黒竜潭異聞

  • 実業之日本社 (2000年10月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (284ページ) / ISBN・EAN: 9784408533896

感想・レビュー・書評

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  • 妖怪の話になったら面白くなくなった。

  • 田中芳樹のオリジナル中国歴史小説短編集。
    五胡十六国時代から明代までの11の物語を、時代順に並べてます。

    「宛城の少女」
    五胡十六国時代、西晋の将軍・荀崧の守る宛城が反乱軍に包囲される。
    援軍を求めるべく囲みを突破したのは、荀崧の娘・荀灌。
    叛将・杜曽の追撃を智恵を巡らして振り切り、宛城を救うべく駆ける。
    十三歳の少女が軍を率いた史上唯一の戦い。
    史実で、しかもヒロインは三国志の魏の軍師・荀彧の末裔!?

    「徽音殿の井戸」
    六朝時代、南朝・宋の宮廷に"徽音殿"なる廃屋があった。
    怨みを含んで死んだ袁皇后の亡霊が現れるという噂の発端は?
    ケチな文帝と、実家のために度々金銭を無心していた袁皇后、文帝に寵愛された潘淑妃。
    そして皇后と妃の生んだ皇子たちと、父帝との確執、廷臣たちの謀略、そして北伐の失敗から表面化した宮廷の陰謀、内乱の勃発!
    すべては袁皇后の呪いか?

    「蕭家の兄弟」
    六朝時代、南朝・梁の「皇帝大菩薩」の異名を持つ名君・武帝の七男と八男は不仲。
    「侯景の乱」によって父帝が非業の死を遂げると、七男の湘東王・蕭繹は復仇のために挙兵し、侯景を討つ!
    しかし、八男の武陵王・蕭紀は兄の即位を認めずに挙兵。
    玉座を巡る兄弟の争いが、周辺国の干渉を招く。
    骨肉の争いを繰り広げる兄弟の運命は?

    「匹夫の勇」
    六朝時代最後の王朝・陳の猛将・蕭摩訶は、武勲数知れず生涯戦場を駆け巡る。
    陳の滅亡後も隋に用いられ、文帝(隋の初代)の末子・漢王の補佐役となり、異郷の并州で過ごした彼に待ち受ける運命とは?
    やがて即位した煬帝に漢王が叛すると、老齢の蕭摩訶は反乱軍を率いる身に。
    それを迎え撃つのは?
    勝敗の行方は?

    「猫鬼」
    隋の煬帝に仕えた武人・沈光。
    妓楼からの帰宅途中で傷を負った黒猫を見つけ、正体不明の追っ手たちと戦う。
    助け出した黒猫を手当てすると、白髯の老人が現れ、謎の言葉を残す。
    老人の言に従うと、黒猫は姿を消し、代わりに黒衣の美女が現れて、子らの仇討ちを頼まれる。
    史実の人物を題材にした怪異譚。

    「寒泉亭の殺人」
    唐の玄宗皇帝の時代、都の大富豪の屋敷に造られた「寒泉亭」は、屋根の端から水が流れ落ちてカーテンとなり、夏の猛暑でも涼しく過ごせる。
    その寒泉亭で起きた殺人事件の被害者は、居候の受験生。
    もう一人の居候と、無学な庭師が疑われるが、捜査官たちが目を付けたのは?
    鍵となるのは、書物の知識!?
    作者・田中芳樹の学生時代の作品で、まったく架空のキャラによる時代劇。

    「黒道兇日の女」
    斜陽期に入った中唐期、若き武将・李愬(字は元直)は名将であった父の名声に圧されながらも、各地の反乱鎮圧に奔走。
    豹を従えた美女・聶隠と契りを結びながら、一夜限りで別れを迎える。
    しかし15年後、藩鎮の反乱鎮圧に出向いて聶隠と再会。
    出会った頃と変わらぬ若さを保った聶隠の導きにより、奇跡の雪中行軍で叛将・呉元済を討つ。
    唐代の女侠・聶隠娘の伝説と、中唐の名将・李愬の物語。

    「騎豹女侠」
    唐代に各地で割拠し、しばしば反乱も起こす藩鎮。
    その一人、剣南西川節度使・劉闢は人食い妖怪!?
    殺されかけた下級文官・陳昭は、豹を従えた女侠・聶隠に救われる。
    やたが到着した討伐軍に協力し、聶隠と共に劉闢を退治。
    「黒道兇日の女」のスピンオフ作品。

    「風梢将軍」
    南宋の都・臨安(杭州)で医師の黄文攸は何かに怯えていた。
    警備のために招かれた武人・李光遠は事情を問うが、隠された意外な真実が・・・
    黄文攸をつけ狙う「風梢将軍」とは?

    「阿羅壬の鏡」
    マルコ・ポーロの『東方見聞録』でも「ザイトン」という名で紹介される南宋の貿易港・泉州は、異国人やイスラム教徒も集う国際都市。
    うだつの上がらない男・張敬と、イスラム教徒の阿羅壬(アラジン)は、人間の骸骨を映す魔法の鏡・秦鏡を入手し、医師として大儲け。
    しかし、富豪宅で見つけた妖怪たちが泉州を乗っ取る計画を察知してしまう。
    張敬と阿羅壬は秦鏡を使って反撃を試みる。
    二人は泉州を救えるか?
    異国情緒を取り入れた怪異譚。

    「黒竜潭異聞」
    明の永楽帝が都を定めた北京には、黒竜伝説がある。
    郊外の黒竜潭に棲む竜が大軍師・劉伯温によって封じ込められ、怨みを抱いた竜は明朝への復讐を期して地に潜った。
    無頼の徒・談瑾の前に現れた黒衣の老人は、「富貴、女色、不老長生」のうち一つを選ぶよう迫る。
    談瑾が選んだのは富貴。
    やがて去勢して宦官となり、劉瑾と名を改めた彼は、正徳帝に信任され、地上最大の富貴を手にする。
    明を滅ぼした「史上最悪の宦官」魏忠賢の前に存在した悪逆宦官・劉瑾の物語。

    ニン、トン♪

  • 金華猫のお話が好きです。

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著者プロフィール

1952年熊本県生まれ。学習院大学大学院修了。1978年「緑の草原に……」で幻影城新人賞を受賞しデビュー。1988年『銀河英雄伝説』で第19回星雲賞(日本長編部門)を受賞。2006年『ラインの虜囚』で第22回うつのみやこども賞を受賞した。壮大なスケールと緻密な構成で、『薬師寺涼子の怪奇事件簿』『創竜伝』『アルスラーン戦記』など大人気シリーズを多数執筆している。本書ほか、『岳飛伝』『新・水滸後伝』『天竺熱風録』などの中国歴史小説も絶大な支持を得ている。

「2023年 『残照』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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