愛蔵版 鉄錆廃園 (2) (ウィングス・コミックス)

著者 : 華不魅

• 新書館 (2009年6月30日発売)

感想・レビュー・書評

[燈るさんの感想 · 2018年10月29日]

鳥山明さんを見出した伝説の（？）編集さんのインタビュー記事に「コマ割りは漫画の文法だ」という一節があって、そういうものかと腑に落ちました。なるほど、絵柄も大事だけどコマ割りも小説でいう文法だったり文体だったりといった重要な役割を担っているのね…そういった発想を持ち合わせなかった文章屋なのでなかなか目から鱗でした。
常にその視点で漫画を読むことはできない素人ではあるものの、そういった解釈を頭の隅にでも置いて漫画を読むと感じるものはありますね。

鉄錆廃園のレビューや感想としてはやや外れましたが、今回はそんな視点も織り交ぜながら鑑賞いたしました。…読破とか読了といった表現では足りない気がするのです。本当、丁寧に創りあげられた作品だと思います。

完全版1巻以上に記憶に残っていない今回の展開ではありました。読みながら途中で泣いたりもした！（笑）
3巻はたぶん描きおろし部分になるだろうから、まったくの更地の心に物語をお迎えすることになるのですな…相応の覚悟を決めて、楽しもうと思います。ファンタジーを楽しむのは久しぶりの心地がします！