レベッカ・ストリート (ディアプラス文庫)

著者 :
制作 : 珂弐之 ニカ 
  • 新書館
4.18
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本棚登録 : 32
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784403524110

感想・レビュー・書評

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  • 20年以上前の作品を書き直し。

  • 著者が後書きでも触れられていましたが、この時代設定でなければならないのだな、と思いました。

  • ▼あらすじ

    NYで恋人・幸也とともに探偵事務所を開業したカイルのもとに
    舞い込んだ依頼は、愛した女の遺骨を葬る場所を探して欲しいというもので・・・。

    ***

    表紙の雰囲気とあらすじに惹かれて購入しましたが、期待以上に面白い作品でした。
    ただ一つ、非常に吃驚したのは、私はこの作品をあとがきを読むまで
    海外の作家さんが書いた作品だと思い込んでいたこと!!(笑)
    表紙の雰囲気と本の厚さ、そして何よりNYを舞台にした説得力のある
    ミステリー調のストーリーと翻訳本にありがちな癖のある文章に
    見事なまでに騙されてしまいました…(作者の部分を良く見ろよっていう…笑)

    そして更にこの作品が20年前に作られたお話だと知って更に吃驚。
    でも古さは殆ど感じないので、そう言う意味で言ったら読みやすいです。
    ただ、文章自体は先述した通り多少、癖があるので読み辛さを感じる部分も
    ある事にはあるのですが、それでも翻訳本と間違えてたくらいなので、
    海外を舞台にしたBL作品の中ではかなりレベルが高い方だと思います。

    登場人物の心理描写も丁寧に描かれている為、感情移入しやすいですし、
    エロはあっさりめですが、それでもストーリーがしっかりしているので
    不満に思う事もなく個人的にはかなり楽しめた作品の一つです。
    でも、唯一不満を挙げるとすればカイル(攻め)と幸也(受け)が恋人なのに
    最後の最後まで「好き」とか「愛してる」といった言葉を交わさなかった事かな。
    二人とも闇を抱えた臆病者(特に幸也)なので、騙し騙し付き合っているというか、
    いつ二人の関係が終わりになっても不思議じゃない危うさが常に漂ってて
    見ていて非常に不安になるんですね。お互い好きなのに本心を隠して
    付き合うもんだから何ともじれったく、カイルなんて何度も
    「愛してる」と言いかけては言葉を飲み込むんです。それがもう堪らない。

    作者さんがあとがきで「今ならカイルは幸也にプロポーズして、
    その瞬間に幸也はカイルの前からいなくなる」と仰っているように、
    幸也はそういうやつなんです。それこそ「ちょっと飲み物買ってくる」とか
    言ってひっそりと姿を消す、そういう男なんです幸也は…!!(笑)
    好きなのに好きと言えない、踏み込みたいのに踏み込めない、
    この攻めと受けの微妙な関係がこの作品の良さであるとも思いますし、
    これはこれでバランスが取れていて良い気もするのですが、やっぱり最後に
    もう少し分かりやすい形のラブがあって欲しかったな〜というのが本音です。

    焦れったかったり辛気臭かったりする作品が苦手な方にはあまり
    お勧め出来ませんが、海外を舞台にした作品や心理描写やストーリーに
    重きを置いた作品が好きな方には凄くお勧めしたい作品。
    しかも作者さんがこの二人をもう少し幸せにしてあげたいとの事で
    来年辺りに続編(!)を書いてくださるようなので今からとても楽しみです。
    (因みにSSペーパーでは少しだけ素直な幸也が見られます♡)
    評価は★4.5と迷いましたが、続編への期待を込めて★5で!

  • 1995年が20年前だという事実に驚愕します。菅野さんのエッセイは読んだことのあるファンですが創作物はこれがはじめて。大切だから深く踏み込んでより一層傷つけたくないと思う気持ちは分かるんだけど、うまくいかない物事を互いに八つ当たりしているような様子が顕著な気がしたのと、登場人物たちの部隊が外国なので雰囲気に慣れるまで大変だった手強い。
    そんな中で確実に一歩、心を寄り添わせた二人を見れたのはじわりと温かなものをもらった気がして良かった。

  • 1995年ノベルズ大幅加筆修正+書下ろし。ニューヨークが舞台なのでか初期作品だからなのか導入部分が分かりにくかった。が、翻訳本の様な雰囲気と元検事カイルと猫の様な魅力の幸也が互いの傷を思いやり深く相愛なのは察せられ引き込まれる。「ケイの愛した人を探す」依頼が2人の過去と関係性に繋がるのが見事。書下ろしはカイルが幸也に救われたあの一夜。本編はカイルの元妻が少々やかましいがそこは飛ばして(笑)再読したくなる★白黒絵が残念

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著者プロフィール

福島県出身。少女向け小説からエッセイまで幅広く執筆。エッセイに『海馬が耳から駆けてゆく』(新書館)、小説に『毎日晴天!』シリーズ(徳間書店)、『小さな君の、腕に抱かれて』(新書館)など多数。

「2016年 『僕は穴の空いた服を着て。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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