探偵部への挑戦状 - 放課後はミステリーとともに2

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  • 実業之日本社
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408536330

作品紹介・あらすじ

鯉ケ窪学園、秋の学園祭。探偵部員と久しぶり(?)に、お好み焼き屋台へ興じる涼のもとへ「ミスコン」への誘いが。だがそれは、探偵部のライバル、ミステリ研究会から「ミステリ・コンテスト」への招待だった。挑戦者の名は大金うるる。やはりエアコンの名を持つ美少女が、霧ケ峰涼へ推理ゲームを持ちかけて来た。架空に設定された密室事件を挑まれた涼。エアコン探偵同士の推理合戦は-(『霧ケ峰涼への挑戦』)。鯉ケ窪学園とその周辺で起きる愉快な驚愕。七つの謎が読者を待つ。

感想・レビュー・書評

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  • 霧ヶ峰涼が活躍するユーモアミステリー。そういえば涼の設定てこんなだったか。この作中ではカープは万年Bクラスなんだけど、今のカープを涼が知ったらどうなってしまうのかが気になる。

  • 鯉ヶ窪学園シリーズ番外短編集の二作目、番外編ながらシリーズとして区切りの付く作品。
    本編、前作のキャラが多々登場するので過去作はほぼ必読、逆に言えば過去作が楽しめたなら間違いなく楽しめる作品になっています。

  • 【感想】
    ・探偵部部長とNo.2登場。ついでにもう一人の部員も腐った真鯉の姿で登場。涼の脳内部活動かと思ってた。
    ・最近のエンタテインメント系小説としては登場人物の名前が比較的普通なので読みやすい。その分同姓同名の読者がいる可能性も強くなるけど。

    【内容】
    ・あの「陸の王者」が再び倒れている。
    ・三年生有数のモテ男がこん棒のようなもので襲われたが傷口は刃物のものだった。
    ・ツインテール美少女がエアコン娘の座をかけて? 挑戦してきた。
    ・クリスマス直後の教会とUFO。
    ・映画部部室から大型テレビが紛失。
    ・ツインテール美少女の再挑戦。
    ・風物詩ともいえるお礼参りで事件。

    ▼鯉ケ窪学園についての簡単なメモ

    【赤坂通/あかさか・とおる】探偵部部員。腐った真鯉の姿で登場。中身はこれといった特徴のない男子高校生で転校したとき騙されて入部した。
    【足立駿介/あだち・しゅんすけ】男子陸上部員。種目は走り幅跳び。自分を褒める自称が多い。三年生が抜けた後の新部長に誰がなるかもめたときに部長に立候補して無投票で就任した。候補だった大平と小仏は部を去った。殺したいほど憎んでいるヤツはいないがぶん殴ってやりたいていどに憎んでいる者は男子部員二十一人中に二十人ほどいる。
    【荒木田聡史/あらきだ・さとし】校内では有名な不良。涼と奈緒ちゃんにフクロにされた。いつも隠れてタバコをすっている。涼に「ドラセナ」マスター特製ベーコンまみれのハンバーガーをおごってくれた。1330円。そして「ドラセナ」マスター特製鰻レタスバーガーをおごることになった。
    【有沢美香/ありさわ・みか】大島の同級生で異常なまでの愛情を彼に寄せている。
    【アンジェリカ】恋ケ窪教会のシスター。
    【安藤タケル】人気俳優。父親も有名俳優。
    【E館】二度も事件が起こった校舎。逃亡するのに向いている。
    【池上冬子/いけがみ・ふゆこ】地学教師。知的な美女。男子生徒にファン多し。冗談の通じなさそうな女。学校では白衣。かつて「峠のドリフト女王」と呼ばれた。らしい。得意技は後ろ回し蹴り。UFO愛高し。探偵役。
    【石崎浩見/いしざき・ひろみ】生物教師。探偵部の顧問候補として狙われているので探偵役となる。涼が困ったときには電話一本で召喚できる。この人がいるせいで涼自分の頭で考えようとしなくなった。
    【うるる】涼の前に現れたもう一人のエアコン娘。宿命のライバルとなるか? 二年四組。小柄なツインテール美少女。鯉ケ窪学園ミステリ研究会。
    【映画部】映画を作ろうとする部であって映画を研究する部ではない。
    【江川】警備員。
    【エックス山】正式名称は西鯉ケ窪緑地。なぜエックス山と呼ばれるようになったかは地元の人でも知らない国分寺七不思議のひとつ。
    【江藤憲次/えとう・けんじ】野球部新キャプテンで捕手。二年生。
    【大金うるる】→うるる
    【大島敦史/おおしま・あつし】三年生有数のモテ男。
    【大平】陸上部から野球部に移籍。
    【岡崎正志/おかざき・まさし】陸上部の一年生部員。スラリとした長身。宮下綾乃先輩に恋している。
    【小笠原玲華/おがさわら・れいか】鯉ケ窪学園芸能科一年。新進の女優。長い手足に小さな顔でストレートヘアーに知的なまなざし。本名は吉田さん。キャベツいっぱいのお好み焼きをおごってくれた。1550円。探偵役。
    【岡野千夏/おかの・ちなつ】茶髪でヤンキー口調の女子生徒。
    【お礼参り】鯉ケ窪学園名物、生徒による先生に対するお礼参り。三月一日が解禁日。まあ、「冷やし中華始めました」みたいなもの。先生たちはかなりピリピリする。
    【加藤翔太/かとう・しょうた】映画部の二年。色白のメガネ男子。
    【加藤美奈/かとう・みな】隣のクラスの女子生徒で校舎から落ちてきて野田を押しつぶした。中学生の頃は演劇部のスターでイジメっ子だった。
    【門倉新之助/かどくら・しんのすけ】奈緒ちゃんの居候先のおじいさんで命を狙われているらしい。資産家。七十五歳。
    【門倉照也/てるや】俊之と典子の息子。新之助の孫。成人している。アホな三代目を絵に描いたような人。
    【門倉俊之/としゆき】新之助の息子。
    【門倉典子/のりこ】俊之の妻。
    【門脇/かどわき】陸上部の顧問。足立が死んだとぬか喜びさせられる。
    【カバ屋】お好み焼き屋。カバに似たおばさんが広島風お好み焼きを焼いてくれる店。
    【カラスヤマチトセ】烏山千歳? そんな名前の駅があるらしい。女刑事。ソシガヤタイゾー警部と組まされているようだ。若くて美人。
    【川田】陸上部二年。
    【川田】恋ケ窪教会の神父。
    【霧ケ峰涼/きりがみね・りょう】主人公。右投げ右打ち本格派の十六歳。エアコンのような名前の名探偵になるつもりだがなかなかのアホである。というか、どちらかといえばワトソン役。エアコンと言われたらキレる。広島カープの大ファン。ベーコン好き。
    【鯨山高校】鯉ケ窪学園とは互いに唯一と認め合うライバル校。ただし、きわめて低い水準で。
    【倉橋】サッカー部のストライカーでイケメンの先輩。
    【倉本美奈子/くらもと・みなこ】音楽の若い女性教師。
    【劇団・遊撃手】そこそこ知られた劇団。西本千里(にしもと・ちさと)が看板女優。
    【鯉ケ窪学園高等部】舞台になる高校。鯉ケ窪にある。ランクはいまいちだが生意気にも芸能クラスを持っているので芸能人が多く通う。
    【鯉高祭】文化祭。地元の有名校早稲田実業と重ならない日付を選んで開催される。
    【児島】陸上部二年。
    【小仏】陸上部から野球部に移籍。
    【近藤】野球部のエース。
    【近藤美紗/こんどう・みさ】テニス部一年。今、大島とつきあっている。
    【斎藤】先輩。「屈辱」で共に怪しい男を追う。
    【佐伯優子/さえき・ゆうこ】映画部部長。黒髪ロングのたぶん三年生。「監督」ないしは「巨匠」と呼ばないといけない。真の狙いは映画を撮影する自分のメイキング映像を撮影すること。
    【桜井】野球部不動の四番打者。
    【佐久間忠雄/さくま・ただお】恋ケ窪教会の隣家。庭の楓の木をめぐって争いがある。
    【殺戮の館】映画。監督は後にカルト映画の巨匠と言われるようになる河内龍太郎(かわち・りゅうたろう)。ミステリマニアの間で議論を巻き起こす問題作。二時間半。涼は退屈した。
    【真田仁美/さなだ・ひとみ】美人校医。
    【佐山】映画部部員。頭を斧で割られた姿で登場した。
    【柴田幸三/しばた・こうぞう】武闘派体育教師の筆頭。通称「シバセン」。
    【城ノ内】鯉ケ窪学園警備室の室長。
    【須藤和也/すどう・かずや】同じクラスの男子。陸上部二年。
    【青酸カリ】鮮度が大事。
    【ソシガヤタイゾー】祖師ヶ谷大蔵? 国分寺署の警部。そんな名前の駅があるらしい。
    【高沢博也/たかざわ・ひろや】シバセンにお礼参りしたかもしれない男子生徒。
    【高橋雪乃/たかはし・ゆきの】気象観測部二年。以前大島とつきあっていた。
    【武田義久/たけだ・よしひさ】テニス部三年。
    【多摩川流司/たまがわ・りゅうじ】探偵部部長。三年生。鉄板のよく似合う男。記憶力はそれほどでもないが全校生徒の約半数の顔と名前を覚えている。要するに女子全員。
    【探偵部】鯉ケ窪学園高等部にある部活動のひとつ。探偵として活動することを目的とするのであって探偵小説愛好者たちの憩いの場ではない。部員数不明。顧問なし、部室なし。後に石崎が顧問となる。鯉ケ窪学園の名物、あるいは迷惑、粗大ゴミとも噂される。
    【土屋一彦/つちや・かずひこ】一年生。
    【土山博之/つちやま・ひろゆき】野球部三年。元キャプテン。名物男らしい。
    【ドラセナ】涼行きつけの喫茶店。マスターはモカチーノを知らない。頼んだらだいたいのものは(必死で)つくってくれる。
    【奈緒ちゃん】高林奈緒子。クラス委員。鞄の中に江戸川乱歩の『ニ銭銅貨』を忍ばせている渋い女子高生。探偵役。テニス部の村上先輩とつきあっている。
    【中園卓也/なかぞの・たくや】写真部二年。高橋雪乃にジトッとした愛情を抱いており、大島敦史にジメッとした嫌悪感を抱いている。と大島は言った。
    【西原恭子/にしはら・きょうこ】エックス山の畑のど真ん中で首を絞められて倒れていた女。池上冬子先生の学生時代の同級生。
    【西原繁之/しげゆき】恭子の夫。
    【西原昭二/しょうじ】恭子の父親。
    【西原大輔/だいすけ】恭子の腹違いの弟。小学六年生。レッドソックスの帽子をかぶっていた。
    【西原剛史/たけし】恭子の腹違いの弟。鯉ケ窪学園一年。
    【西本千里】「劇団・遊撃手」の看板女優。何者かに襲われた。
    【根津広明/ねづ・ひろあき】バスケットボール部員部長。背が高く実力もあり、女子に人気もある。
    【野田栄子/のだ・えいこ】国語の教育実習生。美人。
    【ハンズ】ここで買い物があるなら先生が授業放棄して自習になっても仕方がないと思える店。いろいろ売っているがハンズといえばパーティーグッズらしい。
    【藤瀬正一/ふじせ・しょういち】芸能カメラマン。猫が苦手。安藤タケルをパパラッチしようとしている。
    【藤田】用務員。
    【部室棟】別名「無法地帯」。大島
    【不良の敬語】これほど教師を不快にするものはない。
    【星野真澄/ほしの・ますみ】映画部二年。隣のクラスの友人。
    【増村】映画部一年。
    【松本弘江/まつもと・ひろえ】門倉家の家政婦。
    【ミステリ研究会】正式には鯉ケ窪学園ミステリ研究会、通称鯉ミス。ミステリの創作と評論に明け暮れている部活動。
    【水原真由美/みずはら・まゆみ】劇団員。安藤タケルとは高校の同級生。
    【宮下綾乃/みやした・あやの】クラスメートで陸上部員。黒髪ロングに驚くほど長い脚。
    【宮田】八時半に用事があった。
    【モカチーノ】複雑なコーヒー。
    【本山薫/もとやま・かおる】テニス部一年女子。近藤美紗に百合的愛情を抱いている。
    【森野美沙/もりの・みさ】美術部部長。小学生の頃からの付き合い。黒髪ロングに長身で手足長くクールな瞳にキラキラの星。
    【八木広明/やぎ・ひろあき】化学の教育実習生。
    【野球部】弱い。
    【八橋京介/やつはし・きょうすけ】探偵部のNo.2。副部長は霧ケ峰涼だが。
    【山浦和也/やまうら・かずや】隣のクラスの生徒会役員。
    【ユキ姐】不良たちが怯える何者からしい。
    【陸上部】レベルが低い。

  • あいかわらず安定の面白さ。しかし前作以上に荒唐無稽にはなっており、より「拒まれる人」は多くなっている印象である。

  • 前作より日常の謎寄りというか、しっかり「学校を舞台にしました感」があって、変に殺人事件に巻き込まれるよりナチュラルで好み。

    連作短編の良さを最大限生かすというのがこのシリーズのコンセプトだったんだろうか。ユーモア・ミステリーだから作品にお笑い要素がたくさんあることはそうなんだけど、それぞれの話は短編ということで一度は区切られたそれぞれの事件。なのにそれぞれの回で思い出し笑いをさせるというのは、長編ではできないことのように思う。

    これを読んで思い出したことが1つ。数年前のお正月だったか年末だったかのお笑いネタ番組で博多華丸大吉が宴会の乾杯の挨拶ネタをやってた。そして翌年の同じ番組で飲み会のシメの挨拶ネタをもってきた。それだけでちょっと笑えるんだけど、このあたりに東川氏の連作短編による思い出し笑いと共通するものがあるんだろうなぁ。

    それにしてもこのシリーズはこれで終わりなのかい?

  • やはりのワンパターン・・まぁ、トリックを楽しんでキャラ、設定を深めたり進展させる気はないんだろうなぁ~作者は。
    ともあれ、前作に引き続け、時間潰しとして楽しめる。まぁ、鯉ミスはやり過ぎだと思うが・・しかも2度(笑)
    涼以外3人のシリーズもあるようだが・・気が進まないなぁ~

  • 読んだー!
    ライトなミステリは安心できるなぁ。東川さんはライトなほうがいいよ。
    探偵部部長の方は人が死ぬらしいからなぁ
    ちょっと悩む
    機会があれば読んでみようかな?

    今作は石崎先生が多めで良かった

  • 足跡ものが多い・・・

  • 鯉ケ窪学園探偵部シリーズ。
    コメディ要素が強め。バカミス。
    《UFOにやられた悲しい女》池上先生が好きです。
    この終わり方は、シリーズ完結なのでしょうか?わりと好きなシリーズでした。

  • 人が死なないのは良いかも。
    双子トリックはずるい。
    ビジュアル化するなら石崎先生と池上先生次第かな。

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著者プロフィール

1968年広島県生まれ。岡山大学法学部卒業後、2002年、光文社カッパノベルスの新人発掘プロジェクト「KAPPA‐ONE」にて『密室の鍵貸します』が有栖川有栖氏に推薦されデビュー。11年『謎解きはディナーのあとで』が第8回本屋大賞第1位に輝き、大ヒットシリーズとなる。「烏賊川市」シリーズ、『館島』、『もう誘拐なんてしない』、「探偵少女アリサの事件簿」シリーズなど著書多数。

「2023年 『谷根千ミステリ散歩 中途半端な逆さま問題』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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