戦国のゲルニカ—「大坂夏の陣図屏風」読み解き

著者 : 渡辺武
  • 新日本出版社 (2015年11月30日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784406059480

作品紹介

歴史資料・美術品として第一級の重要文化財!凄惨な大戦を経験した400年前の先人たちは何を告発するのか。現代に生きる我々はそこから何を読みとるべきか。元大阪城天守閣館長が壮大なる"反戦画"を解き明かす。

戦国のゲルニカ—「大坂夏の陣図屏風」読み解きの感想・レビュー・書評

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  • 初めて大阪城に行った時に見た屏風絵の衝撃。そのリアルさと残酷さに衝撃を受け、大阪夏の陣が歴史で学んだ以上のものであったことを知り衝撃を受けた。その屏風絵の読み解きをした本ということで一読。著者いわく夏の陣は戦国の世に繰り返されてきた戦争の集大成で、将兵同士の戦いだけでなく、非戦闘員への殺傷、略奪、婦女暴行、人さらい、非戦闘員の戦災避難、家族の死傷、家屋家財の喪失、など、あらゆる場面が生々しく描かれ、死の恐怖、苦しみ、痛み、悲しみ、怒りなど渦巻くこの世の地獄図として描写されているのが屏風絵の最大の特徴と著者はいう。そして徳川の世が長く続いたのは、夏の陣の悲惨な体験から、戦争のない平和な世の中で暮らしたいという武士も庶民も学んだからであり、第二次大戦から学んだこととの共通性を語る。徳川の世は250年続いたが、第二次大戦後は70年余りである。歴史から学び、反戦平和を守り育ててゆくところにこそ、私達の希望があると結んでいる。

  • 大阪城内で展示されている、大坂夏の陣を描いた屏風絵の解説本。諸説ある作品の来歴や描かれた武将、建物、地形まで詳細な記述があり読み応えがある。力点が置かれているのは両軍が激突する英雄譚もさることながら、タイトルにもあるように戦禍を被る民衆や敗残兵の流亡譚。文字情報では知っていても、絵で観ると戦場のおそろしさがよりせまってくる。この本を片手に、顔が米粒ほどの大きさで書き込まれているという実物を至近距離でじっくり眺めてみたい。

  • 【状態】
    展示中

    【内容紹介】
    大坂夏の陣は東西両軍合わせて21万人がぶつかり合い、大坂城も城下町も全焼するという激戦であった。この史上空前の大戦を描いた屏風がきわめて特異なのは、戦災に巻き込まれた庶民や敗走兵たちの悲惨な実態が、生々しく克明に刻まれていること。ピカソの反戦画「ゲルニカ」に比肩しうる壮大な合戦図に、戦争の何が描かれているか部分ごとに解説し、制作の謎にも迫る!

    【キーワード】
    単行本・大阪・歴史・日本史・大坂の陣・屏風・絵・戦争

  • かつて卒論で大坂夏の陣図屏風を取り上げたことがあるので、懐かしながら興味深く読ませていただきました。
    やはり色々細部を見れば様々な見所があり、これは歴史上価値の高いものだと考えさせられます。
    人々の苦難、作者がいわれてるように、もうこれ以上戦国の世が続くことのないように願いをこめて作られた屏風かもしれません。
    欲を言えば本文中に出てくる抜粋された屏風がカラーであれば見やすかったです。

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