ザ・リアル・スイング 科学が解明した「ゴルフ新常識」 (ワッグルゴルフブック)
- 実業之日本社 (2017年10月7日発売)
本棚登録 : 27人
感想 : 2件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (176ページ) / ISBN・EAN: 9784408337388
感想・レビュー・書評
-
ゴルフスイングのメカニズム・運動力学が、最新の計測器によるデータ分析で明らかになりつつある。体幹の動きは、米国 PGA 採用の GEARS という計測器(ジョーダン・スピースは「ゴルフスイングの MRI」と呼んだらしい)。クラブの動きは、ハイスピードカメラと弾道測定器。しなりはシャフトマックス。
これらの機器を使って得られた最新の知見を紹介して、スイング練習に役立てることを提言する。本の内容は少し粗削りだが、米国では、データ解析をもとに科学的に運動力学によるスイングが研究されている一端を知ることができる。
体幹に関する 6次元の自由度とは:
(1) 上下軸に沿った動き= 屈曲・伸展(lift)
(2) 左右軸に沿った動き= スライド(slide)
(3) 前後軸に沿った動き= スラスト(thrust)
(4) 上下軸を中心とした動き= 回転(turn)
(5) 左右軸を中心とした動き= 前傾・後傾(bend)
(6) 前後軸を中心とした動き= 側屈(side bend)
この組み合わせでスイングは作られる。そしてそれは人それぞれ。強調するポイント、きっかけにするポイントは、それぞれ違う。タイミングも違う。たった一つの理想がある訳ではない。こういう自由度があることを知った上で、自分に合った動きは何か、自分なりのスイングを形成していくべきと提唱する。
「側屈」という言葉は最近、ティーチングプロで強調する人が多い(例:三觜プロ、森守洋プロ)。それも、こういった米国での運動力学研究に基づくものかもしれない。
・バックスイング:
回転・側屈・伸展・スライドの4つの要素からなる。この組み合わせ・タイミングは人それぞれ。
前傾をキープした回転は、左の側屈への切り替えによる。
・ダウンスイング:
バックスイングと4つの要素は同じ。上下の動きを積極的に使う。伸びあがるためにいったん沈む。その時に腹筋の力を使っている。
トップの左肩の位置に右肩が来るためには、右の側屈が必要。右の側屈が過剰になると、明治の大砲というエラーになる。
・フェースの向きが打ち出し方向に大きな影響を与える。インパクト時のクラブパスとフェースの向きの関係で、ボールの曲がりが決まる。
・クラブパスとは、インパクト時にクラブが進んでいる方向。全体のスイングプレーンは左を向いていても、クラブパスは右を向いている場合がある。
・クラブパスの向きよりフェースが左であれば、ドロー回転がかかる。
・飛距離は、打ち出し角を高めれば、低スピンでよい。
(この理論のおおもとは "The Physics of Golf" の Dプレーン理論。)
・自分がちょうどいいと思うより柔らかめのシャフトを使うと、自分でしならせる必要はなく、勝手にしなってくれる。
こういった知見は、たとえばスイングプレーンを縦にすると、パスとフェースの向きの変化が緩やかになり、真っ直ぐ飛びやすくなることにつながる。三觜プロが「直線運動」と呼んでいるスイングである。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
感覚的な表現が多い世界にしっかりとした定量的な機器を用いた解析結果が示されており非常にわかりやすい。
著者プロフィール
奥嶋誠昭の作品
