悪母

著者 :
  • 実業之日本社
3.52
  • (10)
  • (47)
  • (50)
  • (4)
  • (2)
本棚登録 : 285
感想 : 45
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408536859

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 初作家さん。怖い。怖すぎる。
    これを読んだ多くの女性達が、子供を生み育てることに躊躇してしまわないかと心配になる程。
    しかし、リアル。
    主人公の奈江の、自分が願ってきたことはいつでもひとつだった。たくさんは要らない。1人でいい。自分が一番に思うその相手から、一番に思われたい。ずっとずっと思われたい。にゾッとした。
    女の友情にそんなのを求めるとは。

    私的には、ママ友などこの世に存在しないと思っている(笑)

  • 面白くて、一気に読んでしまいました。
    そして小中学生の時、トイレに友達と一緒じゃないといけない女子たちがいたことを
    唐突に思い出しました。
    ひとりでいる人=友達がいない人って思われるのがイヤで、様々な根回しに励む人や
    グループの中の力関係を素早く見定めて
    擦り寄ったり邪険にしたりと忙しそうな人なら
    今も私の周りにいる。
    ひとりでいるのがそんなに苦痛か?!と、バカにしながら読んでいるようで
    主人公の気持ちが手に取るようにわかってしまう私の中にも、実は同じような思考回路が潜んでいるのだろう。
    世の中は高速で変わりつつあるというのに、ママ友特有の世界はこんなにも変わらないものなのか。。。

  • 面白かった!
    読む前は子供を虐待する母親の話かな?とタイトルを見て想像していたら違っていた。
    むしろ、子供のために悪にもなる母親たちの話だった。
    読んでいて夢中になって、あっという間に読み終えそうだったので少しペースを落としてチビチビと読んだ。
    だけど、ラストはちょっとそれまでの内容からズレを感じて残念だった。

    主人公は1児の女の子をもつ若い母親。
    彼女が子育てを通して知り合ったママ友や職場の女性たちの話、それに翻弄されて自分なりに頑張ろうとする彼女の姿が描かれている。
    ここに書かれている事はネットを見たら出てくるような身近でリアルな悩みがほとんどで、そのどれもが女性ならではのザワザワした嫌な感じをはらんでいる。

    娘が1歳の時に同じ1歳の子供をもつ母親たちと作ったグループライン。
    そして、主人公はその中の一人の女性につきまとわれるようになる。
    彼女を避けようとすると逆恨みされ、幼稚園に入る際にも嫌がらせをされるようにー。
    その話がずっと続くのかと思いきや、娘の成長につれて他の母親たちと接触し、そこでも何かと問題がもちあがる。
    中でもとても印象深かったのは住宅地のちょっとしたスペースで子供を遊ばせ、近隣住民に迷惑をかけても自分たちの非を認めない母親たちの姿。
    主人公は偶然に被害者の立場の人とも近い存在で、どちらの事情も分かっている。
    そしてどちら側にも偏る事はないというスタンスでいる。

    読んでいて主人公の女性は普通の人で、まともな感覚の持ち主だな・・・、だからこういう人を主人公にして客観的な立場で色んな母親たちの姿を描いてるんだな・・・と思っていたけど、残り少ないページでその印象が変ってしまう。
    もしかしたら他の母親たちを冷静に見てまともだと思われた彼女も無神経で「悪母」だったの・・・?
    何が悪で何が正常で常識的なのか分からない。
    そんなラストだった。
    それはそれでイイ感じの読後感の悪さが良かったけど・・・作者の言いたかった事がその後半の物語でブレてしまったように感じた。

  • 他人との付き合いって難しいな。
    程よい距離は人によって違うし。
    あたしはベタベタされるのは大嫌いだけど、逆にいつも誰かが側にいないと落ち着かないという人もいるわけだしね。
    お互いの距離感があう人と付き合えれば問題なんて起こらないのかもしれないけれど。
    たまには、こんな行動をすると相手はどう思うのか、と立場をかえて考えてみるべきかもね。

  •  マナーのないママ友にただひとこと言ってしまったことで、こんなに後まで影響を受けるなんて。一人娘の真央を育てる母・岸谷奈江は痛感していた。行く先々の幼稚園に中傷メールが送られ、家にも汚物が送られてくる。しかし娘のためには耐えるしかない。

     今時のママ友は、SNSやらケータイやらで、昔に比べて付き合いが大変なんだろうとは思うけど、ここまでつながって、お互い依存しないとやっていけないものかと正直呆れながら読んだ。そんなに孤立するの怖いかなぁ。特にこの主人公の奈江は自覚がないぶんタチが悪く、ひどすぎないか?と思っていたので、最後に逆襲されていたのはちょっと爽快だったと言ったら自分は鬼だろうか(苦笑)。

  • ママ友のお付き合いの歪さが怖い。周りに流される主人公にイライラ。大事なところで友達に教えてあげない主人公に不信感も芽生える。最後はなんとも不気味な終わり方で、無理無理と思った。

  • ママ友の世界。こんな人がいたら恐い。

  • ママ友やっぱりめんどくさい〜
    と思いつつ、こういうの好きで読んじゃう。

    幼稚園に通わせる人って、ママ友いないと大変なんだなぁ。保育園は希望したところで、そもそも入れるかどうかわからないから入った後作るのかな。

    嫌がらせしてきたママは確かに病んでたけど、主人公もかなり…。小学生にあがっても周りに振り回されて(勝手に振り回されにいってる感もある)結局周りから誰もいなくなっちゃうという。

    グループLINEとかしたくないな。怖いしかない。あと子供が大きくなるにつれて、親が知らない闇を持つのも恐怖。みんなが通った道とはしりつつも!

    最後はある意味救いがあってよかったね。病んだママさんに異常に愛されてたおかげで、孤独ではなくなった。

  • 怖い怖い。ママ友のいざこざどろどろ系の話かと思ったけどちょっと視点が変わるとまた別の怖さ。現実にもよくあるんだろうね。

  • 2020.11.18-345

全45件中 1 - 10件を表示

春口裕子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
湊 かなえ
湊 かなえ
恩田 陸
塩田 武士
奥田 英朗
東野 圭吾
宮部 みゆき
坂木 司
辻村 深月
湊 かなえ
池井戸 潤
宮下奈都
湊 かなえ
葉真中 顕
三浦 しをん
湊 かなえ
椰月 美智子
米澤 穂信
東野 圭吾
東野 圭吾
角田光代
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×