THE DAY Waltz (ザ・デイ・ワルツ) (1) (ウィングス文庫)
- 新書館 (2007年7月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
- / ISBN・EAN: 9784403541186
作品紹介・あらすじ
「おめでとうございます、あなたはこの本のマスターに選ばれました!」少年が埃まみれの古書を開いたとたんに、『それ』は叫んだ。少年の名はパウロ-両親から引き離されて、豪華な館に閉じ込められ、総ての元凶である曾祖父の目にモノ見せてやる、と誓う十一歳。それの名はフィラレテス-四百年前、悪魔と取引したことから、『悪魔の書』に囚われてしまった"幽霊のようなもの"。選ばれたマスターは、満月の晩ごとにプラハの街に強制連行されるという。時の流れから完全に切り離された『THE DAY』の中で、かつて破られ、燃やされたページを取り戻すために…。命がけ、しかもタイムリミット有り。前田栄のアルケミック・ミッション。
感想・レビュー・書評
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2011年4月22日読了
たかだか11歳の少年なのに、パウロは物凄い聡くずる賢くて、けれど物語をけん引する強いパワーを持った子だなと思いました。こりゃもうフィラレテスの相棒は彼以外におらんだろうというくらい!
突然巻き込まれた事をすんなり受け入れちゃうのは、彼の現在の状況ゆえ…なのかもしれない。ちょっと可哀想ではあるけれど、憐れむ前に彼の俺様的行動を見ていると比較的楽しんでいるのかなって気がして、憐れむのは間違いだなって思った。この状況を退屈しのぎとして楽しんでいるんだろうね。そして、素直じゃない彼はフィラレテスを助けてあげたいとも思ってるはず!!
『The DAY』で切り取られた1日を繰り返す話ではあるけれども、それは決して単調ではなく、寧ろイレギュラーだらけの冒険で面白いです。
この時ばかりはフィラレテスも変な姿だし…(笑)あの動きの数々を想像するだけで笑えるwww
ボケとツッコミが最高のバディだなと思います\(^o^)/
書き下ろしの、パウロの為にフィラレテスが料理をするお話も可愛かったです。なんだかんだで、パウロを可愛がりたいフィラレテスの気持ちが可愛かった!!!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
主人公二人のボケとツッコミが素敵。
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・・・話あんまり理解してないかもだけど。
俺様なパウロと本に捉われた幽霊(?)のフィラレテスが過去に失われた本のページを命がけで回収するお話。
キャラはかなり立ってるし、会話の掛け合いもナカナカなんだけど・・・でもすごいハマるほどではないかなぁ。
パウロは超現実主義の行動力アリの賢い俺様。フィラレテスはジャパニメーション好きのオタクなお人好しって感じだな。 -
この人の書くちょっとアホな大人(今回だとフィラレテス)がすごく好きだ。
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大富豪の家系に生まれた主人公が、祖先のしでかした後始末のために「繰り返すその日」の世界で、切り取られた悪魔の本のページを回収していくお話。
悪魔の本に魅入られて本に呪われたお人よしの青年と、わずか11歳にして恐ろしく頭の回転が速く、超がつくリアリストな少年とのコンビはファンタジーな世界にあって非常に異質、そして愉快です。
400年前の人間の癖にアキバオタクな外人が繰り出す小ネタは、オタクなら思わず噴出すほど絶妙です(笑) -
主人公の黒さが好きです。
いつもの前田栄先生の雰囲気とは違うけれども、いい感じです。
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すばらしく俺様な主人公に惚れます