

    実は縄文は、当時世界の中でもかなり進んだ、トップクラスと言ってもいい文化であった。四大文明のように「文明」と捉えるのは違和感があるが、土器の進化度や集落、生活の発達具合では“世界的”だったのだ…という。

    なるほど。

    だが、「戦争はいつから始まったか」という議論のくだりは納得しがたい。道具や規模によってどこで用語的な線を引くかという話なのかも知れないけど、生物は発生した時から他と(食い物や繁殖相手や信教を巡って)争う存在だったのであり、戦争は原初からあったとすべきである。(←証拠も検証も要らないんだからシロート発言は気楽だな(笑))

    ところでこの本、佐原真、小林達雄という2人の考古学者による対論である。

    対論が互いの証拠や主張をぶつけ合ってある成果(結論)を導き出すものであるとすれば、この本はいささか腰砕けに見えた。

    いい部分はもちろんあるんだけど、噛み合わない部分ではまったく噛み合わないまま「この話はこの辺で」と打ち切ってしまったり、研究成果と感慨やゴシップとがまぜこぜだったりと、本の各所で情報の濃淡が激しい。

    5回ほど会談したというが、それをほとんどすべて、そのまま本にしてしまったのではないか。

    佐原氏は「縄紋」という呼び方を主張するが、表記が一部混乱しているなども含めて、ちと消化不良な本なのだった。

  • 縄文って結構凄いんだよ。
    それを、世界の文明なんかと絡めて位置づけてみましょう的な
    面白い内容なんだけど…、いかんせん、やっぱり研究者って言うのは
    偏屈で変わりもんで、そんな2人の対論なものだから
    途中、何度も喧嘩みたくなっちゃって…。
    相手の話聴くって出来ないんだよね。こ~ゆ~人達って。
    「対」にしないで、一人一人が書く方がいいね。やっぱり。
    でも、お互い感情的になったりしてるの読んでると、
    その人の大切にしてる論点とかが浮き彫りになって、面白いっちゃ面白い。

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