家族トランプ

著者 :
  • 実業之日本社
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408535722

感想・レビュー・書評

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  • なんかな~小説だと取り得のないパットしない主人公でも幸せになれるんだよな~現実とは違うよな~と思いながら読みました。

    ほっこりできる幸せな話だけど、なんだかな~だよね

  • 窓子33歳。独身、自宅住まい。
    両親から「36歳までに家を出るように」と言われる。
    「結婚しろ」と言ってるんだよなぁ。そんなこと言われても縁のもんだし。
    そんなところへ女性上司と仲良しになる。
    こんなサッパリした女性とお友達になりたいわ~。
    年齢なんて関係ないよね。

  • 少子化高齢化、と言われ始めて、何十年経つだろう。
    行政はいつでも、後手後手の政策ばかり。
    子供を産めるのは、女性。
    その女性に優しい世の中でなければ、
    どうして、安心して子育てできるのだろう。
    そして、産まない選択があってもいい。
    女性がやりたいことを思いっきりできる環境は、
    いつになったら整うのだろう。

    主人公の窓子の両親は、世間の常識をそのまま固めたようなガチガチの考えで、娘への愛情が全く感じられない。そんな両親は多いかもしれない。
    子供は親の所有物でも、ステイタスでもない。
    一人っ子の切ない心情が痛い。

    家族というトランプ、結婚相手を1枚めくっても、
    その後ろには両親、親戚、元家族?など、
    必ず、余計なカードも引かなければならない。

    窓子が自分が自分でいられる、「居場所」
    最後に引いたトランプ、ハートのエース!

  •  こんな結婚の選択もありなんだ。相手が本心に気づいていなければ、良心の呵責に悩まされそうだけど。

     

  • 33歳独身、彼氏なし。
    安給料の会社勤めの実家暮らし。

    両親に、35歳までに結婚か独立するよう宣言されてから
    漠然とした将来と変化のない毎日にぼんやりと焦る窓子。

    会社の鬼上司の潮美に声をかけられたものそんな時期で
    彼女の姉御肌に徐々に心惹かれていき
    潮美の下町にある実家の飲食店に窓子は自分の居場所を見つけた。

    潮美の家族にも心を許せる安心した場所。
    バツイチの心優しい潮美の弟に寄せた思い。

    立場は違えども会社という戦場と、気持ちを休められる家という空間と家族。

    窓子の両親は確かに毒親で仲は良くないけど
    ほんとうに嫌だったら33歳になるまで実家に暮らしてないわな。
    どちらにしても、どこかで甘えがあるんだよねきっと。

    だけど保守的で変化が嫌いで、
    踏み出す一歩に時間が掛かる人はたくさんいるよね。

    展開が途中で読めてしまったけれど
    雰囲気はいい感じ)^o^(

  • 風見窓子。
    33歳。
    一般職の正社員として勤務する会社に不満はないし、寿退社する後輩女性を妬んでもいない。
    友人以上恋人未満の交際相手はいるけれど、べつに結婚したいと思っていない。
    しかし同居する両親からは「干支三回りが限度」と宣告されてしまう…。
    そんな彼女に「しないの、結婚?」と声をかけてきたやり手の女性上司、47歳で独身の有磯潮美。
    東京下町・三ノ輪にある潮美の実家に通い出したのをきっかけに、窓子の日常は突如として変容し、家族作りのカードのシャッフルがはじまった!
    社会からも東京からも家族からも危うくはぐれそうになっている三十代未婚女性の居場所探しの物語。
    (アマゾンより引用)

    分かる( ´ー`)
    この主人公の置かれてる立場が結構私と似てたりで(笑)
    すごい共感してしまった< ;`∀´>
    自分は特に結婚とか望んでないのにそれを言うと強がりとか思われそうでめんどくさい(´・□・)ア-
    私もユタカさんみたいな人、好きだなぁ(*´∀`*)

  • うーん
    人生なめてる

    読みやすいし面白さもあるのだが

  • 爽やかな読後感。こんな作品も描くんだなあ。
    窓子の両親がなんとも腹が立ったけれども、自分の親にもよく似たところがたくさんある。
    窓子も、反発心があるならば口に出せばいいのに、とじれったかったが、口に出さなくなったまでの経緯があったのかなと思った。
    窓子の両親は、世間でよくいるタイプの親であろうと思うが、それを一般化して捉えるのも、間違っているかなあと思う。
    わたしは恐らくユタカのような人とは結婚したくないと思うけれども、それもそんな価値観を持った両親に育てられて、結局私も窓子の両親に近い価値観を持った人間なのだと思う。だからこそ、腹が立ったという面もあるのだろう。

  • 誰の人生も、思った通りには進まない。でも、それでも全てを受け入れて、人と一緒に生きていくことの、しみじみとした温かさ、幸せが、ほのぼのと描かれていました。
    下町のこんな家族、本当にあるかどうかは別として、イメージ的にありそうだなと思わせてくれるところがさすが!

    小説家の中には、黒いドロドロ小説を書く人が、こんな風に急にあたたかい小説を書いたり、その逆パターンもあったりするけど、やはり人物が書けるからこそ出来ること。いいものですね〜!
    明野さんの白小説としては、「愛しい人」もおすすめです!

  • 下町の大家族の一員になるのはいいとして、
    実の両親が悪者のままで終わるのは悲しい。

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著者プロフィール

明野照葉

東京都生まれ。一九九八年、「雨女」で第三十七回オール讀物推理小説新人賞を受賞。二〇〇〇年、『輪廻RINKAI』で第七回松本清張賞を受賞、一躍、注目を集める。ホラーやサスペンスタッチの作品を得意とし、女性の心理を描いた独自の作風はファンを魅了してやまない。『汝の名』『骨肉』『聖域』『冷ややかな肌』『廃墟のとき』『禁断』『その妻』『チャコズガーデン』(以上中公文庫)、『女神』『さえずる舌』『愛しいひと』『家族トランプ』『東京ヴィレッジ』『そっと覗いてみてごらん』など著作多数。

「2020年 『新装版 汝の名』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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