ばんば憑き (新人物ノベルス)

著者 :
  • 新人物往来社
3.99
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本棚登録 : 494
レビュー : 35
  • Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784404042248

感想・レビュー・書評

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  • ●「博打眼」、エグかったよお!作り方もエグいけど、「50個の目玉のついた真っ黒い布団」って(>_<);; そんなのが飛んで来たら泣いちゃう〜!●「討債鬼」、タイトルこそ「灯台鬼」並みの恐ろしさを想像させるけど、三島屋シリーズの若先生とベイカーストリートイレギュラーズみたいな寺子達が活躍する微笑ましい掌編。●表題作、「ばんば憑き」そのものが陰惨なのに、お松の話が救いのない悲劇で、さらにそれを聞いた伊勢屋の鬱屈した若旦那。この先の予兆が鮮やかな幕切れ。

  • 正直どれもこれもネタはバカバカしいけど、語り口がうまくてついつい最後まで引き込まれちゃう( ´ ▽ ` )ノ。
    キャラ、生活細部の書き込み、心情描写、どれをとっても熟達の技( ´ ▽ ` )ノ。
    時代劇というファンタジーも、ここまで丁寧に叙述されると、あたかもほんとにこんな時代があったかのような錯覚を覚えてしまう( ´ ▽ ` )ノ。

    一番良かったのは(と同時に一番ウソくさいアイディアでもあったのは)最後の「野槌の墓」だけど、なんでまた全然関係ない名作「野菊の墓」のタイトルをパロったんだろう(´ェ`)ン-…。
    自分で格を下げちゃった感……(´ェ`)ン-…。

    別作品キャラのスピンオフがウリの一つみたいだけど、良くも悪くもそれはあんまり意味ないかな?( ´ ▽ ` )ノ
    茂七とかおでことか、「ああ、そういう人いたっけな」と思い出したけど、ただそれだけ( ´ ▽ ` )ノ。

    まあ、肩肘張らずスラスラ読めて、時代小説初心者にもオススメの一冊( ´ ▽ ` )ノ。
    十日でぜんぶ忘れちゃうだろうけど( ´ ▽ ` )ノ。

    「舅姑」(きゅうこ)という読み方、本書で初めて知った( ´ ▽ ` )ノ。


    ブクログレビュー33本とは、ミヤベ作品としてはやや寂しいな……ハードカバーの新鮮さや文庫の手軽さに欠ける新書というハンパさゆえか?(´ェ`)ン-…

    2016/10/31

  • 既存の作品のスピンオフもあり面白かったー
    それぞれ怖さの質が違うのが良い。

    「ばんば憑き」
    怪異も語られるんだけど婿養子の心中の動きのがよほど恐怖を感じさせた。

  • 6話の短編集。

    最初の話は、いい話ではないのか? と思ったら
    釣り合うように恐ろしい副作用が。
    想像すると、ではなく、その身になったら。
    2話目は可哀そう、というよりも、辛い話。
    違う物、と認識した事による、不思議な影の状態。

    人の思いに付け込んだ…はずが、それ以上に
    大変な事になってしまった4話目。
    突き動かした情熱は消えてなくなり
    ただ直視できない物が残っただけ。
    それを思えば、5話目も恐ろしい。
    己たちの思い込みと勝手を、人に押し付けているわけです。
    転生した、というよりも、転生させたという状態??

    3話目の犬張り子と最後の木槌は
    読んだ事があるものでした。

  • (2016-06-19L)

  • 怪奇時代小説短編集。
    「あやし」とつながる話もあり。

    裏表紙や著者の言葉にもありますが、「日暮し」からゲストが。ううむ、あちらのシリーズも早く読まねば。ドラマでしか見ていないのです。
    つて、よく読んだら「あんじゅう」の先生も出ていたのですね…こちらはちゃんと読んでいたのに気付かなかったです。
    怪奇とはいえ、どこか救いのある話が多く、怖いというよりもほっとする感じが。
    まあ、全部ではないですが。

    面白かったです。

  • 坊主の壺、猫の妖怪からの頼まれ事、遊びに来る子供の影、

  • 六篇の江戸怪異譚。
    観測以来猛暑日が続く毎日だからこそ、怖い話はいかが。
    彼岸も近い。
    恐怖の裏側にある、偲ぶ心を見つめながら。

    『坊主の壺』
    コロリ(コレラ)がでたある年。
    材木問屋の田屋の主人はお救い小屋を作った。
    生水は飲むな、生物を口にするな、屋台で買い食いするな.....それを守った使用人達は、コロリにかかることなく、日々を過ごせた。
    この主人の先見の明はどうだろう?
    おつぎは、その理由を知ってしまう。
    気味の悪い生き物、だけど、この力を借りれば、誰かを救うことができる。
    腹のなかで動き回る赤子の動きと、気味の悪い生き物の動きが重なる。
    腹をつつーっと撫でる動きは、希望でもある。

    『お文の影』
    手近にいるか弱いもの、逆らうことのない幼子、怒りのすべてをぶつけてしまえるもの。
    子をなすことが女の最大の使命とされるのであれば、子を成せない女はただの用無し、価値なきもの。
    情があったからこそ憎しみは倍になる。
    勝手な論理に振り回され、母と子はそれぞれ地獄へ向かっていく。
    嫌な話だ。
    帰って行った影に耳がなかった、という一文が毛を逆立たせる。
    それでも、救いがあったことにホッとする。
    それは自分がまだ、細い道の上を、子供の手を引いて渡っていけることに対するものだったかもしれない。

    『野槌の墓』
    源五郎右衛門と加奈は二人暮らし。
    妻のしのは加奈が二つになる頃に産後の肥立ちが悪くて死んだ。

    ある日加奈が化け猫の話をしていた。
    笑って聞き流していたが、源五郎右衛門はその化け猫から用心棒を頼まれる。
    なんでも木槌が人を襲うというのだ。
    九十九神となった道具達が静かに暮らしていたところに、子供の死体が捨てられた。
    木槌はその死体を見て、自分もかつて子殺しに使われたことを思い出し、怒りと恐怖でおかしくなり、誰彼構わず人を襲うようになったのだった。
    源五郎右衛門はどうやってこの木槌を成敗するのか......

    本作も子殺しの話が登場する。
    子が死ぬ、子を殺すというのは、信じたくはないがありふれた話だ。
    だが、そのなかに救いの手を差し伸べることで、読者を現実の悲しみから救い出してくれる気がする。
    子供は宝物です、可愛くないなんて思ったことはありません!といった話よりもずっとずっと現実味がある。

  • 一番怖かったのはお文の影、良かったのは博打眼と討債鬼。どれも悲しい話な気がします。政五郎とおでこにまた会えて嬉しかったです。ぼんくらシリーズの続きが出ないかなー。

  • 宮部みゆきさんの時代もの。現代ものと違って、やはり文章が優しい。6編からなりますが、表題の「ばんば憑き」にはまらないよう、気をつけます。

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プロフィール

宮部 みゆき(みやべ みゆき)
1960年、東京都生まれ。1987年に「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。
1992年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、1999年には『理由』で直木賞、2002年『模倣犯』で司馬遼太郎賞、2007年『名もなき毒』で吉川英治文学賞など、数々の文学賞を受賞。
大沢オフィス所属。日本推理作家協会会員。日本SF作家クラブ会員。直木賞、日本SF大賞、小説すばる新人賞、河合隼雄物語賞など多くの文学賞で選考委員を務める。
『模倣犯』や『ブレイブ・ストーリー』など、多くの作品がドラマ化や映画化などメディア・ミックスされており、日本を代表するエンターテインメント作家として人気を博している。

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