密告はうたう

  • 実業之日本社
3.30
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本棚登録 : 160
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408537023

作品紹介・あらすじ

人事一課監察係の佐良が命じられたのは、元同僚・皆口菜子の監察だった-緻密な伏線と人間ドラマが胸を打つ!静かで熱い警察小説。

感想・レビュー・書評

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  • 主人公の佐良と、弁護士虎島とのやり取りをもう少し見たかった。

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    ・相手を知り、理解することと、根掘り葉掘り尋ねることは違う。38

    ・「仮の重さってのは、貸した方はわからないんだ。それが決定的な借りなら猶更さ。」39

    ・自分が苦労して開拓したわけではない人間関係は雑になる傾向が高いからだ。52

    ・警察内にいれば、悪いことはできないと思ったから。54

    ・「いつまで一課にいられるかわからないわけだし、今のうちに思い切り刑事しときましょう」55

    ・「現在を変えれば、過去の持つ意味を変えられるかもしれないというだけだ」314

  • 中々重みがある内容でした。
    警察内部を調べる監察。誰かがしなくちゃいけない仕事なのに、裏切り者ってなぁ。
    悪いことしてるから煙たいのでは?

  • TVドラマから知った本。ドラマ同様、重厚感ある雰囲気の中ストーリーが展開し、一気読み。

  • 人事一課監察係の佐良が、行確を命ぜられた監察対象は皆口菜子。捜査一課時代の部下。過去の部下が殉職した未解決の事件を絡ませながら展開する。行確の描写が延々と少し長かった。真相の糸口が見えてからの怒涛の展開はとても面白かったです。

  • 今年(2021年)8月末から松岡昌宏主演でWOWOWで連ドラ化されるものの原作。なるほど、分かるわ。玉木君のイメージもあるけど松岡君合ってるわ。で、「能面の能馬」の仲村トオルはピッタシ。話は結構重い展開で、読むのは多少疲れる。けど、最後まで読む価値ありと思う

  • 2024/6/7
    味方が誰もいなくて大変つらいスタート。
    裏切者はいるらしいし、かつての同僚からは嫌われ、今の同僚はどう思ってるかわからない。
    私、警察とか権力持ってる正義の味方が実は裏で悪いことしてるパターンホンマにムカつくから苦手なんよね。
    苦手というかはらわた煮えくりかえるから疲れる。
    今回もそれか~と思ったけど意外にそうでもなくて、小知恵がちょっと働くから出世しただけのしょーもない上司って終わり方で結構すっきりした。
    本人が大事にしてた出世もプライドも穏便に叩き折られて。
    実行犯は真面目にやってたのに追い詰められ道を誤った現場の刑事やし。
    はらわた煮えくりかえるタイプじゃなかった。
    そして最後に現上司が優秀で情熱を持った味方だと判明したし、かつての部下も疑いもなく仲間となりそう。
    死なせてしまった部下の件も過失割合大幅減。
    あら、読むのしんどかったけど読後は割といい。
    お友達の虎島くんお気に入りだったので最後に出して欲しかった。

  • 長かった

  • 良かったけど長いと感じてしまったな。

  • 警視庁人事一課監察係――警察職員の不正を取り締まる部署。
    行動確認の末、依願退職に追い込むこともまれではなく、同僚からも煙たがられている。
    佐良は、ある捜査でのミスによって捜査一課から人事一課に異動となった。
    20人以上の行確をして一年が過ぎたころ、 因縁の操作をともにした元同僚・皆口菜子の監察を任された。
    「府中運転免許試験場の皆口菜子巡査部長が免許証データを売っている」
    というタレコミがあったのだ。
    佐良は、上司とともに皆口の尾行を始めるが……。
    (アマゾンより引用)

    この作家さんの本、面白くないわけやないけど、たまに少し難しい

  • 監察に届いた密告から浮かび上がる過去の事件と過失、同僚刑事の死を消化しきれない婚約者の女刑事と同僚刑事。綿密なプロットと登場人物の表情すら想像できるような緻密な描写。いつもながら丁寧な仕事だ。物語に没頭してしまった。本作でひとつだけ感じたのは、あまりにも遊びがないこと。登場人物に遊びがなく、不可解な動きはするけどそれは余白、という部分が全くない。なので、登場人物すべてに役割が確りと割り当たっているので、途中から結末が想像できてしまう。それが濃密なストーリにはなっているんだけど、息抜きがない印象。

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著者プロフィール

1978年東京都生まれ。上智大学法学部卒業。新聞社勤務などを経て、2013年に『見えざる網』で第33回横溝正史ミステリ大賞を受賞しデビュー。2015年に『事故調』、2021年に「警視庁監察ファイル」シリーズの『密告はうたう』がドラマ化され話題に。本作は地方検察庁を舞台としたミステリ『地検のS』『地検のS Sが泣いた日』と続く「地検のS」シリーズの最終巻にあたる。他の著作に、『巨悪』『金庫番の娘』『事件持ち』『ぼくらはアン』『祈りも涙も忘れていた』などがある。

「2022年 『地検のS Sの幕引き』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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