あの紫は―わらべ唄幻想

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  • 実業之日本社
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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408532240

感想・レビュー・書評

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  • 紫の振袖を着て、少女は夕映えの沼に沈んでいった…。それは妖しい夢のように―わらべ唄をモチーフに展開する、幻想的な八つの皆川ワールド。(アマゾン紹介文)

    薔薇
    百八燈
    其足の袂に
    桜月夜に
    あの紫は
    花折りに
    睡り流し
    雪花散らんせ

    表題作が一番良いかなぁと思っていたのですが、最後の最後にひっくり返されました。
    劇中の画家沙羅さゆめは、実在した画家橘小夢をモチーフにされたものだと思います。一人称の主人公は著者ご本人でしょう。比較的知名度の低い好きなものが語られていると、それだけで嬉しくなります。

  • わらべ唄と夢と現実がぐるぐると渦を巻いたような短編集でした。

    最後の『雪花散らんせ』が血腥さと美しさが折り重なっているようで一番好きです。

  • わらべ唄をモチーフに、不気味さと耽美と背徳感のある短編集でした。
    現実と非現実の間をゆらゆら漂うような、夢の中で夢を見ているような、不思議な感じがしました。

  • わらべ唄の歌詞をモチーフにした短編集。この曖昧さ加減が、好きな人にはたまらない快感なんだなあ〜♪特に『湖賊の秋』という短編が好きなんですが、作中で主人公が読んでいた「大人には内緒」な作品群も、ぜひ読んでみたいと思って探してます。

  • 読んだ当時、この小説のあまりの美しさに頭を殴られたような衝撃を受けた。この後しばらく、こういう美しい場面を作り出せる作家になりたいと思ったくらい、影響を受けた小説。

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著者プロフィール

皆川博子(みながわ・ひろこ)
一九三〇年、京城生まれ。東京女子大学英文科中退。
72年、児童向け長篇『海と十字架』でデビュー。
73年6月「アルカディアの夏」により第20回小説現代新人賞を受賞後は、ミステリー、幻想、時代小説など幅広いジャンルで活躍中。
85年『壁――旅芝居殺人事件』で第38回日本推理作家協会協会賞、86年「恋紅」で第95回直木賞、90年「薔薇忌」で第3回柴田錬三郎賞、98年「死の泉」で第32回吉川英治文学賞、12年「開かせていただき光栄です」で第12回本格ミステリ大賞、13年 第16回日本ミステリー文学大賞を受賞。
異色の恐怖犯罪小説を集めた傑作集「悦楽園」(出版芸術社)や70年代の単行本未収録作を収録した「ペガサスの挽歌」(烏有書林)などの傑作集も刊行されている。

「2017年 『皆川博子コレクション10みだれ絵双紙 金瓶梅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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