夜明けのカノープス

Kindle版

β運用中です。
もし違うアイテムのリンクの場合はヘルプセンターへお問い合わせください

  • 実業之日本社 (2013年8月8日発売)
3.37
  • (6)
  • (17)
  • (29)
  • (7)
  • (0)
本棚登録 : 165
感想 : 36
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (200ページ) / ISBN・EAN: 9784408536286

みんなの感想まとめ

希望を持ちながらも挫折を経験する主人公の成長を描いた物語は、心温まるハートフルなストーリーが魅力です。小さな出版社で契約社員として働く映子は、夢を追う人々に対する羨望や自分自身の葛藤を抱えながら、父親...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • キリ番300冊目
    ハートフルな物語でほっこりしました。

    希望の仕事に就くことができず、小さな出版社で契約社員として働く主人公。
    思い通りにいかないことばかりで、腐り気味の毎日でしたが、仕事の課題解決に頑張ろうとほんの少しだけ出した勇気から思わぬことになっていきます。
    望みどおりにならず、諦めることありましたが、もっと大切なものに出会うことができました。
    良かった。
    職場のとある方が素敵すぎました。

  • じわりと来ますが、途中思ったよりも先輩がクズ発言してびっくりしました笑 でも友達を貶されて何も反論しない主人公にはちょっとがっかり。いくら好きな人でも…。

  • 教師を目指すも挫折し、教育関係の出版社の契約社員として、雑用に追われる映子。中学時代の部活の先輩で、現在はミュージシャンとして活躍する若田に片恋しているが、夢を叶えた彼を羨ましく思い、くすぶっている自分に情けなさを感じる日々。
    そんな映子は仕事の関係で、離婚し離れて暮らす父親と14年ぶりに再会を果たす。ぎこちない関係ながらも、その再会をきっかけに、ゆっくりと変化していく映子の歩み。
    宙ぶらりんで、夢を追う人を羨ましく思い、自分をやたら卑下する20代半ばのちっぽけな自意識が、少し懐かしく思えました。中学時代のままではない、現在の少し汚れた若田先輩の一面を垣間見てしまったとしても、思いを断ち切れずにいるジレンマも。でもねぇ、あまりに「隣の芝生は青く見える」状態だよね。契約社員とはいえ、副編集長に目をかけられて、編集の仕事にも携わり始めたのだし。お局的女性社員に多少やっかまれても、今の立ち位置を大事にしなよ。夢を追うことが全てではないよと言いたくなるのは、自分が40代だからかなぁ。
    一部展開が中途半端なところは否めなかったものの、父との心の距離がぎくしゃくしつつも縮まっていく過程は微笑ましかった。そして何より面白かったのは、「カノープス」についてのエピソードかな。自分、あまり星には詳しくなかったけど…だからこそ、プラネタリウムの番組制作の流れとか、シリウスに次いで二番目の明るさを持つ「カノープス」が歴史に於いてどういう位置づけだったのか、とても興味深く読みました。
    地味ではあるけど、ちょっと心があったかくなれるかな。冬の夜空を眺めたくなります。そして、プラネタリウムに行ってみたくなります。やっぱり星ってロマンだよね、いつの時代も。

  • 教員をめざしていた映子は、四度目の採用試験に落ちた後に、教育系出版社の契約社員として働いていた。
    とある仕事を通して再会することになったのは、忘れることのなかった14年前に別れたあの人だった。

    自分を諦め、感情を殺しながら暮らしている様子の映子。
    その心の内が丁寧に語られているため、映子には好感を持ちました。
    なので、少しずつ前を向こうとしている後半が読者として嬉しかったです。

    近所の神社の秘密を知った映子が駆けつけた安川先生の研究室で、どんな会話がなされたのでしょうか。
    その後のプラネタリウムでのシーンを思うと、大きな進展はなかったのかもしれませんが、気になります。

  • 例によって静かにジンワリと沁みる物語。
    前作につづき、装丁にも強く惹かれました。

    短めなせいか起伏や踏み込みが浅めな印象も残りましたが、裏返せば読みやすく、読む側の想像の余地が広がっているのでしょうね。

    ブクログ登録区切りの500冊目、素敵な本で通過です(^^)

  • 図書館に行ったら、「一冊は読んだことのない作者のものか、ジャケ買いしそうな装丁のものを」というのを永らく続けています。
    これはそんな一冊。星空のバックの装丁に惚れたのと、かつてのPC自作派のワタクシ「カノープス」の文字に釣られました。

    叶わぬ恋、さえない仕事、ねじれた家族と―めんどうな自分。その星を見たら、きっと私は変わることができる。その一歩を踏み出せない「こじらせ女子」の逡巡。
    幼い頃に両親の離婚で父と別れ、教師を目指すも挫折してしまい、今は教育関係の出版社の契約社員として日々に追われる映子。
    中学時代の憧れの先輩はプロのミュージシャンとして生計をたて、友人は教師の夢をあきらめず採用試験に応募し続けている。

    夢を叶えられなかった自分への敗北感からいつまでも抜け出せずに、それでいて自身の現状を肯定できずに自分を許せずにいる……色々な意味でギクリとさせられる設定ですが、別れた父親との再会をベースに、自身を肯定する過程を緩やかに描きます。

    全体的に映子の鬱々とした感情がベースになっているので、分量も少なくストーリーの起伏が小さいため、なかなか人には薦めにくい作品ですが、私も含めて色んな人の心にある感情を波立てる緩やかでありながら強い気持ちのこもった作品です。

    ラストシーンへの展開が少し性急すぎる感があって、父親との距離の詰め方がもう少し長めのエピソードで読みたいなと感じました。

  • 穂高明さん「夜明けのカノープス」読了。教師になることを諦め、出版社に勤めることになった藤井。与えられた仕事は雑用ばかり、周りは夢に向かって着実に進んでいる。「自分の存在価値って何だろう」と悩みながら、プラネタリウムの番組作成で「ある人物」と会うことになるのだが。。今回は吹奏楽、天体観測、家族の絆などが描かれてます。穂高さん特有の語りかけるような文章は健在。ページ数は少なく読みやすいが、盛り上がりに欠ける印象。「カノープス」に興味のある方は是非♪

  • 派遣社員でもいいと思って働いているのではなく、後ろめたい気持ちをもって過ごしている映子。
    あまり尊敬できない上司や同僚などに囲まれていてここにしがみつく理由はないかなら、と思ってしまった

  • こじらせっぷりがもどかしく、夢に対する熱、憧れの先輩に対する踏み込めなさ、仕事への本気度、父との関係、全部もっといけ〜と、思ってしまう私にはイマイチだった。最後は少し救われたけど。

  • 映子が若田先輩の周りにいるであろう女性を”真冬でもコートの下はノースリーブを着るような人達だ”と評しているのに笑ってしまった。東北出身の穂高さんならではの感覚かもしれない。

  • 教員試験に落ち続け、ギリギリ入った小さな出版社では契約社員として雑用を押し付けられる日々。周りにはひたすら夢に向かってひたむきな友人らがいて劣等感を抱く映子。カノープスは、めったに見ることができない、しかし、見えたならとても縁起が良いとされる2番目に明るい星。映子が自分にとっての「カノープス」を少しずつ見つけ出し、父との関係や仕事に対し不器用ながらも誠実に取り組む姿にとても好感が持てました。ジンワリとしみ込んでくるような爽やかなエンディングも最高に良かったです。

  • 装丁にひかれて。読んだのがずいぶん前なので内容を覚えていない…

  • 叶わぬ恋、さえない仕事、ねじれた家族と―めんどうな自分。その星を見たら、きっと私は変わることができる。その一歩を踏み出せない「こじらせ女子」の逡巡。
    -----------------
    ミュージシャンの先輩にあこがれるけど、教師の夢を諦めて派遣社員している自分に自信が持てず、心の重石になっていた離婚した父に久しぶりの再会するというお話。こじらせ女子、の感じがひしひしと伝わってくる。結果、父との距離を詰めていきながら、少しずつ自分を見つめなおしていくストーリーでした。

  • 蒼い時から引き摺る…父の不在に苦しんできた傷、憧れの先輩に抱く淡く不器用な恋、そして叶わなかった職種の夢、、そんな心の内をそーっと掬い上げる。"映子らしさ"と軌道修正と、カノープスの光が尾を引く優しい結末♪。

  • 2014/08/03

  • 初めて読む「大人向けの穂高明」。失敗を続けながら、それでも少しずつ、ほんの少しずつ成長していくオトナ。そんな姿をみずみずしく描いていてとても面白かったです。

  • 少しだけ泣きたくなるような
    そんな話。

    答えは出ない。
    毎日はたいして変わらない。
    だけど、明日からは
    きっと何かが違う。
    そんな終わり方だった。
    いいな。

  • 夢に挫折し、契約社員として働く女性が主人公の物語。
    夢を叶える軌道から逸れてしまい、自力で修正する為の一歩を踏み出せずに揺れ動く主人公の心の様が丁寧に描かれています。
    人は誰しも現状を打破したいと願いながらも立ち止まってしまう瞬間があると思うし、主人公の姿を通してどこか自分にも覚えのある感情を呼び起こされる。
    幼い頃に離れ、思わぬ形で再会した父と娘。
    二人の間に刻まれてしまった長い長い空白を、これから少しずつでも埋めていって欲しいと思う。
    夜空に瞬く儚い星の光のように、ほんのりと希望が灯される素敵な余韻が残ります。

  • 初読みの作家さん。大きな展開はないけれど、読みやすく、穏やかに読書の時間を楽しめた。

  • 恋も仕事も職場の人間関係も何もかもがうまくいかないヒロインが教師になる夢を諦めて働き出した出版社で少しずつやりたいことを模索する様子が瑞々しくて応援しながら読みました。今の寂しさは父親との距離を縮めるために必要な時間なんだよとヒロインに言ってあげたい。

全28件中 1 - 20件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

一九七五年、宮城県生まれ。早稲田大学大学院修士課程修了。二〇〇七年『月のうた』で第二回ポプラ社小説大賞優秀賞を受賞。同作は、傑出した筆力を書評家などから絶賛された。他の著書に『かなりや』(ポプラ社)、『これからの誕生日』『むすびや』(双葉社)、『夜明けのカノープス』(実業之日本社)がある。

「2019年 『青と白と』 で使われていた紹介文から引用しています。」

穂高明の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×