かっこうの親 もずの子ども

制作 : 椰月 美智子 
  • 実業之日本社
3.82
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本棚登録 : 390
レビュー : 92
  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408536101

作品紹介・あらすじ

命とは、愛とは、絆とは-子育ての"今"を描く家族小説。

感想・レビュー・書評

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  • シングルマザーの統子さんは、体外受精で子どもを授かり一人息子の智康くんと暮らしている。シングルで子どもを育てる大変さがよく伝わってくる。全く面識の無い人の精子を受精し、それが原因で離婚している。ある日、智康にそっくりな双子の男の子にであう。サラッと読めるが奥が深い。

  • 小さな子供を持つ親なら直面する問題が殆ど全てぎっしり詰まった小説。私は統子さんのようなシングルマザーでもないし、仕事もしていなかったけれど、知らない土地で一人で子育てに奮闘していた頃を思い出した。子供は親を選んで生まれてくる。この言葉が胸に刺さった。息子達はもう大きくなってしまって無理なので、心の中でギュッと抱きしめた。私達のところに生まれてきてくれて心からありがとう。
    それにしても終盤の展開は悲しすぎる。子供だけでなく、家族みんなが何事も無くくらしていけるというのは本当に奇跡なのかもしれない。

  • 「絶対に失いたくないものを手に入れた瞬間から、自分はすっかり怖気づいてしまった。涙もろくなり頑なになり、融通が利かなくなって利己的になってしまった。守るべきものがあるというのは、とても窮屈で心もとないことなんだと、弱くなった自分を見つけるたびに統子は思う。」

    物凄く良かった。
    自分が現在小さい子どもの子育て中ということもあるからこそ、
    とても響いてしまった。

    育児、自分の仕事、シングルマザー、保育園、ママ友、不妊治療、AID、胎内記憶、そして子どもの生と死と。
    どれをとってもそれだけで一テーマになるようなことをよくもまぁここまでしっかりといれこんできたなぁ、と感嘆。
    スゴイ!!

    それでいて窮屈には思わなかった。
    どれをとっても全部繋がっていることで、全部大事なこと。
    ひとつ欠けてもこの物語は完成しなかったんじゃないかな?

    統子の智康への愛情だったり、時にはイライラだったりが手に手を取るように自分にも感じてしまって、
    決して全編楽しく読んだ、ということはないのだけれど、ずっと共感しながら読むことが出来た。

    そして、読みおわった後には、不思議と子どもに優しくなれて、
    また頑張ろうという気にさせてくれるのだからとても不思議。
    たくさんのがんばっているママに読んで欲しい1冊。

    【10/16読了・初読・市立図書館】

  • 内容紹介(転載)
    すべてのお母さん、お父さんと、大人になった子どもたちへ――
    命とは、愛とは、絆とは……子育ての今、子育てのすべてを描く感動の家族小説。

    不妊治療、精子提供、シングルマザーと現代を象徴するような単語が並ぶ育児をテーマにした小説です。自分が無精子な為に精子提供を受けてでも子供を望んだ夫が、その現実を受け止めきれずに去っていく所からして辛い。仕事を持ちながら、子供を育て、何よりもかけがえがないと思っているのに、仕事で忙しいと思わず辛く当たってしまう。
    反省し、自己嫌悪し、自信喪失する。母親失格かと意気消沈する自分へ向けられる、子供の無条件の信頼と愛情。それによって萎れた花が再び輝きを増すように心に愛があふれる。自分の親の事を考えても思い悩みながら、自分を鼓舞して母親たらんとがんばっていたんだろうなと思います。
    自分は子供生める性別ではないので残念ですが、この本はそんな子供が産めない男でも涙します。途中途中挟まるエピソードが、みんなこんな些細で、それでいて深刻な事に悩んで子育てしているんだろうと胸つまされます。
    そして最後はとても悲しく、胸絞られるような悲しみが襲ってきます。僕はぼろ泣きしました。こんな悲しいエピソードいるんかいなと思いましたが、子供を育てる以上、皆恐怖している事柄で、皆無縁ではないと思いました。特に現在進行形のお母さんにお勧めしたいです。無論おっさんにもお勧めです。

  • そんなことってあるのか!という展開だけれど、話の流れに違和感はなかった。
    小さい子どもを育てる母の気持ち、おとなになった娘と母の思い。ママ友とのかかわり方、仕事を持って子育てすること。どれもリアルな描写。
    五島列島の描写も素晴らしい。

  • 私が読む前に持っていた印象は「働くシングルマザーの日々と葛藤」みたいな、働く母親のドタバタな日々が描かれているお話だと思っていました。それもあながち間違いでもないのですが、それだけではなく、不妊治療(非配偶者との体外受精)で授かった命への想い、生と死など壮大なテーマでした。

    私としては、働く母親のドタバタな日常でもよかったのですが。でもそれももうありきたりなんでしょうかね。

    自分が余裕のない時に、子供が病気になりお漏らしされて子供に怒鳴り散らし、後から号泣する所とか、身につまされて泣きました・・・

    負の感情だけではなく、子どものちょっとした仕草や言葉にものすごく愛おしさを感じる所もリアルでした。

    ただ一番核となると思われる、夫のものではない精子で子を授かった事からの夫とのすれ違い、五島列島へ行く理由。などに共感できず、そこはいまいち乗りきれませんでした。

    でも五島へ行った動機はともかく、そこでの光景や体験は統子親子にとってかけがえのないものになったし、統子も色々吹っ切れたようだったので良かったかな。

    小説として、ところどころ「う~ん」な部分はあるのですが、色々考えながらも一気に読んだ小説。
    子育て中のお母さんには特にお勧めです。

  •  幼児誌の編集の仕事をしている統子。4歳の息子・智康が生後7ヶ月の時に、夫と離婚。以来、シングルマザーとして働きながら智康を育てている。(離婚の原因は、智康の出生に関することだということが徐々に明らかになっていく。)
     他社の雑誌で智康とそっくりな双子を見つけたことをきっかけに、その男の子たちが住む五島を智康とともに訪れる。

  • 懐かしい気持ちになりました。
    こんな風に思ったり感じたりした時期があった。
    蛤浜海水浴場に行ってみたい。
    何時か行く‼︎ 2014.7.29

  • 子育て、母子関係、シングルマザー、仕事と子育ての両立、ママ友など様々なことに加えて、人工授精による出産ということにも重きを置いた作品でした。母は強しとは言うけれど大変さも伝わってくる。子供がいないせいか、全体的に読んでいて、息苦しさを感じました。親の視点からみたAIDの問題に取り組んだ感じでした。

  • 読み終わったあとに考えさせられる作品。
    きっと結婚する前に読んでたら、つまらん!で終わっただろうな。

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