- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784408536545
作品紹介・あらすじ
都内の産婦人科病院に勤める有田美歩は、助産師になって六年目。勤務先にはやや問題があるものの、有能な先輩や同僚に恵まれ、充実した日々を送る。ある日、新生児室から一人の男児が消え…。使命感に燃える助産師たちが生まれくる命のために奔走する!
感想・レビュー・書評
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助産師さんが主役という事でドラマ「コウノトリ」の様な感じかなと思い読み始める。ドラマでは毎週感動して泣きっぱなしだった。だけど、この作品は重い。感動より苦しさの方が多かった。
「初めから健康には生きられないとわかっていたら、その子供は生まれない方が幸せなのか」病気の姉を持つ美歩が母に聞く。
その答えを読んだ瞬間、そうだよね、そうだよねってお母さんの肩を叩いてギュってしてあげたくなった。
出生前診断が出来るようになった今凄く考えてしまう問題だと思う。助産師さんたちはますます命の選別に関わる機会が増えるだろう。彼女たちのしている事を読んだ時息が苦しくなった。可哀想に辛いだろう。
生まれる前の命の重さを考えさせられた作品。
医療サスペンスと書かれているがサスペンス部分はほとんどないし特に盛り上がりもない。犯人のした事の罪の重さ、その罪に対する量刑の軽さを私たちに伝えようとしている気がした。-
けいちゃん、こんばんは~♪
この本、私も読みました。
けいちゃんの言うように、つらく苦しい作品だった。
いろいろ考えさせられて、悩...けいちゃん、こんばんは~♪
この本、私も読みました。
けいちゃんの言うように、つらく苦しい作品だった。
いろいろ考えさせられて、悩みに悩んで、
どうしてもレビューを書けなかったの。
それと、この病院はひどすぎるよね…。
許せなかったよ!
産婦人科が減少しつづけているというのにね。
でもたしか終わり方は少しほっとしたような…。2016/06/27 -
うさちゃん♪
こんにちは(^-^)/ コメントありがとう!
うさちゃん感想書けなかったんだね。・゚・(>_<)ノノ
本当に辛...うさちゃん♪
こんにちは(^-^)/ コメントありがとう!
うさちゃん感想書けなかったんだね。・゚・(>_<)ノノ
本当に辛いよね。
赤ちゃんをとりあげる素晴らしい仕事とばかり思っていたけど、こんなに辛い思いをしていたなんて…。
うん、うん、この病院本当にひどいよ。
こんな病院あるのかな?
サスペンスよりももっと美生の事や、望まれない妊娠をした時の心の葛藤とか描いて欲しかった気もするよ。
次の藤岡作品は「おしょりん」を読みます٩(๑•̀ڡ•́๑)و2016/06/28
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違うタイトルですでに購入し読んだ本でした。せっかくなのでもう一度猛スピードで読みました。とても良い話で赤ちゃんの出生シーンなど胸が熱くなりました。やっぱり、佐野先生の病院で理央さんも含めて皆んな一緒に働いている続編を読みたいと思いました。
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中庭にバラ園のあるローズ産婦人科医院で助産師として働く美歩は、過酷な労働条件の中、新しい命と迎える仕事に一生懸命だった。
出生前診断で胎児に異常が見つかった夫婦、飛び込みでの出産、ネグレクト、乳児院のことなど。
新しい命を迎える仕事には、たくさんの問題があることが提起されている。
『いらっしゃい。よくきたね。』と迎えられる赤ちゃんばかりでない事実に、胸が詰まります。
サスペンス色は弱め。でも、十分読みごたえがありました。
最後の展開は読めた感じでしたが、ハッピーエンドのため読後感良好です。 -
藤岡さんの話は、読み終わると何時も心にあたたかいものが残る。
看護師の学校を出られているだけあって、病院の中の事とか、看護師さんの話とかの描写がよく書かれていると思う。
毎回、素直な主人公の話からして、藤岡さんも、真っ直ぐなお人柄なんだなぁと思う。
藤岡さんの本を読み終わるとすぐに、藤岡さんの他の本が読みたくなる。 -
とある産婦人科での物語です。赤ちゃんはかわいいけれど、産婦人科ではそれだけではない辛い事が沢山あるのがよく書かれています。
明るいタッチで書かれていますが、けっこう怖いというか潜在する不安みたいなものが伝わってきました。
本としては医療ミステリーに分類されると思うので、ネタバレしたくないので内容には言及しません。出産現場を舞台にした医療ドラマとしても、医療ミステリーとしてもいい出来だと思います。
主人公にもしっかりバックボーンが有って、がっしりした作りの物語だと思います。藤岡陽子さんが大ブレイクしないのが何故なのか分からない位佳作が多い。 -
命をとりあげる助産師の
素晴らしい作品。
病院の現状もや助産師の苦悩も、
現実にも少なからずあることなのだろうと思う。
お産はとめられないし。
佐野氏のようなドクターがいたら心強い。
私の出産はすでに16年前だけど
妊婦にとっては、妊娠しているときも
生まれてからも、助産師は神様のような存在。
あの、安心して委ねられるような空気感は
すごいなぁと思ったとことを思い出した。
人としての命の捉え方を改めて考えさせられた。
そして、今、生きている大人だって、
奇跡のもとに生まれ出た命なのだと考えずにはいられない。 -
やっぱり藤岡陽子の作品はいいな。それも、短編よりも長編の方がいい。小説なのに、思わず涙ぐんでしまう場面があるし、登場人物もみな個性的で、ストーリーも適度に複雑だ。所々に、これは何かの伏線だなと分かってしまうシーンも挟まれているが、もしかして、意図的なのかもしれない。
作者が看護師経験があるということで、助産師が主人公の本書にもリアリティがある。そういえば、「海路」も病院の話だった。でも、「手のひらの音符」のような傑作もあり、病院ものしか書けないわけではない。むしろ、人の命、生と死、大人の生き方といったものの描き方に本領が発揮されると言えようか。もっともっと読んでみたい。