時を巡る肖像 絵画修復士御倉瞬介の推理

  • 実業之日本社 (2006年11月17日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (332ページ) / ISBN・EAN: 9784408535012

みんなの感想まとめ

人間の業や心の迷宮をテーマにした連作ミステリ小説で、シングルファザーの絵画修復士が様々な事件に遭遇しながら真実を追い求めます。主人公が修復作業を通じて浮かび上がらせるのは、芸術を媒介にした人々の複雑な...

感想・レビュー・書評

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  • 絵がテーマではあるがトリック先行。

  •  シングルファザーの絵画修復士が、請け負う仕事先で様々な事件に遭遇し解明していく、連作ミステリ小説。
     修復の作業を通じて、主人公が炙り出すのは、人間の業と度し難さ。
     芸術を媒介に透過される、人の心の迷宮。
     真実を求め、拒み、翻弄される人々がいる。
     そうして、悠久の時を前に、人の哀しさ、卑小さ、無力さがひたひたと沁み入ってくるのである。

  • 絵画修復士シリーズ

  • シリーズ1冊目なのに、後回しになってしまった^^;
    でも、どれから読んでも大丈夫だね、このシリーズは。
    今冊は、ピカソ、安井曾太郎、フェルメール、モネ、デューラーという大物揃い。
    作品も、どこかで見たことある名作ばっかなので、イメージしやすかったです。

  • 絵画修復士御倉瞬介の推理第二弾。
    「モネの赤い睡蓮」が好き。
    全体的に絵を描かざるおえない人間の業を感じる。

  • 絵画修復士御倉瞬介シリーズ第一作。
    小粒ながらも端正な作品集。
    大技じゃないけどこういうのも良いね。

  • 絵画修復士の御倉瞬介が遭遇した事件を推理する。

    3作目から読んでしまったので、慌てて1作目(ですよね?)のこれを読みました。
    が、3作目が結構スケールの大きな話で、絵画と濃密に絡んでた感があっただけに、物足りない感がありました。
    あんまり絵、関係ないよねって。
    連ドラのサスペンス1話解決を見ている感じでした。

  • 絵画修復士御倉瞬介を探偵役とするシリーズ第一巻です。
    だと思います。
    だといいなあ。

    先に読んだ黄昏たゆたい美術館もそうだったのですが、このシリーズは題名になっている話が一番好きですね。

    推理小説として探偵が謎を解くカタルシスもいいのですが、それ以上に文章から描き出される雰囲気が絵画的であり、非常に大きな展示室の中にぽつんと置いてあり、それを読者が見ているような、そんな気分になります。

  • 何もかもを見通す〈天眼〉の持ち主であり、天才画家・冷泉朋明。彼の館に招かれた絵画修復士・御倉俊介が、仕事の合間、夜更けのコレクションルームで見た光景は・・・「ピカソの空白」

    妻の肖像画を依頼した建築デザイナー。親密な画家と妻の姿を見続けた彼が考え出した報復は・・・「『金蓉』の前の二人」

    資産家の娘とその夫が死に、その財産を受け継ぐ孫は殺人を疑われた。彼女の父が死の間際に指さした絵には何が隠されていたのか?・・・「遺影、『デルフトの眺望』」

    著名な老画家に、毒を飲ませたのはだれなのか?
    その娘であり有名画家である老女がつぶやいた、赤い睡蓮の呪いとは?・・・「モネの赤い睡蓮」

    箱根の郷士だった祖父を持つ建築コンサルタント彼の部下が奇妙な死に方をした。野兎の目の中の窓、犯人の目の中の自分・・・「デユーラーの瞳」

    御倉にわざと古びた肖像画を依頼する家族の謎・・・「時を巡る肖像」

    絵画修復士の御倉が、仕事などで訪れる先で謎を解く美術ミステリです。
    なんだか『ギャラリーフェイク』の藤田さんを思い起こさせますねぇ。
    あちらはファニーな感じの漫画でしたが、こちらは真面目な作風で、読みながらお勉強をしている感じ。
    絵画に関しての蘊蓄は大変面白く、ミステリを読みながら知識も増えて、二倍お得です。
    ただもうちょっとユーモアの部分が欲しかったかな。
    真面目だけっていうのも気づまりするもんです。
    登場人物についての描写も、絵画に関するものより少なくて残念。
    シリーズものとして続けるなら、登場人物の魅力ももっと書き出していってもらえるといいなぁと思いました。

  • 絵画修復士のミステリ。絵にまつわる謎と事件の謎と、一度で二度美味しい感じ。こういうのって好きだなあ。
    お気に入りは「『金蓉』の前の二人」。一番「怖い」と感じた作品だったけれど、後味は悪くないので。そういう意味なら最初の「ピカソの空白」も怖かったか……かなりぞくりときましたよ。
    美術というのは当然美しいものだけれど、「妄執」がつきまとうイメージもあるなあ。だもんでミステリとは相性が良いのかも。

  • ミステリとしては難解なわけではないけど、情景がきれい。
    若干後味がよくない終わり方のものもあって新鮮でした。

  • 絵画修復士の、絵画作品にまつわる事件を解決する作品

  • 絵画をめぐるなぞ。
    あぁ、納得というものもあれば、偶然の重なり合いにちょっとという作品もあり。

  • 連作短編集で絵画をモチーフにしています。
    ピカソやモネ、デューラーなど有名どころがたくさん出てきますが、本物ではなく模写が多いですね。
    本物の絵の背後にあるエピソードを踏まえながら、その絵が模写されたとき何が起こっていたのか……を読み解いていくミステリ。
    柄刀さんの作品としては今年は『fの魔弾』に軍配あげてるし、美術系というか修復師系というかだと太田忠志『レストア』の方が好みかな〜。

    装丁 / 大塚 記朗
    写真 / AFLO
    初出 / 『月刊J-novel』'04年10月号、'05年3月号・7月号・11月号、'06年3月号、書き下ろし1本

  • 2006/11/23読了

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著者プロフィール

柄刀一(つかとう・はじめ)
 1959年北海道生まれ。公募アンソロジー『本格推理』(光文社文庫)への参加を経て、98年『3000年の密室』(原書房)でデビュー。『OZの迷宮』『ゴーレムの檻』『密室キングダム』「身代金の奪い方」で日本推理作家協会賞候補。『ゴーレムの檻』『時を巡る肖像』『密室キングダム』『ペガサスと一角獣薬局』『或るエジプト十字架の謎』で本格ミステリ大賞候補。近著に『或るギリシア棺の謎』(光文社)『或るアメリカ銃の謎』(同)『或るスペイン岬の謎』(同)など。

根本尚(ねもと・しょう)
 漫画家。「ミステリーボニータ」(秋田書店)に「衆議院議員 日本一」を連載(2005年~20年)。「週刊少年チャンピオン」(同)に「現代怪奇絵巻」を連載(06年~08年)。「月刊プリンセス」(同)に「根本尚の2ページ劇場」を連載(16年~25年)。楽待新聞」(楽待)に「競売物語」を連載(24年~)。著書に『恐怖博士の研究室あやしい1コマ漫画屋がやってきた!』(秋田書店)、『日記漫画 札幌の六畳一間』(ビーグリー)、『怪奇探偵・写楽炎』(文藝春秋)などがある。

「2025年 『北海道ミステリークロスマッチ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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