孤宿の人 (上) (新人物ノベルス)

著者 :
  • 新人物往来社
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感想 : 57
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784404035585

作品紹介・あらすじ

江戸から金比羅代参で讃岐国を訪れた九歳の少女ほうは、丸海の港で置き去りにされ、たった一人見知らぬ土地に取り残される。幸い、丸海藩の藩医・井上舷洲宅に奉公人として住み込むことになった。そして半年-、この丸海の地に幕府の罪人・加賀殿が流されてくることに。海うさぎが飛ぶ夏の嵐の日、加賀殿の所業をなぞるかのように不可解な毒死や怪異が井上家と丸海藩を襲う…。

感想・レビュー・書評

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  • 時代は江戸末期、老若男女関わらず、庶民はとにかく「働くこと」が当然のことであり、働かざるもの食うべからず、というか、働かないと生きていけない。仕事のやりがいとか、職業選択の自由もほぼないのだけど、それが当然であるということにも考えされられた。★3

  • 10年くらい積んでた本、当時内容が入ってこなかったのですが、今回も序盤なかなか読み進められず苦戦しました。
    中盤からは面白くなってきて一気読みです。
    ほうと宇佐の周りの人がどんどん不幸になるので、幸せを願いながら次巻を読みたいと思います。

  • 再読。
    久々の宮部みゆきさん作品。
    面白ーい。
    なぜ本棚に眠らせていたのだろう。

    下巻へ

  • (2017-10-13L)

  • 時代背景は江戸時代末期だから、分類的には時代小説になるんだろうけど、内容はミステリ的要素も濃厚。宮部作品のうち、何となく時代小説は読まずにきてたんだけど、評価を見ると、これが総じて高い。なのでとりあえずは手元にあったこれから。まだ物語の前半ってことで内容の良し悪しは述べられないけど、なかなか正体を現さない謎の罪人がいたり、殺人事件が絡んだり、先の展開が気になって仕方ない物語展開は、さすがならでは。下巻も楽しみです。

  • 政治 面目 迷信 市井 嫉妬 無垢

  • 読書好きの上司からおすすめされて。
    時代ものだけど、宮部先生だから読みやすい!
    これはミステリーの分類なのかなと思いつつ。
    それぞれの登場人物、たってますね。
    宇佐とほう、幸せになって欲しかった・・・。
    最後の加賀様からほうへ贈られたもので、感動しました。

  • ずっと読まずに取っておいた作品。ぐいぐいと惹きこまれて読めた。

  • 読みなれているからなのかやはり読みやすい。会話ばかりな部分がないので誰のせりふなのかがすぐわかる。
    やっぱり時代小説は宮部さんがいいな。

  • 泣きたい時におすすめの本です。江戸時代が舞台の小説を読み慣れていない方でも大丈夫です。

  • 江戸から金毘羅代参で讃岐国を訪れた九歳の少女ほうは、丸海の港で置き去りにされ、たった一人見知らぬ土地に取り残される。幸い、丸海藩の藩医・井上宅に奉公人として住み込むことになった。そして半年…。この丸海の地に幕府の罪人・加賀殿が流されてくることに。海うさぎが飛ぶ夏の嵐の日、加賀殿の所業をなぞるかのようにか不思議な毒死や怪異が井上家と丸海藩を襲う…。

  • 四国は讃岐国丸海藩に流されてきた加賀様を巡る様々な出来事。

    みなしご“ほう”と引手見習いの“宇佐”が、江戸や藩の思惑など関係なく真直ぐな心で日々過ごしている。

    前半は中々読み進め難かったが、上巻の終盤にて物語は急展開。

    これから面白くなりそうです。

  • 久しぶりに読む宮部みゆきさんの時代物。少女の成長をテーマにした推理物なんだけど、どちらかといえば女引き手の宇佐に共感し、引き込まれた。主人公、ほうを引き取り優しく守るところや、琴江さまの死を悼み怒るところ。まっすぐで賢く、謙虚な姿は励まされる。
    ただ、ちょっと背景説明が多くて時々ややこしい。
    衝撃の展開で上巻が終わり、下巻がどうなるのかドキドキ。

  • 面白く一気に読めました。
    でも少し後味が…。みんなでハッピーエンドがよかった。

  • 本に挟まっていた新刊案内を見ると、本書の事が書いてあり某女優の言葉として「何度もなきました。少女ほうの健気さに・・・。」とあるが、何処に泣くところがあるだろうと思う。

    「また、感動の時代劇ミステリー巨編!!」ともあるけど、時代劇で巨編だとは思うが、これってミステリーなる言えるのか、と感じる。

    著者あとがきによると「実在する江戸時代の藩をモデルにした」らしく、自分も時代小説としての色が濃いと思う。

    最後の最後に、この人殺しちゃうの~と、少しショック。

    それにしても、祝日が続くと電車に乗る時間が少なくなり、読書量が減る。

  • (上下合わせた感想)
    ”ほう”の次の主人公たる引手見習いの”宇佐”がラスト死んでしまうのは、ちょっといただけなかったが、悪霊と呼ばれた加賀様が丸海藩に幽閉され、お世話係の”ほう”が次第に加賀様になついて行く。悪霊だの祟りだのは、それぞれの人の中で作り出すものだという話。

    面白くどんどん読めるが、イマイチ作者の強い思いが足りない感じ。

  • 宮部みゆきさんの著作は大体母から借りて読みます。
    はい。と渡されそのまま読み始めて…あまりの可哀想さに涙してました。
    まだ上巻はこれからという感じだったなぁ…。
    いや、読んだのは随分前なんで、思い出しながらの感想です。

  • 黒でも白って思っていかないとダメな理不尽さ、、、。
    そんな中でも、健気に生きていこうとする主人公・ほう、、、。
    そんな、ほうを守ろとする宇佐、、、。
    もぉ、この2人が切なすぎる、、、。

  • 文庫本買ったのを忘れて購入。 文庫本のあとがきは、児玉清さん。絶賛してます。 

  • いつも楽しみにしてる、宮部みゆきの時代物。
    これは舞台はでも江戸の町ではない。
    主人公もほうという少女。
    望まれて生まれたわけではなく、生まれてすぐに母親には死なれ、
    みんなから厄介者扱いされ、しまいには江戸から遠く離れた地に、置き捨てられてしまった。その地でも親切なひとに出会いながらも、居つくことはできず、点々とする。
    彼女の成長物語+ちまたの毒殺事件、加賀殿が幽閉された屋敷にまつわる怪事件。

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。

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