ぐるぐる♡博物館

著者 :
  • 実業之日本社
3.56
  • (15)
  • (55)
  • (63)
  • (5)
  • (1)
本棚登録 : 595
レビュー : 65
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408537078

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • しをんちゃんの博物館巡りがおもしろくないわけがないっ!

    土器にメガネに漫画にボタン···全国にはいろんな分野に特化した博物館があるのですね。
    奇石博物館は小学生の頃に行ったけれど、今はさらに展示に磨きがかかっている様子···これは行ってみなくては!
    職業柄気になるのは、風俗資料館。
    会員制のSM·フェティシズム専門図書館···どんな資料が並んでいるのか、見てみたくてうずうずするけれど、思い切って飛び込めるほどの度胸はないなぁ···。

    しをんちゃん、あいかわらず興味の対象へのテンションの上がり方がすてき。
    そのあふれでるわくわく感が、こちらの好奇心も刺激してくれました。

  • これは楽しい。しをんちゃんが(友だちでもないのに失礼かもしれないが、なぜかちゃんづけしたくなるのよね)あちこちの博物館を取材したルポ。目次を見た段階では「へぇ、そんな博物館があるの」くらいの感じで、さして興味をひかれなかったのに、読んでいくうちに「これは行きたい!あ、ここも!」とどんどん楽しくなっていった。

    「石炭産業科学館」みたいな渋いところも入ってるのだけど、ここなんか本当に行ってみたくなる。しをんちゃん自身がすごく興味を持って見学しているのが伝わってくるし、何より説明がわかりやすい。お約束のギャグに大笑いしつつ、同時に、それぞれの博物館に熱い思いを注ぐ方たちや(大げさに言えば)人の営みにむけた、敬意あふれる書き方に感動してしまう。好きだなあ。

    取り上げられている十館のうち、行ったことがあるのは国立科学博物館だけだった。しかもこんなに丁寧に真剣に見て回らなかったから、記憶もおぼろげ。また是非行こうと思う。「ボタンの博物館」は大阪は天王寺にあるという。まったく知らなかったよ。早速行くぞ。

    これまで行ったマイナーな博物館の中で「ここは良かった!」というのを思い出してみると、まず安来市の和鋼博物館。展示がわかりやすくて良かったし、二階のレストランで食べた古代米カレーが大変おいしかったがあれはまだあるのかな。それからアンモナイトの巨大化石がずらっと並んで大迫力の三笠市立博物館。坑道ツアーもできる生野銀山資料館、といったあたりだろうか。出不精な私だが、もっとあちこち行ってみたいと思わせられる良い本でした。

  • 普段は意識しない呼吸とか鼓動とか時間とか。
    それらを(あ、ある。)と強く実感できるのは
    なにか強く惹かれる物事にとっかかっている時じゃないだろうか?
    例えば研究でもコレクションでも創作でも、何でもいい。
    とにかく一秒前より自分の手を加えて刻々と進化してゆくものと出会えた時から、自分時計の針が動いている事を意識できる様になる気がする。

    そんな誰かの集大成をお披露目する場こそ、博物館ではないだろうか。
    私もしをんさん同様、そんな博物館が大好き。
    好きでたまらない人の元へしか絶対にやってこないレアアイテムや、ここに来なければ、一生のうち一秒も考える事すらしなかったであろう知識とか、自分の人生に興味も関わりも無い別次元の空間に扉を創り、人々の出入りを自由にさせてくれた方々に感謝だ。

    しをんさんが巡った博物館もバリエーション豊か♪
    親玉の国立科学博物館から、
    石やめがね、ボタンや風俗など隅々(?)まで網羅。
    ちょっと気になってた秘宝館をしをんさんの面白ガイドで巡る事ができて楽しかった。

  • 三浦しをんが、自分の興味のある博物館を訪れ、学芸員と語り合う。

    三浦さんの博物館好きが良く伝わる。純粋に楽しんでいる。
    こんな博物館あるんだというようなマニアックな博物館もある。

    私が行ってみたいのはボタン博物館。ボタンは十字軍が遠征に行ったときに、西アジアから輸入したのだとか、西洋起源のものではないんですね。また豊かな時代にボタンも豊かになる、ようは装飾性など芸術性が高まるとのこと。
    陶器のボタンや、ガラス細工で細かい絵を表しているものなど、多彩、面白そう。

    会員制の風俗資料館に集まる同好の士たちの、何故だかストイックな感じが、趣深い。

    奇石博物館のこんにゃく石を腹筋運動させる演出など、博物館の対象物へ対する愛情がにじみ出ている点を、三浦さんが暖かく見つけていく。
    そんな雰囲気が、ほっこりする本です。

  • 学芸員さんがマニアックであればあるほど、博物館は面白いのです。

    博物館大好きな著者が、全国の博物館をレポートする本。
    旅行本とかじゃなくて、博物館そのものと、さらにそこで働くひとたちに焦点をがっつり当てた一冊です。

    紹介される博物館も「国立科学博物館」(日本の科学博物館の総本山みたいなところだ)な超メジャーどころから、「石ノ森漫画博物館」や大阪の「ボタンの博物館」みたいな超マニアックな博物館まで多種多様。
    マニアックな人々を描くことに定評のある小説家・三浦しをんさんが、いろんな博物館に携わる人にインタビューしながら博物館の魅力をレポートします。

    そう、この本の魅力は、博物館に関わる人にスポットを当てたことだ。

    博物館を作るには、めちゃくちゃなエネルギーが必要だ。
    博物館の存在意義である資料を、収集して、保管して、展示して、そして深く調査することは膨大な時間と労力がかかる。
    それを実現させるには、学芸員さんはじめ博物館さんの情熱と努力にかかっている。

    だから、学芸員さんがマニアックというか、偏狂というか、いっそ変態であればあるほど、魅力的な博物館ができる。
    本書でも出てくる変な石ばっかり集めた「奇石博物館」みたいな、なんでそんな博物館作っちゃったの?なユニークな博物館ができるのだ。

    本書を読むと、そんなマニアックな学芸員さんを見ることができる。
    ぜひ、著者さんとともに、そんな変態な皆さんに恐れおののきながら〜〜

    「風俗資料館」(東京)をレポートした著者の感想

    ↓↓↓

    これほど専門的な図書館があっていいのか!私が犬だったら、地面に寝転がって腹を見せ、降参のポーズを取りつつ「うれション」をしているところだ。いずれは蔵書を元にBL(ボーイズラブ)図書館を作り、愛好家が集える場所を持ちたいと夢想する身としては、風俗資料館はまさに夢を具現化した先輩である。(p171)

    変態じゃないか!
    著者も十分に変態じゃないか!!


    博物館が好きな人も、変態な人も、博物館に行く前に読んでほしい一冊です。

  • いろんな博物館をしをんさんとめぐる、
    いえ、めぐったしをんさんの文章を読む。

    楽しかったぁ!!!
    さっすがだしをんさんの好奇心と
    しをんさんの勘所が
    もう、ツボ。

    ボタン博物館は行ってみたいけど、
    大阪はなくなっちゃったんだね。
    残念。
    いつか、東京で行ってみよう。

    めがねミュージアムも行ってみたいなぁ。
    藤岡陽子さんの「おしょりん」を思い出すねえ

    で、やっぱり、
    国立科学博物館だわねぇ
    謎めく、美しいあの建物。

    行ってみたぁい。

    と思わせる、楽しい楽しい本でありました。

  • しをんさんの文章は本当に面白い。何度声を出して笑ったか。日本は美術館や博物館の数が突出して多いと聞いたことがあって、それだけ知りたい、見たいという意欲の旺盛な国民性なんだろう、とは思いますがこれ読んだら巡礼のごとく全部行きたくなります♪間に日本製紙石巻工場が登場して、「紙つなげ」を思い出してちょっとページを撫でてみたり。どの博物館で働かれている方も熱意、情熱に溢れていて素敵♪国立科学博物館とボタンの博物館に特に行ってみたい。当分先になるだろうけれど。

  • 目のつけどころが面白い本。「舟を編む」を書かれた三浦しをんさんが色々な博物館を巡って、興味津々で取材して、愛情たっぷりに作り上げた本。
    土器やら石炭やらボタンやら、いくらなんでもマニアックすぎないか?という分野の博物館が並んでいておいおい、となりましたが、著者の熱心な書き振りの文章を読み進めていくと、最終的には「こういう分野もアリなんだなぁ」と何となく納得できるのが不思議。

    読了して感じたことは、面白がれるのは才能だ!ってコト。
    何でも批判的、シニカルに捉えるスタンスも時によっては必要なんだろうけど、著者のように明るくポジティブなエネルギーとリスペクトを周囲に振りまいていくスタンスのなんと素敵なことか。
    特に、著者の場合はこの面白がり力+取材力+文章力等々の組み合わせで素晴らしい作品をいくつも生み出しているのが凄い。
    あぁ、人として常に色んなコトを面白がれるようでありたい。。

    個人的には、博物館のような存在よりも実際に使われているものや人の生活に近いものに親近感があって、それは本著を読み終えた今でも変わらないのですが、真摯な博物館の学芸員の皆さんへのリスペクトが増したのは間違いない1冊でした。

  • 博物館が大好きだ!
    上野の国立博物館、科学博物館などは何度行ったかわからない。
    科学技術館、ガス、船......。
    どこも夢中になったのを覚えている。
    しかし本書で扱われている十館のうち、私はまだ一館しか行ったことがない。
    まだまだ知らない場所だらけ、ぜひ行きたい!
    行くまで死ねない!(は大げさ)

    尖石縄文考古館は縄文土器を見られる。
    石棒だって!
    きっとこれは五穀豊穣を祈られて作られたに違いない!
    と思ったら違った!や、ら、れ、たぁ!
    そんな私にぴったりなのは熱海の秘宝館!
    以前熱海旅行に行った時に、ここを曲がれば秘宝館という近くまで行ったのに見られなかったのだ。
    なにぶん家族旅行。
    お子様と一緒に入るところではない。
    でもいつか行ってやる、その日までなくならないで!

    奇石博物館も魅力的!
    300年前の水が入ったメノウ!
    コンニャク石!
    本当にそんなものがあるの?
    鉱物博に行ったこともないニワカ野郎だけれども、行ってみたいぞ!

    雲仙岳災害記念館も火山国に生きている以上一度は見ておきたい。
    正直行って怖い。
    だがそれを知ることで、なくなった方々の弔いとなるのでは、と思うのだ。
    災害において大事なのは、「自助、共助、公助」。
    自助、共助を実践するためには何か、それを学ぶには、悲しきことではあるが、過去からでしかないのだ。
    草津、御嶽、箱根と、火山の脅威は決して過去のものではない。
    先人たちの道しるべがあるのなら、私たちにも明日のために何かできるはずだ。

    日本にはたくさんの博物館がある。
    もし次巻が出るのならばぜひ読みたい。
    楽しみは多い方がいい。

  • この中でいったことあるの親玉(科博)のみだけど、ミュージアムおもしろいよね!
    龍谷ミュージアムは行ってみたいなぁ。
    奇石も気になる、アクセス的に行くことなさそうなのが残念だ。
    雲仙はいつか訪ねたいなと思う。
    阪神大震災の記念館もいかないとな。人と防災未来センターね。

    秘宝館は気になるよね~。アムステルダムのその名もセックスミュージアムはその昔悪友とノリだけで行って大笑いしたけど。てか大笑いでもしてなきゃやってられんかったのはあった。
    海外で面白かったのは、拷問ミュージアムかな。正式名は中世なんとかミュージアムだったと思うけど。
    最近は企業ミュージアムが結構好きです。

全65件中 1 - 10件を表示

プロフィール

三浦 しをん(みうら しをん)。
1976年、東京生まれの小説家。出版社の就職活動中、早川書房入社試験の作文を読んだ担当面接者の編集者・村上達朗が執筆の才を見出し、それが執筆活動のきっかけになった。小説家の専業になるまで、外資系出版社の事務、町田駅前の古書店高原書店でアルバイトを経験。
2006年『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞受賞。2012年『舟を編む』が本屋大賞に選ばれ、翌年映画化された。2015年『あの家に暮らす四人の女』が織田作之助賞受賞。また、『風が強く吹いている』が第一回ブクログ大賞の文庫部門大賞を、2018年『ののはな通信』が第8回新井賞を受賞している。
Cobalt短編小説賞、太宰治賞、手塚治虫文化賞、R-18文学賞の選考委員を務める。

ぐるぐる♡博物館のその他の作品

ぐるぐる♡博物館 Kindle版 ぐるぐる♡博物館 三浦しをん

三浦しをんの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

ぐるぐる♡博物館を本棚に登録しているひと

ツイートする