ディアスポラ (1) (ウィングス文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784403540448

作品紹介・あらすじ

誰もが強い精霊に愛され、強い『魔法使い』になるため、自らを磨くことに余念がない街。そんな街の門前で、少年・クワンは唇を噛みしめて立っていた。精霊のことも魔法のこともなに一つ知らない丸い瞳に、悔し涙を浮かべて。彼を拾ったのは、強い精霊に愛され過ぎて"魔法の使えない魔法使い"ユリウス。「…俺、魔法使いになれるの?」ユリウスを見上げるクワンには、実は『最強』のモノが付いていて-!?前田栄が21世紀に放つ、アルティメット・ファンタジア開幕。

感想・レビュー・書評

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  • この本を買った理由は、実はとてもくだらない。

     私の大好きなゲーム、「伝説のオウガバトル」にこんな章目があったから。

     そして、するすると手が伸びていた。

     内容はファンタジー。作者は「SF」にしたいらしいが。

     しょっぱな、「てるてるぼうず」の説明がある。

    「雨乞いの儀式」に使われたもので、ようするに白い布を頭からすっぽりと被って、首に縄をかけられて樹に吊される云々という生け贄儀式が簡略化されたもの、とあった。

     もはや、中身は外れていてもいい。これだけで買いだ。(笑・樓主の本の選び方なんてこんなもんだよ)



     強大な力を持ちながら、それをうまくコントロールできない子供。それを導く、規格外の師匠。得体の知れない、敵か味方かわかんない同行者。

     ありがちだ。主人公か準主人公に無知、もしくは子供を据えないとファンタジーは世界観の説明ができないという、強固な欠点を持つ。その脇に、必ず説明できる者を配置しなきゃならない。

     だから、結局「異界から来た勇者」とか「とんでもない田舎から出てきた子供」とか、あるいは「無知な(余計な知識はあっても一般常識の欠けた)深窓の令嬢」とかは必需品である。で、これは読者への親切なわけだ。

     この本は「とんでもない田舎から出てきた少年」のおかげで、親切だ。



     クワンというこの少年は魔法使い(雨乞い師)になるために魔法を学びにやってくるのだが、彼は火の属性の王様が守護についているため、居るだけで大干ばつを引き起こすという、可哀想な子だった。(そう、彼はどうやっても雨乞いはできない。その場から立ち去ることだけが一番良い方法)

     このことから考えても王様との喧嘩は必至である。(笑)

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