軍艦島入門

  • 実業之日本社 (2013年8月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (160ページ) / ISBN・EAN: 9784408110110

みんなの感想まとめ

軍艦島の成り立ちや歴史、現在の姿を豊富なカラー写真と共にコンパクトにまとめた内容は、資料性が高く、学びの多い一冊です。世界遺産登録が期待されるこの場所の不思議なエネルギーや魅力を、歴史的価値や観光資源...

感想・レビュー・書評

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  • 世界遺産に登録されることが期待されている軍艦島。
    物々しく、同時に不思議なエネルギーを秘めたその姿に至るまでの成り立ち・最盛期・現在を、解説と豊富なカラー写真とでコンパクトによくまとめ、資料性が高い内容です。
    写真集はよく目にしていましたが、「入門」の題に相応しくこの1冊で軍艦島の全体像がよく分かり勉強になりました。
    読むと実際に行ってみたくなります。

  • 廃墟系写真集のようなものを予想していたが、軍艦島の歴史や現状(=観光資源や歴史的価値)などが綴られていて興味深かった。今となっては、昭和(という時代)にタイムスリップできる貴重な場所なのかも...。

  • ふと、軍艦島ツアーに参加したいと思い本書を手にとってみた。

    長崎には海底炭田があることを本書ではじめて知った。
    軍艦島(正式名称は端島-はしま-、端島炭鉱-はしまたんこう-)はその一拠点に過ぎなかったが、端島炭鉱の石炭は質が良かったという。炭化度が進んで質の良い石炭は「瀝青炭(れきせいたん)」と呼ばれ、更にその中で特に上質なものを「強粘結炭(きょうねんけったん)」に分類される。端島炭鉱で採れた石炭はこれに該当した。金のなる島だったのだ。

    また、岩礁の上に築かれた人口地盤とその上にそびえたつ(当時としては)近未来的なRC造のアパートの姿が軍艦に酷似しており、メディアで「軍艦島」と呼ばれるようになったことが更に注目を浴びる要素となったそう。そうだったのか。

    本書に全盛期の端島の写真が掲載されていた。
    炭鉱事業で島は24時間稼働しており、夜でも明るい島であったことが分かる。
    夜の海に浮かぶ豪華客船に見える。

    閉山して40年を超え、風化・変容・崩壊を辿っている端島だが、その一連の変化を見られる産業遺構は貴重に思う。住居エリアには昭和初期の家電製品や当時の雑誌などがまだ残存しているそうで、是非みてみたいと思った。

  • 8月の初めに長崎を旅行した。私には珍しく2か月以上前から計画を立て、航空券や宿を手配した。軍艦島クルーズのツアーも申し込んだ。そしてこの本を読んで予習した。

    長崎半島の西4㎞の海上に浮かぶ端島は、明治時代に三菱が経営母体となって本格的に採掘が開始された炭鉱の島である。最盛期の昭和30年代には周囲約1.2㎞、面積0.063㎢の小さな島に5千人以上の人が住んだ。学校から病院などの公共施設をはじめ、映画館、各種商店、旅館、寺社などを備え、狭い土地を有効活用するために、大正時代から鉄筋コンクリート造りの高層アパートが密集して何棟も建てられた。文字通りその外観が酷似していることから「軍艦島」と呼ばれるようになった。エネルギー政策の転換により、1974(昭和49)年に閉山。住民は一斉に退去する。無人島になった後は、日本で最も有名な廃墟の街となった。2015年、「明治日本の産業革命遺産」の一つとして世界遺産に登録された。

    これだけの狭小な土地に何千人もの人が住んでいたというのがそもそも脅威だが、三菱という財閥のバックグラウンドを持つ炭鉱労働者たちは意外にも高給取り(家賃と光熱費のほとんどは会社負担)であり、昭和33年には全国で最も早く電化率100%を達成したという。ただし、戦争以前にはここで強制労働に駆り出された人々がいたという負の歴史も忘れてはならないだろう。

    さて、旅行の話に戻るのだが、これだけ準備万端整えて楽しみにしていた軍艦島クルーズ船ツアーが、当日悪天候のため中止となってしまった。少しでも波が高いと、桟橋に船をつけられないのだという…。残念!

    しかし転んでもタダでは起きぬ。代わりに「軍艦島デジタル・ミュージアム」なるAI技術を駆使した資料館にて、あたかも軍艦島に上陸したかのような擬似体験をしてきた。上陸できた人もできなかった人も、ここは必見。

    軍艦のような外観を持つこの小さな島が、かつての近代日本の姿とダブって見えてくる。端島について知ると、そんな気がしてならない。

    30年くらい前、TVのCMで軍艦島の映像が使われていた。あれが自分の軍艦島初体験だったと思う。何のCMだったのだろう?

    YouTubeで調べたら、CMは公共広告機構1981年制作のものだった。「今、私たちは資源のない島、日本に住んでいる」という言葉で締めくくられるこのPR広告は、ひどく暗いイメージをもっている。

  • 実際に行って確認してきたが、この本を読むとなお、当時の様子が思い浮かべられる。昭和に生きた人々の縮図のような場所。

  • 上陸する前に読めばよかった。見所がたくさん載ってます。それ以前にどこかに行く前に予備知識があるとないとで目の付け所が変わりますね。

    どんどん朽ちてしまっている軍艦島だけど、見学通路さらに増やしていただきたいなァ。あと、今回は池島炭鉱に行けなかったけれど、これ読んでさらに行きたくなった。次は絶対行く!

  • 6月、軍艦島に初めて上陸しました。行く前に読めばよかったなあ、軍艦島のことが詳しくわかる入門書です。7章を読むと、著者の方はしみじみと軍艦島がお好きなのだろうなあと思う…(笑)。

  • "九州長崎県にある半島から約4キロ沖にある端島。この島を多くの人が軍艦島とよぶ。島の周囲は約1.2キロほどの小さな島に集合住宅のような建物が所狭しと隣接していて沖から眺めると確かに軍艦のように見える。
    この島では黒いダイヤとよばれる良質な石炭があり、三菱が炭鉱採掘するために作り上げた島だ。最盛期には世界最大の人口密度となるほどの人員が住み、生活を営んでいた。1959年には5259人がこの島に暮らしていて、その人口密度は8万3600人/キロ平方メートルになる。これでも控え目な計算で、島全体の面積に占める人口密度を計算したもので、島の中で居住できた面積はもっと狭い。
    この島に興味を持ったのは、映画007スカイフォールで悪の組織が根城にしているという想定で描かれていたシーンを見たため。ただの廃墟なのだが、不思議な目を引く魅力がある。
    今では観光もできるらしい。一度行ってみたいものだ。"

  • よくわかる軍艦島入門書でした。
    オススメ

  • 軍艦島に魅せられて何度も通っている方の写真。夕暮れの軍艦島の写真がとても素敵だった。

  • 軍艦島について知りたいならこの一冊!やはり世界遺産は奥が深かった。

  • レビュー省略

  • 黒いダイヤと言われた石炭。炭鉱は一大資源産業であり、その中でも最も良質な石炭を算出したのが軍艦島。昭和49年の閉山より崩れゆく無人の廃墟としてひっそりと時を刻んできた。近年、産業遺産としてにわかに脚光を浴び2009年には世界遺産の暫定リストにまで掲載されるに至った。往時は日本屈指のアーバンシティであり、生活に必要なものは全て整っていた最先端地域である。稠密な高層鉄筋コンクリートのアパート群には往時の繁栄の跡がうかがわれる。本書では島の謎、ミステリー、歴史、未来をたくさんの写真で語らせている。この島の現実は日本経済発展の光と影をそのまんま投影している。

  • 『軍艦島全景』がアーカイブ的な体裁だったのに対して、こちらは読みものとして読める形に挑戦した軍艦島の入門書。これ一冊で、かなり軍艦島のことは分かると想います。

  •  かつては廃墟探索マニアの聖地であり違法侵入も関係なく足を踏み入れていた場所。

     それがいつの間にかに表に堂々と現れてきた、しかも世界遺産登録を目指してとある。

     古いものはこうも人を魅了するのかという教科書的な場所だろうとは思うがこの変わり身の早さが気に入らない。朽ちるものは朽ちるそのまま朽ちさせてみてはいけないのだろうか。

     それでもこの島はいつまでも人を魅了していくのだろう。

  • いつかは行ってみたいと思っていた「軍艦島」。
    この本を読んだらますます行きたくなりました!

  • ≪目次≫
    第1章  黒ダイヤの島
    第2章  軍艦島 その特殊性
    第3章  軍艦島 驚きの暮らし
    第4章  軍艦島のすごい建物
    第5章  軍艦島ミステリー
    第6章  知られざる秘話
    第7章  軍艦島  未来へ
    付属   軍艦島へ行くために

    ≪内容≫
    非常にコンパクトに軍艦島についてまとめられた本。写真集などよりも歴史に興味のある私には有益な情報がたくさん盛り込まれていた。
    また、最後に付属している「軍艦島へ行くために」は、ツアーの種類(会社)やその内容、また資料館のことなどが盛り込まれているととも、第7章には、今後の軍艦島の方向性も見えていて、大変興味深かった。

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著者プロフィール

1961年東京都新宿区生まれ。早稲田大学文学部卒業。著述家・音楽家・軍艦島伝道師・音楽家・映像制作ユニットオープロジェクト所属
音楽家として社会人デビュー。2000年頃から軍艦島を取材し、その成果を多数の著作で発表する。オープロジェクトでは廃線や廃道などの産業遺産を映像作品化。街を景観や歴史とともに社会学的な視点で語るのを得意とする。著書『東京時層探検』 (書肆侃侃房)、『軍艦島全景』(三才ブックス)、『軍艦島入門』(実業之日本社)、『軍艦島 奇跡の海上都市完全一周』 (宝島社)、DVD『軍艦島』三部作や『廃道』三部作 (いずれも日活)など多数。

「2021年 『新装版 東西名品 昭和モダン建築案内』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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