猫なんかよんでもこない。 (コンペイトウ書房)

著者 :
  • 実業之日本社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408411644

感想・レビュー・書評

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  • すずめがツンツン地面をついばんでいたり、
    蜘蛛が巣をはっていたり、
    猫がまた、我が家の塀の上で眠っている姿なぞを見かけると、

    あ、
    (食ってる。)
    (家、作ってる。)
    (寝てる。)

    と、私は思わず心惹かれて、その様子に見入ってしまうのだ。

    彼らは、
    私達とは言葉を交わさない。
    意志も通じ合わない。
    お互い、そしらぬフリである。

    でも、同じ時代に同じフィールドで、
    同じ様に
    食ってるし、
    寝てるし、
    生きてんだな~、と思うと、

    何かこう、同志に対する愛着の様な感情が溢れてきて、
    (お互い頑張ろうな)と、声をかけ、←(心のなかで)
    その場を去るのだ。
     
    私はペットには興味が無い。

    他者の命に責任を持つ、ってちょっと大変そうだな、って思うから。

    でも、
    寒空の下で凍えていた子猫を2匹連れ帰ってきた時から変わった著者達の生活は私が思い描いていたものとは、全く違っていた。

    たとえ、同じ人種(?)じゃなくても、
    あきらかにひとりよりはふたりのほうが、毎日は煌くものなんだなぁ~
    自分を頼ってくれる他の誰かの存在が、
    自分を救ってくれるものなんだなぁ~
    なんて、ごく当たり前のことに気付かされ、しみじみ…。

  • ウチの猫たちも飼い方が原因で病気になってしまいました。飼い猫でなければネコの一生はこんなものなのかもと思うのに病気になると人間が病気になった時よりも胸が痛くて、飼い主である自分を責め、このまま投薬すべきかどうかすっごく悩む。逝ってしまった後も心にぽっちり痛みが残る。そんな切ない気持ちをまた思い出しちゃったなぁ・・・

  • 猫好きには読んでもらいたい1冊。
    最後は、やっぱり泣いてしまった。

  •  こんなん泣くやんずるいやん。

  • ボクシングへの夢が絶たれ、ニートのミツオ。
    兄が結婚を機に家を出ていき、ひとりぼっちに。
    残されたのは、捨て猫だったチン子とクロ。
    どんな命名だと思ったけど、読み進めると違和感なし。

    自由に家の内外を出入りできて、野良猫との縄張りあらそいなどもありつつ、自由で楽しそうだ。数十年前の話だから、今だったら外飼いはダメだとかになると思うと少し寂しい。そのせいで実際悲劇も起こってしまっているんだけど。
    みんなで暮らせて良かった。作者さんは猫マンガをずっと書いていられるらしい。このシリーズも4まである模様。どう続くのだろう、見てみよう。

  • 書店で見かけて、はやりのねこマンガのひとつかなと、何の気なしに手に取って、さいごにじわ~っと涙が。
    うちも去年、息子が子ネコをひろってきて、初めてのネコ生活をしているのだけど、いっしょに暮らすことで変わっていくことはたくさんあるし、家族になっていくという実感もすごくわかる。
    だからこそぎゅーっと胸をつかまれるような気持ちになるのよね。でも、クロはしあわせだったと思うよ。

  • 単純な線の絵だけど猫の様子が良く解る。

    最初しょぼくれていた主人公とびびり猫が、
    だんだんと成長していく過程がほのぼのする。

    そ~なんだよね、と若い人を応援したくなる。
    久しぶり世代を超えた良書。

  • よんでもこない。
    よんでないのにくる。

    でもいつか
    よんでもとどかないところにいってしまう。

  • 猫マンガは手を出すとキリがないと分かってるつもりだったんですが、立ち読み用冊子を読んだら買わずにいられなくなってしまいました。雪の日に拾われた二匹の猫と、猫嫌いの元ボクサーの物語。
    夢破れて身内の世話になり猫と共に送るニート生活を送る作者。さらに作者を養っていたお兄さんまでいなくなってしまい、自分も大変なのにせっせと猫の面倒を見る。そこに作者の人間性がでてます。猫に関する知識もなさそうで、世話の仕方もどこまでも自己流。やり過ぎてしまったり自分の選択に迷ったり、後悔もあるのでしょうが、作者にできることをぼやきながらも一生懸命やってる。そして猫たちも「なんだこいつ」と言いながら付き合ってあげている。この猫のセリフがなんとも猫らしいんです。にゃーとか言わないけれど、単語だけで表現されていて、猫が喋れたら本当にこういうしゃべり方をしそうなんですよね。近所の猫への視線も温かく、なんだか子供たちとその友達みたいに見えて微笑ましいです。故に悲しい。猫は人間に比べて成長も早いから、あっというまに大人になってしまう。それぞれの時間ができ、生活ができて、それぞれの道を歩いていく。人間ばかりがおいてけぼりにされるような悲しさ。こういう作品を読むと、猫が好きだというだけではやはり飼えないなと。一緒に生きていこうと思えないと、動物を飼うことはできないんだなと実感します。

  • 杉作
      実業之日本社 (2012/5/17)
          (コンペイトウ書房)

    猫ねこネコ
    男とネコの暮し
    いいではありませんか

    絵が ネコの目が動作がかわいいです
    そして野良猫のけんかとかリアルです

    わたしが身勝手に室内飼いして それこそネコカワイガリしていること考えます
    ねこのしあわせって?
    自由をうばってるなって

    いつもは読んだ本は手元に置かないのですが、これはそばに置いておきます

    ≪ 呼んでみる 無視して眠る かわいさよ ≫

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著者プロフィール

新潟県新潟市(旧亀田町)出身。プロボクサー引退後に漫画家を目指す。1999年に講談社の青木雄二賞を受賞、2000年に累計20万部のヒットとなる『クロ號』(講談社)で漫画家デビュー。『猫なんかよんでもこない。』(実業之日本社)が40万部のヒットとなり、2016年に実写映画化&テレビアニメ化される。他に『コクロ』『マル犬ロッキー』(講談社)など作品多数。『漁港の肉子ちゃん』(幻冬舎)のコミカライズも担当している。

「2023年 『こねこのすりすり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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