地形と地理で解ける! 東京の秘密33 多摩・武蔵野編 (ジッピコンパクトシンショ)
- 実業之日本社 (2018年11月2日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
- / ISBN・EAN: 9784408338309
感想・レビュー・書評
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「水」が教えてくれる微地形散歩の続編
水系と地形図を元に東京の歴史と絡めて分析を行っている。前作で主に23区の分析をしていたが範囲を多摩地区に拡大して東京全体対象としている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
多摩地域出身なので、この本に書かれていることは既知だったことも多かった。が、それらは住民として日々の生活の中で知った事項であったりするので、体系的に学んだわけではなく(体系的に学んだのは小学校時代まで遡るわけで)、断片的な知識になってしまっていた。その断片的な知識をこの本でつなぎ合わせることができ、なるほどと思うことが多々。早速、この本に書かれている場所を訪ねて、自分の目で確かめてみたい。
ただ、付章はいらなかったかな…。分析も浅いし、こういう内容を載せるくらいなら、地形に関してさらにもうひと話題取り上げてくれたほうがよかったのにと思った。 -
多摩地域の情報収集に読んでみた1冊。標高で見てみると、確かに池の位置が同じような場所に位置しているのは納得、、その他、歴史をたどりながら地域特性を見ていく話の流れがわかりやすく、新しい発見も多かったです。特に後半の、データから読み解いていく章はとても面白かったですね。車の保有台数と地域特性、また図書館の蔵書を充実させているほど住民が図書館を利用する傾向にある、などをデータで示して、多摩地域の中での各市の比較をしていくところはそれぞれの市の事情や個性がきれいなPRではなく数字で見えてしまうという点で、こういうところにもっと目を向けて議論をしていくべきだろうと感じました。
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高低差による地形と街の発展を解説する。普段通るところでも、気が付かない高まりや窪地がある。多摩地区の鉄道路線を標高で輪切りにした図が面白かった。
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多摩地区に住んでいる人なら、読んでおいて損はないと思う。とくに、大人になって中央線に住んだ方など。地理や歴史に少し興味があり、八王子から三鷹、府中周辺の住人にはヒットすると思う。
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多摩川は青梅付近を要とした扇状地を形成し、それが隆起して武蔵野台地になった。武蔵野台地では深い井戸を掘らなければ水を得ることができなかったため、江戸時代まで開発が進まなかった。古代の国府や国分寺、深大寺、大國魂神社は、国分寺崖線や府中崖線沿いにつくられている。
玉川上水は、残堀川と交差した後、小平監視所あたりから各河川流域の分水嶺を通っている。
武蔵野台地の標高50m付近は関東ローム層や砂礫層が薄くなるため、地下水が湧出しやすい。井の頭池は神田川の、善福寺池は善福寺川の、石神井池・三宝寺池は石神井川の、烏山の鴨池は目黒川のそれぞれ源流になっている。 -
マニアックすぎて引き込まれなかった。