みんなが好きな京都 今昔物語

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  • 新人物往来社
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レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784404038814

作品紹介・あらすじ

幕末・明治・大正・昭和の懐かしい京都。志士たちが駆けぬけた動乱の京都。

感想・レビュー・書評

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  • 驚いたのは、五条坂の竹林と方広寺。1973年まで大仏殿があったとは。また大坂の陣の発端となった大鐘が野ざらしになっているのも衝撃。あとは、第3章の殺害・暗殺・さらし首の街でもあったという負の歴史のオンパレードにはさすがに凹む。磔には大勢の人で賑わったというのも日本人の国民性について考えさせられる。

  • 京都の今昔がわかる。江戸期の絵図や明治期の写真から当時の様子と、現在の様子を比べながら、京都の町の変化を楽しめる。二条城は明治に一旦お堀が埋められていたこと(いまは、お堀がある)や、鴨川の納涼床(ゆか)が明治時代には三条大橋の下にも設けられていたこと、四条には大きな中州があって四条大橋が2つにわかれていたこと、などなど。。。

  • 東京に続き、今度は『京都今昔物語』。
    古い写真を紹介しているため、それほど昔の街並みではありませんが、それでも現在の場所と比べると、伝統を守る古都も驚くほど近代化の波を受けていることがわかります。

    清水寺の子安の塔は、敷地の一番奥にありますが、かつては入り口近くの仁王門の隣にあったと知って驚きました。
    移築は相当な大事業だったと思いますが、なぜ移したのでしょう。手狭になったのでしょうか。

    八坂神社の前は、今では一番交通混雑する場所ですが、四条通りを眺めた風景は、今とは全く違います。
    まだ自動車が通る前は、のんびりとした広小路の参道で、狛犬だけが当時のままというのが非常に印象的でした。
    町や、長屋がずっと続く、人力車の走る道など、狛犬の他はすべて変わっています。
    やはり自動車と舗装道路が全ての雰囲気を変えます。
    字の通り、像は町の移り変わりを見守っているわけですね。

    北野天満宮の牛がどれも座っていることに、特に疑問を感じたことはありませんでした。
    神様に近い場所だからかなと漠然と思っていましたが、菅原道真の遺骸を運ぶ牛が途中で動かなくなったため、近くの寺院に埋葬したという故事からきているそうです。

    土橋の渡月橋の写真にはビックリしました。
    なんとも心もとない橋げた。橋にはびっしりと雑草まで生えてます。
    川が増水したらあっという間に流されるでしょう。
    かつては、川向うの法輪寺に行くための参道だったのが、今では阪急の駅ができたため、丈夫なコンクリになっています。

    方広寺の写真も載っていました。鐘塔がなく、巨大な鐘が地面にどかんと野ざらしにされたままになっているのがシュール。
    地震で倒壊した方広寺の大仏から徳川幕府は寛永通宝を作ったため、大仏銭と呼ばれたのだそう。
    豊臣方は非常に悔しかったことでしょう。
    大仏殿は昭和48年に焼失したそうで、(そんな近年まで残っていたのに)と残念です。

    かつては、三条大橋の下にも川床が作られていたということにも驚き。
    実際に、橋の下で食事をする着飾った人々の写真が残っていました。
    涼しくはあったでしょうけれど、今の感覚ではどうにも不思議な絵となっています。

    昭和25年に放火される前の金閣寺の写真も載っていました。
    さほど金ピカではありませんでした。

    寺田屋逗留中の龍馬が避難した材木置き場の写真もあり、大河のシーンを思い出しました。

    歴代の京都駅3つの写真もありました。
    どれもすてきな瀟洒な造りで、現在の京都駅だけ雰囲気が異なるメガステーションといった趣だということもわかりました。

    寺社は昔と変わらぬままですが、それ以外は唖然とするくらい今とは違う当時の写真。
    時代劇ドラマとはまた違うパノラミックな広がりが、本当の町を写した写真から読みとれます。
    やはりドラマのセットだけでなく、この辺りの古い情景を視覚的に知っていないと、時代ものを想像しながら読むのはなかなか難しいと思います。

    時代の影響を受けずに古き良き街並みを変えずに保って行くのというのは、相当大変なことなのだとわかりました。
    古都がすなわち観光都市となるというのは、当然の流れだとも理解できます。
    失ったものを戻すのはなかなかできないことなので、現存する価値あるものは、なんとかそのまま存続させて未来へとつなげていきたいものです。

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