続・悪行の聖者聖徳太子

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  • 新人物往来社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784404037794

感想・レビュー・書評

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  • 人間らしさあふれる聖徳太子で善人と言われていた神話のような人物をイメージしていた自分は聖徳太子も妻を愛せずにいた事や叔父を殺害したことに驚きとその事で罰を受ける心構えができている精神の強さを知り生きる困難は誰にでもあると安心感を得た気がする。
    まだまだ様々な聖徳太子を知っていけたら生きる強さも学べそう。

  • 前編を読んで、この作家の面白さに打ち負かされ、続編を読了!おもしろくてスイスイいける。
    しかしこの篠崎さんって、文体が歯切れがよくて好き。いかにも歴史っぽい(笑)。なんていうか、漢文みたい。

    悪行っていうと、悪いやつっていうイメージだけど、結局は聖徳太子も人の子だったんだなっていうだけ。人間ならだれしもがもつ「三悪」を、彼ももっていたけど、違うのはそのことに対する追責の念が人よりもずば抜けていたということ。

    ・最後は馬子も丸くなっていった
    ・厩戸は二人の渡来僧を師にあおいでいた(慈恵と恵人)
    ・秦河勝は最後まで厩戸の親友であり、側近だった
    ・行智と真智の二人の僧も、厩戸に影響を与えた(捨身飼虎→入定)
    ・厩戸は最後、入定して死んだ
    ・山背は蝦夷を一度襲った
    ・蝦夷と刀自古は異母姉弟だが、一度できていた
    ・刀自古は最後、難病で死ぬほど苦しんで死んだ
    (最後は、山背と厩戸がその息の根を止めた)
    ・小野妹子は厩戸と仲がよかった
    ・厩戸という名前は、景教(キリスト教)のイエスからきている。父・用明天皇が景教に感銘をうけ、そこから名付けた
    ・養母・間人は、最後は疫病で死ぬ(馬子・推古天皇も疫病にかかったが、間人はこじらせた)
    ・厩戸の生まれ変わりが150年後の空海といわれている。空海も即身即仏(入定)を果たした

    うーん、面白いね、飛鳥時代。
    次は、「虚空の双龍」読みたい!

  • 推古天皇を母と知ったまでが前篇。今回は隋がからんでくる。任那再興させたい馬子と戦いしたくない厩戸。そのうち隋も滅び、唐になる。厩戸の子もすくすく(?)育つ。山背と入鹿は仲良かったことなどないし。蝦夷と入鹿はずっと悪者だし。はしょったが、そして厩戸が入定するまで。
    やはり日出処の天子の方が好みだな。悪かないけれど。もっともこういう聖人だから、後世に名が残ったのかなって気もする。
    古代史を知りたいなら、この作家の本、いいかも。って、作家よね?

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著者プロフィール

1942年、新潟県生まれ、長岡市在住。早稲田大学文学部卒。農業関連のIT企業を経営する傍ら小説家を志し、2000年『日輪の神女』で古代ロマン文学大賞を受賞しデビュー。現代的な解釈で古代史を読み解く古代ロマン小説を意欲的に執筆。作品は他に『虚空の双龍』などがある。

「2019年 『万葉集をつくった男 小説・大伴家持』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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