余寒の雪

著者 :
  • 実業之日本社
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本棚登録 : 80
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408533865

感想・レビュー・書評

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  • 男髷を結い、女剣士として身を立てることを夢見る知佐。行く末を心配した両親が強引に子持ちの町方役人と祝言を挙げさせようとするが-。幼子とのぎこちない交流を通じ次第に大人の女へと成長する主人公を描いた表題作他、市井の人びとの姿を細やかに写し取る六篇。中山義秀文学賞受賞の傑作時代小説集。
    (2000年)
    — 目次 —
    紫陽花
    あさきゆめみし
    藤尾の局
    梅匂う
    出奔
    蝦夷松前藩異聞
    余寒の雪

  • 初めて宇江佐真理さんの作品を読みました。蝦夷がよかった。

  • 長編をゆるゆると読むのが好きな私ですが、この短編集は実に良い本でした。それぞれに短いながらも、馥郁と残り香が漂うような読後感。藤沢周平とは、視点が違う時代小説ですが、登場人物が物語の中で確実に成長を遂げる、そんな瞬間を共有した喜びも感じることができるのです。

  • 剣術の修行を積んだ娘が江戸に出てきた。
    だが彼女を待っていたものは…。
    表題作のほか、武士から町人まで
    さまざまな男女の心を描く短編集。

  • 短編集。
    時代物をあまり読まないこともあり、普通に並ぶ言葉の読みに慣れなくて、序盤はページをめくるのが遅くなってしまう。
    でも大きな山も谷もないストーリーだが、江戸の世に生きる人たちの情景がしっとりと広がる。現代小説とはまた違った、火の灯りや雪の冷たさなんかの雰囲気を登場人物の想いと合わせてしっかり感じさせてくれる話が多い。
    「余寒の雪」「あさきゆめみし」「藤尾の局」「梅匂う」がわかりやすくすっきりとしたストーリーで楽しめた。

  • 最初と最後の作品が好き。中には史実をベースにしたものもあるが、短編の割には単語が難しかったり、その説明が丁寧過ぎてちょっと読み辛いものもあった。ま、でも、それなりには楽しめました。

  • 甲もなく乙もなく。斬られ権左や、髪結い伊三次ほど話に盛り上がりがあるわけではなく、人情要素も薄い。淡いけど、上品。短編集。

  • ハートウォーミングな時代物です。

  • (12/10読了)

  • 短編7、藤尾の局、余寒の雪がよい。

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著者プロフィール

1949年函館生まれ。95年、「幻の声」で第75回オール讀物新人賞を受賞しデビュー。2000年に『深川恋物語』で第21回吉川英治文学新人賞、翌01年には『余寒の雪』で第7回中山義秀文学賞を受賞。江戸の市井人情を細やかに描いて人気を博す。著書に『十日えびす』 『ほら吹き茂平』『高砂』(すべて祥伝社文庫)他多数。15年11月逝去。

「2023年 『おぅねぇすてぃ <新装版>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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