山谷でホスピスやってます。 「きぼうのいえ」、涙と笑いの8年間 (じっぴコンパクト 52)
- 実業之日本社 (2010年1月15日発売)
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感想 : 8件
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784408108339
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みんなの感想まとめ
死を自然なものとして受け入れ、心温まる看取りを行うホスピスの運営に焦点を当てた作品です。著者は東京都台東区で「きぼうのいえ」を運営し、行き場のない人々を受け入れています。その姿勢が多くの読者に感動を与...
感想・レビュー・書評
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369.9
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著者は東京都台東区で「きぼうのいえ」というホスピスを運営している。
行き場がない死期が近い人も受け入れているため看取りも多い。
死が、穢れではなく、親しみを持って自然体で受け入れられているところが素敵だ。
とても意義深いことだけど、運営は毎月大赤字。
支援や寄付で成り立っているらしいけれど、こういう施設は安定して経営が成り立てば素晴らしいのにと思う。そう思えど良い解決案がひとつも浮かばないのが我ながら情けないのだ。 -
購入予定。
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毎日通っている南千住の辺りにこんなところがあるなんて知らなかった。
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ホスピス始めました、も是非読みたい!
というか実際にきぼうのいえに行きたいです^ω^
当初の苦労話がいっぱい書いてあったけど、波に乗ってきたら心あたたまるお話がいっぱい。
在宅ホスピスで有名な川越先生も登場したし! -
NHK「プロフェッショナルの流儀」で知った“きぼうのいえ”と言う存在。
日雇い労働者が多い山谷と言う町で、身寄りの無い人達のために最期の拠り所となるポスピスを立ち上げたご夫婦。
その想い、行動力に感動しつつも、「看取り」の難しさ、現実的な困難に向き合いながらも愛とパワーで乗り越えようとし続ける姿にただただ感動です!
一人でも多くの方に読んでもらって、支援が増えることを祈ります。 -
山谷「きぼうのいえ」。
身寄りのない人や困窮する人のための在宅ホスピスです。
山本雅基さんと、彼の最大の理解者であり看護師である妻の美恵さんの、屈することを知らない情熱によって実現されました。
宗教者になることを志し、修道院に入った山本青年は、祈りよりも行動する生き方を選びなおし、修道院を飛びだし、ボランティア活動に身を投じます。
NPО団体で路上生活者におにぎりを配る活動をしていたとき、若い男に出会います。
「俺はがんなんだけど、もういいんだ。
俺、プータローだし、生きていてもね……」
「そんな悲しいこというなよ。とにかく、生きられるだけ生きてみようよ、ねえ」
彼は、うーんと言ったきり川面を見ていた。まぶたははれていて、泣いているようだった。
ぼくは、ますますホームレスのためのホスピスをつくりたいという思いを深めていった。
「山谷・すみだリバーサイド支援機構」。ワープロで打ちだして自宅の玄関に貼った。
圧倒的な行動力。彼の情熱に呼応し、援助を申し出てくれる人が次々に現れます。
というより、青年の危なっかしさに、訳知りの大人たちが見るに見かねて手を差し伸べてくれるという感じでしょうか。
これって、誰もやったことがない新しいプロジェクトを立ち上げるときの必勝パターンではないかと思います。
若々しい理想に、老練な戦術。
お金がなくても、山本さんは決して妥協しません。
施設の設計の段階での設計士との話し合いでは、無理と思える要求を出します。
「そこには洗面所と冷蔵庫も入れます。エアコンとビデオも」
終のすみかなのだ。モノとしての豪華さではなく、空間にこめられた思いを表したかった。
ぼくは死んでいく場所を提供したいのではなく、生きる場として使ってほしいのだ。
生きて、最後の一瞬まで生きて生きて、生きることはいいなあと感じ取ってから次のステージともいうべき死に臨んでほしい。
彼らにぴったり寄り添う気持ちは、理想を理想で終わらせません。
日本中、どこにも居場所を見つけられず、終のすみかを山谷に求めるのは、一筋縄ではいかない人物ばかりです。
紆余曲折の人生を送り、世の中に臆病になっているかと思えば、逆に総身から溢れんばかりの怒りを発していたり。
他人がまったく信じられず、被害妄想にさいなまれる人もいます。
注意深く彼らを見守り、ともに泣き、笑い、最期を迎える彼らの痛みを、山本夫妻は分かち持ちます。
当初は「むぼうのいえ」と呼ばれたホームレスのための在宅ホスピスは、本当の「きぼうのいえ」になりました。
