イングランドを想え (モノクローム・ロマンス文庫)

  • 新書館 (2020年7月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784403560422

作品紹介・あらすじ

元軍人のカーティスは、ある事件の真相を暴くためヒューバート卿の別荘にやってきた。そこで出会った一人の男とともに行動するうちに、惹かれてあってゆく――。

みんなの感想まとめ

テーマは、元軍人のカーティスが事件の真相を追い求める中での人間関係や価値観の葛藤です。物語は緊張感に満ちており、読者を引き込むはらはらどきどきの展開が魅力です。登場人物たちの語る価値観には時代背景が色...

感想・レビュー・書評

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  • ▼あらすじ
    裕福な実業家ヒューバート卿の別荘に招かれた元英国軍大尉のカーティス。
    気乗りしないパーティへの参加にはある狙いがあった。
    自分の指を吹き飛ばし、大切な友人の命を奪った欠陥銃事件の真相を暴くという目的が。
    パーティで出会った詩人、ダ・シルヴァもまた別の目的で屋敷を調べていた。
    ともに行動するうち、カーティスは彼の個性的な振る舞いの裏に隠された鋭い感性に気づき惹かれてゆくーー。

    20世紀初頭のロンドン郊外を舞台に繰り広げられる、冒険ロマンス。

    ***

    ストーリーの完全度:非常に高い
    トーン:シリアス
    エロ度:普通
    萌え度:非常に高い
    総合評価:★5.0

    モノクローム・ロマンス文庫、久しぶりに読みましたが、めちゃくちゃ面白くて読み終わった後はもう「最高…」の一言しか出て来ませんでした(笑)
    どうやらこの作品、2014年「ベストLGBTロマンス賞」受賞作なんだそう。通りで!って感じですね。

    舞台は20世紀初頭のロンドン。主人公は戦場で起きた事故で片手の指と大切な仲間を失った元軍人のカーティス。
    事故がヒューバート卿によって仕組まれたものかもしれないという疑念を密かに抱いていたカーティスは、真相を探るべく相手の招待に応じて別荘へと訪れます。
    そこで何人かの男女と出会うのですが、その中でも特にカーティスが合わないと感じたのがダ・シルヴァという褐色肌の男性です。詩人らしくどこか浮世絵離れした雰囲気を持つ彼は、スカベリ先生の挿絵の影響もあってか最初の方はちょっと不気味に見えるんですよね。何を考えているか分かりづらいというか、胡散臭いというか。

    カーティスとダ・シルヴァの相性は最悪。最初こそ険悪なムードでしたが、意外な事にダ・シルヴァもカーティスと同じ目的で屋敷内に潜入している事が分かり、二人は共同戦線を張る事に。
    結果的にヒューバート卿はクロ。それどころか、家族ぐるみで悪事を働いている事が分かり、二人はアームストロング家の犯罪を明るみにすべく作戦を立てるのですが、ここでカーティスが一度大きなヘマをするんです。
    二人の内偵行為が敵にバレそうになりハラハラしましたが、ダ・シルヴァが機転を利かせたおかげで事なきを得て心底ホッとしました…(^^;)

    ダ・シルヴァは皮肉屋で可愛げはあまり無いのですが、頭の回転が速く、肝が据わっているので滅多な事では動じません。それもそのはず、実はダ・シルヴァの本当の正体は詩人ではなくカーティスの叔父の下で働く秘密捜査官だという事が判明。
    隠密行動に慣れていたのも納得でしたし、ダ・シルヴァの言う事を信じて動いていれば大丈夫!と思ってしまうくらい頼り甲斐を感じました(笑)

    しかし、そんなダ・シルヴァも窮地に陥る場面があります。
    とある男によって連れ去られたダ・シルヴァは、彼自身が最も恐れる方法で肉体的にも精神的にも痛めつけられてしまいます。
    カーティスが助けに来た頃にはダ・シルヴァは正気を無くしたようにぐったりしていて、その弱々しい姿はある意味衝撃的でした。
    そしてこの救出劇はカーティスの格好良さが光る場面でもありました。ダ・シルヴァを痛めつけ、殺そうとした男と真っ向勝負になったカーティスは、ハンデを抱えながらも軍隊での経験をフルに活かして相手を倒します。
    倒すというかまぁ…素手でこう…首をボキッとやって殺してしまうのですが、大切なものを守る為なら殺人をも厭わないその躊躇いの無さが私の目には格好良く映りました。ああ、カーティスは戦場から退いても軍人なんだな、と。(ていうか殺らなければ殺られる状況だったので仕留めるしかなかったのですが…)

    その出来事がきっかけで、カーティスとダ・シルヴァの仲が急接近し、ちょっとエッチな展開になったりもするんですが、甘い雰囲気に浸っているのも束の間、とうとうヒューバート卿にカーティスとダ・シルヴァの企みがバレ、二人は武装したアームストロング家のメンバーと対峙する事になります。
    この辺りは物語のクライマックスという事もあってまさに手に汗握る展開の連続で、どうなる事かとヒヤヒヤしました(^^;)

    まさかアームストロング一家があんな形で最期を迎えるとは思わなかったけど、武装した敵を前に毅然とした態度で交渉するダ・シルヴァは格好良かったし、不安に揺れながらもダ・シルヴァを信用して後方から掩護するカーティスも格好良かったです。
    あとは何と言っても某ご婦人方が最高に格好良かったです!女性なのにめちゃくちゃ頼もしくて、ダ・シルヴァと同様に前半と後半では印象がガラッと変わりましたし、最後の方で明かされた二人の関係性についても驚きでした。ある意味、意外性ナンバーワンだったかも(笑)

    有能なご婦人方に助けられたおかげでカーティスとダ・シルヴァは無事にロンドンに帰還する事になるのですが、その頃にはカーティスはダ・シルヴァの事を本気で愛していて、恋人になる気満々です。
    一方、ダ・シルヴァは恋愛に対してはとっても臆病で、なかなかカーティスの求愛に応えてくれません。まぁ、同性愛がバレたら捕まって即牢屋行きの時代ですし、カーティスとダ・シルヴァでは身分も異なるので、男同士で付き合う事のハードルは今よりもずっと高かったのでしょうね。
    ただ、覚悟を決めたカーティスに諦める気はなく、最終的に“軍隊式”で追い詰めてダ・シルヴァを口説き落とします(このシーン、めっちゃ萌えました笑)

    結局、最後の最後まで本番シーンはありませんでしたが、それでも不満感は全くなく、最後は微笑ましい気持ちで読了。
    印象に残ったシーンは色々ありますが、その中でも特に印象的だったのは常に上流階級の英語で話すダ・シルヴァがイーストエンド訛りの発音でカーティスを詰るシーンです(笑)
    あと、ダ・シルヴァが片方の乳首にだけピアスを付けてるのも倒錯的で萌えたな〜(笑)

    この作品は、カーティスやダ・シルヴァといったキャラクターの関係性の変化を丁寧に描いているので読んでいて本当に楽しかったです。
    翻訳ものなので解釈が難しい部分も多少はありましたが、そんなの気にならないくらいストーリーが抜群に面白く、スリリングな展開もあって読み応えバッチリでした。正直、文句の付けようがありません。

    最悪の出逢いから始まり、様々なトラブルを乗り越えてようやく結ばれた二人ですが、まだ一つだけ問題が残っており、そちらはもしかしたら続編で描かれるのかもしれません。
    二人のその後についても非常に気になるので、是非続編を出していただきたいです。KJ・チャールズ先生、お待ちしております…!

  • けっこう面白かった

    ただ、舞台の時代的なものもあって、あれこれと登場人物たちの語る価値観がしんどいめ

  • 2022/06/17-06/23
    2023/11/27-12/01

  • 面白かったです! はらはらどきどきしっぱなしでどうなることかと。原作だとこれ二巻なんですね。一巻が読みたいです!!

  • これって続編あるよね?
    この話って続編のための長い前振りだと思った(笑)
    続編が読みたい!!

    20世紀初頭のロンドン郊外。
    アームストロング卿のパーティに招待された元軍人のカーティス。
    粗悪な銃の暴発事故で右手の指を3本失くして除隊したカーティスは
    銃の暴発にアームストロング卿が絡んでると聞いて
    真相を調べるために参加。
    パーティには浅黒い肌を持つ
    ナヨナヨしたの詩人ダ・シルヴァも招待されていて
    ダ・シルヴァに対して
    『これほど嫌悪すべき人間はいない』と、印象を持つが…?

    ダ・シルヴァは詩人とは別の顔を持っていた!!

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