- Amazon.co.jp ・本 (393ページ)
- / ISBN・EAN: 9784404034229
感想・レビュー・書評
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聖徳太子も人間なんだという親近感が湧いたのはよかったけど、少しどろどろ過ぎが否めない。仏教の真髄や人の生き方、許されない行為等についてはとても共感できた。
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津市安濃図書館。
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聖徳太子と言っても教科書でこういう人でてきたなーというぐらいにしか感慨がない。
でもずっと気になっていた。
冠位十二階を作ったり、厩で産まれたり、一度にたくさんの人が話しかけても聞きわけたり。
興味が尽きない人物だ。
本書では推古天皇、厩戸皇子、蘇我馬子の三人が主な登場人物なのだけれど、彼らに対してもやがかった認識しかなかったのが、これを読んではっきりと別の時代を生きた生身の人間なんだと認識できた。
自らの悪行を認めるがゆえに聖者たらんと、日本を導こうとする厩戸皇子。
愛人、蘇我馬子の権勢を認めつつ天皇中心の国を取り戻そうとする厩戸皇子に見方する推古天皇。
強大な力を持ちながら台頭してくる厩戸皇子に危機感を募らせる蘇我馬子。
彼らの思惑が絡みあって物語は進んでいく。
仏教という方法を使って、民衆を救っていこうとしたのは、未だ実感が伴なわないけれど、それでもよく説明しきれていたと思う。
史実に完全に基づく話ではなく、作者のこうあって欲しいという蓋然性の満ちたストーリが多いけれども、聖徳太子という人物像を見事に描いてくれた作品だと思う。 -
ちょっとぶっ飛びすぎかな・・・と。