裸のマタドール (ディアプラス文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784403523298

作品紹介・あらすじ

男娼上がりの性悪ビッチと噂される美貌の闘牛士・ロサリオこと理央。そんな理央が世話係として拾ってきたのはかつて自分を弄んで捨てた男・レジェス。帝王と呼ばれ、闘牛界に君臨した彼だが、試合中の事故で記憶と聴覚を失ってしまう。過去の栄光も二人の因縁も全て忘れ、一途に理央を見つめ守り従うレジェス。目の前の優しい彼に惹かれながらも、過去を忘れられない理央の心は-。

感想・レビュー・書評

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  • 前作を知らぬまま読了しました。
    (※オムニバスなので単独で読めます)

    華藤さんの作品はこれが初めてになりますが、読み終えてみると闘牛に対してストイックな作品でした。
    あとがきにもありましたが、ただBLなのではなく、一人のマタドールの成長ストーリーにもなっています。
    当たり障りなく知ってはいても、あまり触れる機会のない競技なことと、昨今問題視さ衰退しつつある闘牛のその神聖さを理央(ロサリオ)とともに──現実的に見ればその内のほんの少しなのかも知れませんが──学ぶことが出来た気がします。
    (BL作品の感想らしからぬ感じになってしまいましたが、それはそれで健気な理央でした……。結構強か)

  • 闘牛のスタイルの違いは見たことない人間には分かりにくい。

  • 『愛のマタドール』
    ⇒『裸のマタドール』 ※続編ではなく関連作

    シナプスの柩よりもこっちの方が好き。
    マタドールシリーズ・・・また出ないかな~

  • 作者の闘牛に対する情熱と愛情がひしひしと伝わってきて、読みごたえがあった。
    後書きにもあるように、恋愛だけじゃなく、主人公・理央の成長物語でもあるのが良かった。
    極彩色のスペインの風を感じることができた。

  • 面白かったです。前作が結構面白かったので今回も買ってみたのですが、こっちの方が好きかも。
    別れを告げた直後に記憶を失くしてしまった男と、記憶を失くしてしまったせいで言葉の意味や真意を最早知る事も出来ず、生きてさえいればいいと探し出して側に置いたものの前に進めなくなってしまった主人公の話。現在から始まって、過去の出会いからの話に戻るのですが流れがいいなーと思いました。前半で別の人間から「攻の死を認めろ」と言われて、受はどうしたらいいか解らずじわじわ追い詰められていくのですが、読みながら認めるってどうすればいいんだろうと。どう越えれば正解なんだろうなと思いながら読んでたのですが、過去から現在に戻った時に、更に別の人間が言った言葉に主人公同様はっとしました。あぁそういう事かと。認められていないから、そもそも憧れたはずの闘牛すら出来ていない。必死で攻が残そうとしたもの、刻んだもの。それをそのままにしてしまっていた。その事に読みながらすっと気づく流れになってるのがうまいなと思いました。
    そして中盤の過去話を読む事で、攻がああいう扱いをしてた理由、別れを告げた理由が何かあるんじゃないかと。酷い男ではないんじゃないかと。徐々に明らかになる真実。愛。
    後半は切なくてほろりときました。今の攻を好きになっていいのか。残りページ数がかなり少なかったのでドキドキしながら読みました。終わるのか。記憶は戻るのか戻らないのか。どちらでもいいんだよね、と思わせたところで、今度は記憶が戻る事の恐怖。あ、そういうのもあるんだ、とそこも面白かったです。残り少ないけど?と更に気になったけど(笑)最後は少ないページで結構詰まってました。

  • どこまでも情熱的でストイック。
    一見軽そうな二人だけど、闘牛を通した絆(愛)の深さに感動しました。

    前2作同様、闘牛シーンはまるで自分が現場にたち、一観客として観ているようで!!リアル&繊細な描写に興奮と緊張でいっぱいでした。
    (実際、絡みのシーンよりどきどきしちゃったかな。笑)

    また、物語の締め方がすごく好き。二人の道の選択の仕方にやはりお互いや闘牛に対する愛を感じて幸せな気持ちのまま本を閉じることができた。

    前の作品たち(神に弄ばれた恋、愛のマタドール)で出てきたキャラクター達にも会え、ファンには嬉しい一冊です。

  • 読んでて辛い描写もありますが、理央の密かな一途さとラストの展開にむくわれました。

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