心を半分残したままでいる(3) (ディアプラス文庫)

著者 :
制作 : 葛西 リカコ 
  • 新書館
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本棚登録 : 48
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784403524585

感想・レビュー・書評

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  • 切ないものからミステリアスにそしてシリアスへと巻ごとに感じるイメージが変わったように思えます。

    3巻は呆気ないというか、久遠さんが潔過ぎて、置いてきぼりというか。

    静良井が強くなっただけなのでしょうか。


    1巻から続く話。私はてっきり久遠が命を落とすのかと(ちょっとそれはあまりにも酷すぎか)思っていたのですが、そこまではいかなくとも二人とも大怪我(になりますよね)をしてしまって。

    中上がようやく自分の気持ちを解き放してくれて、ホッとしました。慣れっことは言え、我慢のし過ぎ。
    だからこそのねちっこい夜になるのでしょうね。
    白いカナリアさんに皺寄せ行ってしまっているんだろうな、まず安眠出来ない。


    またいつか訪れるであろう記憶障害。
    きっと何回でも乗り越えていける二人でしょう。

    何度でもまた恋をするのですよね。
    素敵ではあるけれど切なく哀しい。


    3巻では全く泣かずにすみました。もしや、またか?と危ない場面もあり、中上そこはさっさと迎えに行くところでしょうが!と読みながら突っ込んでいました。
    めでたしめでたしに終わって、幸せな暖かい気持ちで読み終えました。
    ただ、少しばかり残念に思えるのは、1巻ですべて持っていかれたようですね。高揚感は1巻からだんだんと下降へ。
    幸せと切なさとの反比例なのかな。
    私の心が何処かに置いてきぼりっていう感じ。

    あっ、と、タイトルはとても良かったです。
    最後の最後に出てきます。


    一つ一つの言葉の使い方や描写が美しくお上手ですね。

    窓の向こう遠くに海が見える高台の洋館の喫茶店カナリーは和かな日射しに包まれて、いつでもそんな情景が浮かんできます。

  • 「M」で衛と静良井さんと久遠さんが絡み合って、解けてまた結ばれました。じんわり来た…。静良井さんの書いた記事のラスト一文の余韻がすごい!久遠さんも静良井さんのことすごく好きだったんだよね、彼にも幸せになってほしいです。
    全サ応募必須。

  • 本編の走馬灯の様なフェイドアウトも良いですが、後書きに「(書き下しで)予定していたラストにもようやく辿り着けました」とあるように、余韻の残るエンドに溜息。誠実な中上、繊細で思慮深い静良井、好きです。4年周期かもしれない静良井の記憶障害を思うと切なさは祈りに変えたい。夢の時間をありがとう★葛西リカコさん絵の相乗効果大

  • 今度こそ幸せになってほしい。久遠も幸せになってほしい。

  • いよいよ最終巻。長い話なのに毎月続きが読めたから、最後までどっぷり物語の世界に入り込めたのが何と言っても良かったところです。

    2巻で二人の過去の関係が判明し、再び話は久遠に池に突き落とされた時点へ。
    …これは、もしや救いようのない結末になるのでは?と読み始めで思わず不安になってしまいました。
    誰がMなのか?というサスペンス的要素を追いながら読みつつ、でもBL的に(おい)間違いなく中上だよね~と思ってしまうんだけど、記憶をなくしてしまう静良井は自身にとってもリングノートで確認した実態のつかめない恋愛で。
    彼はどうするのかなと思いました。
    だけど、このリングノートがその後の展開に関わっていて、ものすごく重要な役割を担っているのです。
    また涙腺崩壊してしまいました。

    中上の気持ちを考えるともう、胸が潰れそうになりました。互いの過去について何も語らなかった中上だけど、心の中では静良井に対する深い想いがずっとずっと続いていたのだなと涙なしには読めなかったです。
    そして、静良井も記憶をなくしても心の深いところで忘れないでいる何かがあるのです。

    しかし、静良井のために中上は自分の人生の全てを捧げているよね…
    大学も中退、飲めなかったくせに今では夢のコーヒーショップのマスター、そしていつまでも愛する人を待っている泣かせる男だった…!
    静良井もこれ以上彼の人生を自分のせいで台無しにしたくないと思い詰めるレベルで、でもそんな彼を一生支えられる人間になりたいと決意させられるレベルで。
    そして、過酷な運命を背負っていてなお、明日に向かって一日一日を二人で幸せに生きていこうとする姿勢が、美しすぎでした。

    なので、もちろんエロ的にもすごく萌えました。センセの描くHシーンはいつもすごくツボにはまるのですが、今回も苦悩と幸せのはざまのHは胸にくるものがあってたまらなかったです。そして、Hシーンがかなりてんこ盛り。
    二人なら何度でも間違いなく恋に落ちるだろうなと確信できます。美味しいコーヒー飲みたくなりました!

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