嗤う淑女

著者 :
  • 実業之日本社
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408536637

感想・レビュー・書評

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  • 見た目だけでなく性格ものめり込むような女性…
    私は半世紀以上生きてきてまだ出会ったことがない…
    出会っても出会わなくても不幸。
    オチが今一つだったという印象。

  • 現実離れした彼女の設定。
    最後までゾワゾワしながら読んだ。
    彼女の今後はどんな人生になるのだろう。
    きっと、幸せにはなれないのであろうな。
    だけど何故か、幸せというものをいつか知ってほしいと願ってしまう。
    彼女は何が欲しかったのだろう。
    読み終わった後も、この世界から少しの間抜け出せないような、なんとも言えぬ読後感。
    だが、清々しい気持ちにもなった。
    面白かったです。

  • ずっと背筋がぞくぞくする感じだった。特に弘樹が罪を犯すシーンの描写が怖かった。疑念を抱き、その想いを第3者に肯定された瞬間、いつものよくある日常が地獄のように感じるのだなと心が冷えた。他人を操り騙し、でも相手からは信頼を勝ち得ているので庇われている美智留は、自分の人生に関わって欲しくない悪女だった。

  • いじめられていた中学1年生の少女野々宮恭子。
    暗い彼女の生活が、従姉妹で同い年の蒲生未知留が
    恭子のクラスに転入してきたことによって大きく変わる。

    恭子と違って、美人で頭のいい美智留は
    女子の羨望をうけ男子の憧れの的となる。
    だが、美しい表側の裏には、
    人には言えない美智留の陰湿な生活があり、
    恭子は美智留のそんな秘密を知り、
    薄幸の美智留を救う手助けをする。

    そして、月日は流れて14年。
    2人の同級生であった鷺沼紗代が
    勤め先の銀行の架空口座をつくり、2億円の不正送金をして
    電車に飛び込み、自殺した。
    高価な買い物をする癖の治らない紗代が
    相談していたのは生活プランナーと名乗る蒲生美智留。
    美智留の存在に不信感をいだいたのは刑事の高殿だった。

    その後、野々宮恭子の実家で
    野々宮家の長男が姉と父を殺害するという悲惨な事件がおこる。
    ただ一人、難を逃れたのは、
    居候してその日は仕事で外泊していた従姉妹の蒲生美智留だった。
    高殿の不信感はますます募っていく・・・。

    この作品、最後にはとんでもないどんでん返しが用意されていた。
    中山さんの狙いはここなのか、と驚く結末だった。
    美女であるがゆえに美智留の所業は
    大胆で冷酷すぎる気がする。
    その頭の良さと人の心を上手く操る術は
    まるで悪魔、いやいや、まるで魔女のようである。

    現代にいそうな魔女が登場するミステリ―なら
    中山さんが一番だと思った。

  • 書籍の帯にPRされていた「ノンストップ・ダークヒロイン・ミステリ-」。そうだろうと思った。そしてすべてはつながり、大逆転の大逆転で、完結。最大の悪女の誕生だ。面白かった。

  • 市立中央図書館より。
    --
    中山七里シリーズのもう7冊目くらゐになるかな。
    これは内容も刺激的だし、最後のどんでん返しも「帝王」らしい。
    非常に面白かった。

  • なかなかダークだけど、ミチルが憎めないのは黒さをとことん突き詰めているからかも。妙に痛快で嫌いになれない。ただ、巻き込まれる人はたまったもんじゃないけど。

  • 中山さんの書く女性が、分かってきた気がする。
    生き方ってそれぞれだな、って思った。

  • えー(>o<)このラスト!! あれと、そうあれと同じじゃん!!!

  • 全て1人の美少女によって
    全てを振り回された
    女の子の話し

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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