石たちの声がきこえる

  • 新日本出版社
3.67
  • (3)
  • (6)
  • (5)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 79
感想 : 11
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (24ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784406062701

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「絵本で世界を学ぼう!」
    からチョイス
    中東の国々
    シリア・アラブ共和国

    表紙を見てびっくり
    石のアートの写真集
    ストーリーは過酷で辛い

    石のアート作家はシリア人 
    止むことのない暴力のために国を捨てねばならなかった人々を想う

    作者はカナダ人
    様々な想いからたくさんの協力者を得てこの本ができたそうだ

    静かに深く小さく大きく
    声が聞こえる
    石の声

    すごい絵本
    添えられたアラビア語が何かを伝える

    ≪ ただ歩く シリアの海岸 その石で ≫

  • カナダの児童文学作家<マーグリ-ト・ルア-ズ>は、硬く冷たい石に命を吹き込み、人々の愛、苦しみ、悲しみ、喜びの感情を表現する、シリア人の石の芸術家<ニザ-ル・アリ-・バドル>の作品に目を奪われたことがきっかけとなり、ニザ-ル氏の石のアートに寄り添ったシリア難民の悲劇の物語が誕生した。 戦争のために自分の国から逃げ出さなければならない多くの人々(世界で7000万人以上もの人々)の不幸な状況を知り、平和と人間の尊厳についての意味を伝える沈思黙考の絵本。

  • シリアに住むアーティスト、ニザール・アリー・バドルさんが海岸で拾い集めた石を組み合わせて表現された「絵」で故郷を戦争で壊され必死で逃れ海を渡り難民となって異郷に辿り着いて自由を得る様子を描く。陸地に着いたときに辿り着けなかった人たちを記憶するために花の種を植える。

    この前読み終えた愛しいラフィク・シャミの『ぼくはただ、物語を書きたかったのだ』に溢れる故郷シリアの喪失が、美しい石のアートで目の前に現れる。

    日本語訳の下にあるのはアラビア語かと思われるが、訳者の前田君江さんはペルシャ語翻訳者とのことだ。

  • 自然の石の質感や色彩を活かした画面。
    製作に至った解説まで読んでほしい。

  • ・シリア人アーティストであるニザール・アリー・バドルの作品をFacebookで見た作者のマーグリート・ルアーズが彼の作品である石のアートで物語を作りたいと考え、実現した絵本。巻末には難民や避難民について詳しく知りたい人へのガイドがついている。
    ・主人公はおじいさん、両親、弟と「おうち」に住んでいたが、戦争が始まり慣れ親しんだ土地を離れて安全な場所へ逃げることになる。海を渡り無事に新しい「おうち」にたどり着くというハッピーエンドなのだが、常にカギ括弧つきの「おうち」で暮らさなくてはならないということに考えさせられる。
    ・石を組み合わせて作られている「絵」が素晴らしい。
    ・アラビア語が併記されている。
    ・子どもに難民問題を伝える絵本として、『私はどこで生きていけばいいの?』(西村書店)『難民になったねこクンクーシュ』(かもがわ出版)があると参加者から紹介があった。

  • 長い長い時間をかけて、石は、そこにいる。
    たくさんのことを、見てきた石は、私たちにその姿で、語りかけてくれる。

  • 逃げてるところが、つまらなかった。もっと感動さがほしい。

  • 2018
    原題
    stepping stones
    a refugee family's journey
    by margriet ruurs 2016

    「平和を力で保つことはできなき。平和はただ分かりあうことによってのみ、実現されうるのだ」
    アルベルト・アインシュタイン

    シリア人 二ザール・アリー・パドルの石の絵


    3分弱

  • 絵本で世界を学ぼう

    紹介された本。
    本書で72冊目だ。

    本書はシリアに関する絵本だ。

    正確に言えば本書も絵本ではなく写真本だ。

    様々な大きさ、形の石を用いて人々を表現している。
    その発想、その造形美の世界は素晴らしいと思う。

    しかし、それはシリア難民を描いたものだ。

    難民問題は、
    受け入れない国が悪い。
    と言うスタンスで論じられるものが多く
    本国での解決方法を論じるものはあまりない様に思う。
    本書も何故、本国に住めないかについては触れていない。

    絵本で世界を、個々の国を学ぶと言うスタンスで紹介本を読み進めていく。

    本書の石を使った写真群に別の説明をつけても、お話は成り立つと思う。

全11件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

児童文学作家。教育者。カナダのサイモン・フレーザー大学で教育学修士号を取得。著書は35 冊以上にのぼる。カナダ、ブリティッシュ・コロンビア州のソルト・スプリング島で、「Between The Covers(次の本までの間)」という、本を愛する人たちのための宿泊施設を運営している。

「2018年 『ぼくの、わたしの、世界の家族』 で使われていた紹介文から引用しています。」

マーグリート・ルアーズの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×