日本近現代史を読む

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  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784406053310

感想・レビュー・書評

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  • 「満州事変はナチズムの勃興に強い刺激を与えていく」との記載が冒頭の「刊行にあたって」にあり、この因果説は初めて知ったので、本文の満州事変の所を読んでみたが見当たらない・・・。
    大学での参考図書にもあげられているようだが、記述はかなり平易であり中高生向きという印象。ただし、内容的にはかなり左翼的なので、バランスを取るためには右翼的な本も読む必要があるだろう。

  •  題名の通り、日本近現代史の概説書。しかし研究書のような堅苦しい体裁をとっておらず、近年の研究界の研究成果を踏まえつつもわかりやすく近現代を網羅的に説明している。
     執筆陣はいずれも日本近現代史研究において、数々の研究書、論文、著作を持つ有名な方々。しかし彼らの研究成果を紹介するという体裁の書籍ではなく―もちろん執筆陣の「歴史事実の取捨選択」は生じているが―多くの研究の成果を踏まえての叙述に意識を向けているのがわかる。それは本文中にそれぞれの歴史事実を挙げた後、根拠となる論文とその研究者、研究年度を付している丁寧さから見ることができる。
     この書籍は、たとえば『新しい歴史教科書』などとは異なった立地点で書かれている。『新しい歴史教科書』などと照らし合わせて読むと、違いが明確となり、その行為自体が1つの視座を与えてくれる。
     上記の例をあげるまでもなく、近現代の叙述は大変難しい。しかし難しいからといってそのことから逃れるのではなく、このような著作で意欲的に「近現代とは何だったのか」を記そうとする。その姿勢は大変評価できるるし、物議を醸しても、それ自身が今後の歴史学の克服点を明らかにしてくれる。
     なにより、執筆陣の知見の幅広さがなしうる労作だと感じた。近現代史を総体として理解していきたいという人には重宝する1冊となるだろう。

  • 市民のための歴史教科書。
    南京大虐殺、従軍慰安婦、沖縄の集団自決など、今論争になっている問題をわかりやすく解説してある。

    大人のための教科書。学生時代、歴史の勉強が不十分だった人にお薦め。

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著者プロフィール

1950年、長野県生まれ。1973年、早稲田大学第一文学部卒業。1978年、早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、早稲田大学名誉教授、博士(文学) ※2022年9月現在
【主要著書】『小野梓 未完のプロジェクト』(冨山房インターナショナル、2016年)、『「主権国家」成立の内と外』(日本近代の歴史2、吉川弘文館、2016年)、『世界の中の近代日本と東アジア』(吉川弘文館、2021年)

「2022年 『唱歌「蛍の光」と帝国日本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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