- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784408535937
作品紹介・あらすじ
市で唯一の総合病院院長の父親の急死で理事を引き受けることになった風祭翔。ところが、病院が大赤字で倒産間際であることを知り、医療や経営はまったく素人の彼が業務改善に取り組むことに…消えたアンケートの謎、勤務医たちの相次ぐ退職など、トラブル続発のなか、病院と「医療難民」を救う切り札とは…!?病院のウラ側がわかる青春お仕事小説。
感想・レビュー・書評
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父親の死で病院経営を突然任されることになった主人公のお仕事小説。今話題のTPPにも絡んでくるかもしれない医療制度の問題がわかりやすく書かれています。面白いです。
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いつもはオトコの熱気がむんむんと満ち満ちた福田さんが描く医療現場は、熱さを極力抑え、無駄に涙や感動を求めない、リアルな世界だ。
院長や理事長や役職を持つ医者の医療に対する考え方や矜持や思惑のいちいちにうなずきながら読んだ。
ご都合主義的ハッピーエンドで終わらないところもリアルでよかった。
「医は仁術」とよく言うが「人術」でもあるのだな、と、この小説を読んで思った。
そして、号泣や大げさな感動を求めない、普段着の医者の姿を多くの人に読んで欲しい -
18:突然、実家の病院の期間限定理事として担ぎ出された翔。多額の負債を抱えた病院は他の医療法人に売却されようとしており、医者という職業に複雑な思いを抱きながらも、翔は自らにできることがあればと病院経営、業務改善に取り組むことに。
タイトルからはまったく想像できなかったけど、医療ものでした。これまで読んできた福田作品に比べると、かなり緩くて読みやすい。……のだけど、そのせいかやはり軽いような気がします。「オーディンの鴉」が凄かっただけに、ちょっと拍子抜けでした。
ですが、「バチスタ」シリーズのように、医療制度そのものにも焦点を当て、診療報酬や貧困ビジネスなど近年話題になった事例を挙げているのはとても良かったと思うし、翔という医療関係者ではない者の目から医療の世界を描いたのもとっつきやすくて、まあ公平かなと思います。でも、答えのない問題だけに、無難な終わり方になってしまったのが……。 -
3ヵ月という期限の中でも自分のできることをやろうとする姿勢は見習いたいな。
どの世界でも経営は難しそう。どうやって維持しているのだろうか? といつも疑問だもん。
うまくいかないことも今後の何かにつながるのかもしれないと思わないとやっていけないやね。
自分の進みたい道が見つかったのだから、無駄ではなかったということだろう。 -
面白かったが、少し内容が、大筋過ぎ。粗い気がした。途中から最後が予測はできたが、最後が中途半端な気がした。いかにも続きがあるようで、突然終わりな感じがしたが……
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開業医の息子でありながら医者になることを拒否しIT業界で働く青年。仕事でインドに赴任中だったが、帰国してみれば会社は倒産。父親も急死していた。
父に代わり3か月の間理事を引き受けた青年。病院の存続も危ういと知り、任期中に立て直しのために自分のできることをやろうと奔走する。
青春の一ページとして恋の話も絡み、軽く読めた。 -
以前に既読をチェック
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福田和代初読み。現在の日本の医療が抱える問題についてよく調べてるなぁと思った。難しいことを書いてるはずなんだけど、わかりやすかった。取り敢えず夏樹さんが素敵。2011/531
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2013-10月26日
面白かった。この頃、借りてくる本、ほとんど当たり。見る目ができたのでしょうか?! -
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