ウサギたちが渡った断魂橋 からゆき・日本人慰安婦の軌跡 (上)

  • 新日本出版社 (1970年1月1日発売)
4.33
  • (1)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 23
感想 : 4
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (276ページ) / ISBN・EAN: 9784406023511

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 4/15
    『第2次世界大戦で、アジア各地に送り出された従軍慰安婦は10万とも20万とも言われた。そのなかには「からゆき」と呼ばれた日本の女性たちが含まれていた。その女性たちを追い続けたフリージャーナリストが迫真のドキュメントにまとめる。』
    (「新日本出版社」サイトより)

    『裸足の僧・言証さんは、南進からゆきを二年にわたって追いつづけ、施餓鬼供養のために、遠くインドまで足をのばしております。富国強兵下に押出された万余をこす北進、南進、東進のからゆきたちの、流亡死を悼んで歩かれた坊さんは言証さんしかありませんでした。しかも戦中はその北進、南進のからゆき渡海先に、戦中慰安婦の連行が重なったのです。…このたびはからゆきと言証さん、そして日本人慰安婦を芯にまとめさせていただきました。
    ウサギは東西を問わず、弱者の代名詞でありました。「格子のなかの白ウサギ」は、マニラを明治期に訪れた俳人が、からゆきにつけた呼称です。…そのウサギたちが渡った「断魂橋」は、事実として南満州の鉱山の町に在りました。
    …血の凍りそうな断魂橋を、生死ともども冥くされたウサギたちが、どう渡らされたのか、つぶさに見てやって欲しいのです。(「はじめに」より)』

    『ウサギたちが渡った断魂橋(どわんほんちゃお)』
    著者:山田 盟子
    出版社 ‏: ‎新日本出版社
    単行本 ‏: ‎270ページ(上巻) 上下二巻
    発売日 ‏: ‎1995/5/1


    目次
    <上巻>
    第一部 からゆきさんと言証さん
    (島原の受難/「富国強兵」の下草/施餓鬼へ旅立ち/シンガポールの便り/死んだらせめて日本の土に/ヒマラヤにからゆきを追って)
    第二部 戦場にさまよう慰安婦たち
    (海軍慰安所/特看慰安婦/娼夫慰安夫/パンパン坂の更生慰安婦)

    <下巻>
    第二部 戦場にさまよう慰安婦たち
    (「女子報国隊」慰安婦/慰安婦を救った兵の軌跡)
    第三部 侵略レースに嵌められた慰安婦の生死
    (ハイラル硝酸事件の謎/高揚する抗日運動の中で/日本人慰安婦の出自/敗走の楯にされたウサギたち)
    おわりに

  • うつみんの「歴史の真相と大麻の正体」で紹介。

    島原や天草の、奴隷のようにまたは貧困から自らの意思で海を渡り、兵隊たちの性の相手をしていた女たち。

    古風な言い回しで話が進むので、読み手の技量がおいつかず読みにくくはあった。でも読み飛ばしたくない歴史と女の哀しい人生の重みがあったのでなるべく大切にじっくり読み進めた。

    貧困でそうするより仕方なく、売春奉公に出掛ける女たち。密航船の石炭庫に入れられて暗闇の中抱き合って過ごす女たちに、狼のように船員や戦士が襲いかかる。

    人間味のかけらもなく獣としか思えないような男たちに、なす統べなく涙を流し、痛みに耐え、ふるさとから遠く離れたところで死に絶えたり自殺していった数多くの女たちを思うと悲しい。

    人間に生まれて、人間としての喜びや楽しさや、家族や恋人、人との繋がりをもつ幸せを感じられたことはあっただろうか。

    人権。生きる。他人を敬う。

    それらを考えてやまない…。

  • 裸足の僧・言証さんが二年に渡って追った南進からゆきさんを重ねて
    作者が生涯をかけた仕事として
    慰安婦、お女郎、あめゆき、戦後のパンパン問題を
    同じ目線でドキュメントしている

    明治維新が掲げたロマンは建前となって欧米の産業革命と金融支配にノメリコミ
    追い付くために独裁的な権力で国民を支配し富国強兵を目指した
    そのためには貧乏人とそれを搾取する大財閥との差別社会を造り出し
    すでに天皇は支配者にとって大義名分のために片棒を担ぐ象徴でしかなかったし
    搾取のおこぼれで飾り立てておく存在でしかなかったようだ
    つまりすべては義務教育による洗脳で
    お国のためひいては天皇のためと言う殺し文句を生き甲斐にさせて
    国民一人一人の人生と命をもてあそんだのだ
    社会的財産となる奴隷や家畜以下の使い捨て労働力を生み出すために
    うってつけなのが農民や漁民である
    制度と合法的暴力で痛め付ければ買わずにすむ貧乏人を
    無尽蔵に造り出す事はたやすい

    現代で言えば派遣と言う非正規雇用労働者そのものであるが
    戦前の姿は地域社会を利用して
    有無を言わせぬ力ずくで分かりやすい暴力であったけれど
    現在は地域社会を壊して孤独の不安におとしいれて飴と鞭を織り交ぜ
    ゲリラの戦法を逆手にとって複雑化された矛盾する制度の中に
    姿を巧みに隠して真綿のように逃げ場をふさいで自らあがくように責め立てる

    政府や財界の要人のほとんどが人を人とも思わない金の亡者と化し
    西欧の金融界にしがみついて世界を牛耳る一人になろうとして
    国民をその代償に売り渡してきた事実がここにある

全3件中 1 - 3件を表示

山田盟子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×