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- Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
- / ISBN・EAN: 9784408531861
感想・レビュー・書評
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文庫版(1997年2月刊)を刊行当時手に取った記憶があります。その頃えのきどさんはラジオをレギュラーでやっていて、職場でかかっていたので著者名に親しみがあったのでした。でも、二十代前半の自分にはよくわからず、すぐ棚に戻してしまいました。いまになって親本を手にとってみると、収められた文章を書いた当時のえのきどさんは二十代から三十代にかけての時期の若者であり、文庫版を手にとった当時のわたしとそれほど年齢差があるわけではなかったのです。でもなんだかとても遠くで書かれている文章のように感じたのは、書かれた頃がバブル崩壊真っ最中だからだということに今回気がつきました。国内外を移動しまくる二十代のえのきどさんと、その日の生活費にも事欠いていた二十代の自分とでは、あまりにも遠かったのでした。いまになって読むと、バブル期およびバブル崩壊の頃を懐古しつつ読むことができます。義兄との別れについて書かれた『梅雨』がよかったです。
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