西洋骨董洋菓子店 (1) (ウィングス・コミックス文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784403501159

感想・レビュー・書評

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  • 登場するお菓子が美味しそう過ぎて・・・よしながさんの食いしんぼ根性の結集。実在する店舗でこれに匹敵するケーキ屋さんがあったら通い詰める・・・!

    天才パティシエ(母親のせいで女性恐怖症)、オーナー(幼少期に誘拐されたトラウマの持ち主。巨乳好き)、見習いパティシエ(甘党のプロ級ボクサー)、ウェイター(常にグラサン、泣き虫の大男)という個性豊かな面々はさておき。

  • 何度目かの再読。何も解決しない、怖いものは怖いし、つらいものはつらい。それでも他人を犠牲にしない少しの笑いを携えて毎日を歩く。2番目に好きなこと、ちょっとだけ得意なことを仕事として毎日働く。もし生活の糧が空から5億降ってきたら働かないだろうけど、そんなことはないので日々働く。好きなものは好き、嫌いなものは嫌い。そうやって生きてくんだよなぁ、まあいっか、と思える。
    インタビュー本を読みつつ、こちらを読み返すとさらに感慨深いものがある。作者が想いを込めてひねくりだした、というよりは、作者の日々の考え、好みがサラッと出ているのがこの方の作品で、だから気負わず読めるのに根底にあるものに感銘を受けるのだろう。哀しみを持ちながら笑って生きる。

  • この時点ではミステリー要素はありませんが、ゲイの描写が苦手な方は無理かもしれません。

    個人的には、元刑事の方のお見合いエピソードが好きです。
    奥さんのあっさりした感じも面白いです。

  • 過去にワケありな男たちが洋菓子店を営む話。BL要素あるの知らなかったから驚いたが、単なる性的嗜好の一種としてごく自然に存在しているため、万人が読みやすく、面白い作品だと思う。小野が雨の中でダンス(?)したシーン思わず吹き出した(笑)キャラもストーリーも良い。

  • ドラマにもなりました。ドラマでは濁した表現でしたが、ガッツリBLです。ただ、細かなスウィーツの描写や、それぞれの登場人物の深いエピソードなどBL好きでない人も、この独特な世界観に入り込んでしまうのではないでしょうか・・・。

  • アンティーク、ドラマで見たときはとにかくケーキが美味しそうで!マンガで見ると、美しい食器に目がいきますね。

    四人の麗しい男性陣も好きだけど、サブキャラのストーリーが特に好き。

  • 「大奥」も一巻だけは読んでいたけど、「フラワー・オブ・ライフ」以来初めてちゃんと触れるよしながふみワールドです。
    ドラマ化とかされて人気で、なんとなく敬遠してしまっていたけど、ついに手にとりました。

    ……面白くないわけがないっ!!!
    気持ちいいくらい軽やかな面白さを持った漫画です。
    うーん、ドラマ全然観ていなかったのでキャスト確認したいけど、ネタバレは避けたいという矛盾心です。

  • 正統派のホモを久々に見れた。
    最近のBLと属されるモノはなんだかホモやゲイとはかけ離れている気がする。
    内容はケーキ屋とほのぼの人間模様とちょっぴりのシリアス。

  • 全巻読了。

    面白かった!これ好き!久々にツボにくる漫画だった^^

    とにかく話の構成の仕方がうまくて、先を読むのがすごく楽しかった。
    とくに伏線の張り方。前の回の伏線がその先の回に繋がって、別の話に展開したり。小さな伏線もだけど、大きな構成として最初と最後がうまく繋がるところも見事って感じ。

    登場人物も、ひと癖あって、トラウマとか弱さもあって。
    だけどそれを互いに認め合いながら、受け入れながらというのが、シビアなんだけど優しい目線。
    人はそう簡単には変われないんだけど、だからといって肩肘張らなくてもいいじゃん、みたいな。共感できるなー。

    脇の登場人物もしっかりと造形されていて、毎回でてくるゲストの事情とか結論の落としどころとか、いちいち読ませてくれたなー。

    あまり食べることにそこまで興味がない…ので、ケーキの説明とかは読み飛ばしがちだったけど、よく勉強してるんだな、と思った。

  •  「やっぱり 思い出せねえし 忘れられねえし 怖いんだよ!」このセリフにぐわっとこみあげるものがありました。トラウマとかそういうのは、結局他人にどうにかしてもらえるシロモノじゃなくて、終局的には自分が真正面から向き合って自分でどうにか折り合いをつけて、どうにもならなければずーっと苦しくっても背負っていくしかないけど、でも人生には癒される甘美な瞬間が確かにあって、支えてくれて甘えさせてくれる誰かもいてくれて、苦さと甘さのなかで、やっぱりそれでも生きていくのだ!と思わせてくれました。オーナーかっこよすぎです。ここにきてBLというもののよさをかなりわかってきました。オンナじゃま!って思ってしまいます、、、あくまで、この作品にでてくるオンナの人がです。ところどころにはっとさせられるセリフがちりばめられていて、ドキッとします。「自分の引き起こした結果の全てに責任を取れる人間なんてどこにいるんだろう?」とか、やっぱりよしながふみの漫画は色々なことを気づかせてくれるなぁって思いました。

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著者プロフィール

東京都生まれ。代表作の『西洋骨董洋菓子店』は2002年、第26回(平成14年度)講談社漫画賞少女部門受賞。2006年、第5回(2005年度)センス・オブ・ジェンダー賞特別賞、第10回(平成18年度)文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。ほかの作品に、『大奥』『フラワー・オブ・ライフ』『愛がなくても喰ってゆけます』『愛すべき娘たち』『こどもの体温』などがある。


「2022年 『きのう何食べた?(20)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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