今じゃありえない!! 100年前のビックリ教科書 ~明治・大正・昭和の授業風景~ (じっぴコンパクト新書)
- 実業之日本社 (2017年1月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784408414485
作品紹介・あらすじ
教科書は時代を映す鏡である。だから、昔の教科書を読んでみると、今からすれば不思議な記述がたくさん。文語文を習ってた?英語は今よりも簡単?戦時下はやっぱり軍国主義的?誰もが読んだことのある「教科書」の、誰も知らない世界。明治・大正・昭和の教科書には今だからこそ興味深いオモシロネタが満載です!!
感想・レビュー・書評
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挿絵とともにその時代の言葉を一部載せている形で飽きずにあっという間に読了。
真新しい情報は無かったにせよ、教科書の歴史を知り、改めて現在の子供たちが手にする教科書はどういった内容なのか興味をそそられた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
明治の御代の教科書がべらぼうに面白い。笑わせてくれる。例えば地理の教科書の記述。「本州は龍の如く、四国は蝙蝠の如く、九州は猿の舞うが如く、北海道は鳥の翼の如く、台湾は桜の葉の如し。」それぞれにはイラストまでついている。九州などは爆笑噴飯物。これが、当時、時代を代表する最高の知識人や教育者がその持てる叡智を駆使して編纂されたのかと思うと二度は笑える。日本は小国にあらず面積で言えばイギリスより大きくフランス、ドイツと肩を並べる、などと豪語しているところがまたいじらしい。その時々の時代背景もうかがうことができ読むほどに興味は膨らんだ。まさにあなたの知らない世界がオモシロイ。
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教科書と言えば、面白くないものの代表のように思われているが、本書は明治の昔から戦後ぐらいまでの教科書がいかに面白く、余裕があったかを紹介している。たとえば、数学ではあなたは生まれて何日になるか、何時間になるかとか。当時まだ飲酒禁止法が出ていなかったので、小学生にお酒の飲み方を教えるとか、『応用家事教科書』では、泥棒に入られたときにどうするかとか、日露戦争では死んだ人、行方不明の人をあげ、生き返った人は何人ですかとか現実的な問題も満載である。もちろん、上でも書いたように時代の影響も受けているが、それでいて、なんとなくのんびりしていて、おもわずにっこりしてしまうのである。