6月31日の同窓会

著者 :
  • 実業之日本社
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感想 : 141
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408536774

感想・レビュー・書評

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  • 今度は誰?
    ハラハラ、ドキドキが止まらない!
    途中、誰が誰だかわからなくなる。
    メモをとっとけばよかったと思いながら、それでも前進。
    6月31日に開催される同窓会の招待状が届く。そして次々に亡くなる卒業生。
    中途入学者の秘密が次々に暴かれる。
    なぜこんなことに的なところは、よくわからないけど、展開は面白い、読みはじめるととまらない。
    鈴木咲穂の渾名の中で、同窓会に向けて洋服を選ぶ多香美の自虐的発言が身に染みる。
    真梨先生、表現力が豊かすぎる。
    嫉妬や恨みって、人を変えてしまうのかもしれない。
    でも誰だって人を羨んだり、もしかしたら恨んだりしながら生きるんだと思う。
    そのエネルギーの強さは、すごい。
    前向きに消化できたらいいけど、そうでないとこの本みたいになるんかなと。
    そして誰にでも起こりうるかとかもしれないと思うと、怖いなあ。

  • イヤミスの女王、真梨幸子(まりゆきこ)さん作品初トライ。

    乾ルカさんの『おまえなんかに会いたくない』を読了後、似たような同窓会テーマの作品を俯瞰して読みたいなと思い探していたところ、タイトルからして面白そうな本作を発見!

    あらすじとしては、蘭聖学園(エスカレーター式女子校)の卒業生複数人のもとに同窓会の案内状が届き、受け取った者が次々と亡くなっていくなか、同じく同校卒業生の弁護士・松川凛子がこの連続死の真相に迫るというミステリー作品。

    展開が早く、新たな登場人物が次々と登場していくので、誰が犯人なのか気になり一気読み。
    伏線回収からラストどんでん返しとなるため、ミステリ好きにはおすすめ!

    ※以下ネタバレ注意
    外部入試の仕組み、ホテルニューヘブンの過去、凛子の過去と正体、6月31日の意味等、次々と伏線回収されていく中、亡くなったメンバーの死因が若干不明瞭。
    (多香美と寧々は自殺で、陽奈子は小林により押されて病院搬送後、凛子にとどめ刺された??結衣子は心不全??"暗示"という言葉で納まったように見えるが、そこだけが消化不良。)
    私の読解力不足の可能性大( ; ; )

  • 久々の真梨幸子。結構前に「殺人鬼フジコの衝動」を読んでその"イヤミス"ぶりが忘れられず印象に残っている作家さん。良い意味で嫌な印象が強烈に残っていて、なかなか他の作品には手が出なかったが、今回このタイトルに興味を惹かれ読んでみた。
    嫌な気持ちになる覚悟を持って読んだが、ある意味拍子抜けだった。面白くないというわけではなく、割と普通の作品だなと。普通にミステリーとして楽しむことができた。
    とはいえ、女だらけの世界の中で渦巻く嫉妬、憎悪、羨望…この辺りは読んでいて決して気持ちの良いものではなく真梨幸子らしさは出ていたのかなと。
    個人的なマイナスポイントは、あまりにも登場人物が多く視点がコロコロと変わっていくため、いろいろと追いきれない、掴みきれない部分があったこと。
    結末はちょっとびっくりした部分はあったものの、正直もっといやーな終わり方でも良かったかなと。
    ただ、真梨幸子という作家の新たな側面が見れたという点では収穫だったかもしれない。また少し時間を置いて他の作品にも手を出してみようと思う。

  • 真梨さんの作品は、いつも相関図を書きながら読んでいますが、今回は、話しの中で推理しながら振り返り整理しているシーンがあったりといつも以上に混乱することなくサクッと読めました。それほど怖くもなくイヤ〜な感じもなく読めました。

  • にゃんちびさんの感想が気になって手に取る。
    今年の夏の課題図書ー!

    まず表紙の女子達が妙に本物ぽくて迫力がある。
    自分に似た顔があるんじゃないかと、表紙、背表紙、裏表紙をまじまじと見てしまった。三十三間堂?!

    登場人物が多くて整理が必要。
    章タイトルの人物と語り手がしばらくずれていたりするので、子供たちがやっと寝静まった夜中に読むのには向かなかったな。頭スッキリの時のほうがよし。

    どの人物も表の顔と裏の顔があり、同級生として絡み合うのでどろどろ。
    なんて気が合う人!と思っていても、何気ない出来事で瞬時に嫉妬や陰口につながるのが女子の醍醐味?!あー女子の集団はややこしやー。

    • にゃんちびさん
      ちゃろちゃすさん

      こんばんは♪
      ありがとうございます笑

      真夏の夜の真梨幸子、如何でしたか?その辺のホラーよりよっぽど恐ろしい女子の裏側。...
      ちゃろちゃすさん

      こんばんは♪
      ありがとうございます笑

      真夏の夜の真梨幸子、如何でしたか?その辺のホラーよりよっぽど恐ろしい女子の裏側。
      そう思いながらも定期的に毒味したくなっちゃう私でした。
      2022/07/26
    • ちゃろちゃすさん
      にゃんちびさん

      こんばんは!

      女子っていつまで女子で、女子が3人もいれば渦巻くものがあったりして、面白いですよね(自分が当事者で...
      にゃんちびさん

      こんばんは!

      女子っていつまで女子で、女子が3人もいれば渦巻くものがあったりして、面白いですよね(自分が当事者でない場合に限る)。
      定期的な毒味、表現がうまい!
      怖いものみたさかな。私も別の本を読んでみようと思います。
      2022/07/27
  • 「殺人鬼フジコの衝動」が図書館に無かったので取り敢えず真梨幸子の作品を読んでみた。
    登場人物が多く語りの視点がクルクル変わる。しかも芝居の台本までミックスされて、十分幻惑されたがちょっと入り込みにくかったかな。
    ミステリと言うよりホラーなのか?
    こんな閉鎖的世界観の女子校には行きたくないし、同窓会に命かけすぎでしょう!

  • よく分からなかった…
    けど、薄ら寒いものを感じた

  • 「さて、同窓会を下記のとおり開催することとなりました。…
     日時 六月三十一日 場所 ホテルニューヘブン」ー

    神奈川県の小学校から短大まで一貫教育の伝統ある女子高・蘭聖学園。
    原則、初等部と短大のみ入学者を募集するが、年によって中等部・高等部も
    数名から数十名の入学者を募集する事もある。地元で憧れのお嬢様学校だ。
    八十九期生で有名漫画家・柏木陽奈子のもとに突然届いた同窓会の案内。
    この案内状のせいで、不眠症が始まった…。
    そして、テレビから流れるニュース…。
    フッ化水素酸に触れて女性が亡くなった。
    死亡した女性はオオサキタカミさん…クラス委員長だ。
    六月三十一日の同窓会と関係があるの…?
    そして、陽奈子も歩道橋の階段から転落して亡くなった。
    困ったことがあったら何でも相談しなさいと学校で教えられていた、
    同校卒業生の弁護士・松川凛子は次々と八十九期生の相談を受ける事となり、
    同窓生の証言から真相を突き止めようとするが、自身にも同窓会の案内状が届く。

    〝六月三十一日の同窓会〟の案内状を貰った人はお仕置きをされるという都市伝説…。
    八十九期生が学業発表会で六月三十一日の同窓会伝説を演じた劇…。
    ○○さんの記憶とか○○さんの推理とか○○さんの思い出とか○○さんの今の思いとか、
    高校時代の色んな人の思い出が沢山登場し、現在と過去がしばしば交錯する。
    今語っているのは誰かわからなくなってしまう…。
    いや、作者の意図でわからなくされている様だった。
    とても嫌な女性が沢山登場し、過去の姿と現在の姿もそう変わってなくて嫌なものだった。
    嫉妬や僻みや劣等感や妬みや嫉み…。
    人の悪意の描写があまりにも凄い!
    確かにこんな風な子っていたなぁって思わされたのも心が痛かった。

    ラストの学園に隠されたとんでもない秘密には、驚きました。
    そして、あの人も、この人もだったのかって…。
    本当に、ビックリしました。騙されました。
    そして、表紙のイラストも怖すぎです(´⌒`。)

  • 本当にネタバレ。

    著者の作品を何冊も読んでいるので、そろそろミスリードはされないようになってきた。

    「この人物とこの人物は同一人物ではない」と思って読む。
    「、、、」がふってある部分は、あ、なるほどそこがポイントね、と勘を働かせて読む。
    名前のミスリードにひっかからないようにする。
    だからそんなに大どんでん返しにはならずにすんだ。

    相変わらず沢山死ぬし、頭のおかしな人物が沢山出てくる。
    相変わらず、相関図を自分で書く必要があるし、途中でやめられないから続けて読める時間を確保しないといけない。
    もちろんあくまでも小説として、面白い。

  • まず、タイトルと表紙絵に惹かれた。
    コレは絶対、私、ハマりそう!!と、思った通り、どんどん面白くなって、一気読みでした。

    登場人物の名前と綽名と今昔がわからなくなるので、はじめからメモして読めばよかったな。

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著者プロフィール

1964年宮崎県生まれ。1987年多摩芸術学園映画科卒業。2005年『孤中症』で第32回メフィスト賞を受賞し、デビュー。2011年に文庫化された『殺人鬼フジコの衝動』がベストセラーとなり、”イヤミス”の急先鋒として話題に。2015年『人生相談。』が山本周五郎賞の候補となる。そのほかの著書に、『5人のジュンコ』『私が失敗した理由は』『カウントダウン』『一九六一東京ハウス』『シェア』など多数。

「2023年 『まりも日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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