彼方の友へ

著者 :
  • 実業之日本社
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本棚登録 : 817
レビュー : 160
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408537160

感想・レビュー・書評

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  • このての少し前の話はついていけない時が有るな。 2018.4.13

  • 第158回直木賞候補作。力作!

  • 戦前、戦中、戦後と世の中がひっくり返るような時代に少女向け雑誌を丁寧に心を込めて作っていた人達の話。
    自分に自信がなく、貧しくておしゃれもできないけれど、きれいな物、可愛い物が大好きな少女が、きらめく才能の持ち主達に囲まれて大人へと成長していく。
    雑誌作りの色々がわかるところはお仕事本たけど、戦争の悲しさも痛々しく胸に迫り、読み応えがあった。
    両思いでも実ることのなかった恋も切ない。

  • 読んだことのない作家だったが、候補作に上がった中から興味があったものをひとつ選んだというのが経緯。特に中盤以降は先が読みたくてどんどん進んだ。ラストはタイトルの意味も含めてうまく全体が収斂する。

  • 久々に、読後の深い充実感!

    前半は、ハツが次々と体験して行く「社会」や「キャラの濃い人々」との係りが軽快なテンポで綴られ、戦前の華やいだ銀座へ想いを馳せる。

    戦争への匂いが色濃く出て来ると共に、俄然物語の印象が変わりだす。

    呉の旅館。美蘭との束の間の逢瀬。
    「悲しい人」と言いながら、なお愛を断ち切れない美蘭がたまらなく切ない。

    終戦の二カ月後、国が、人々が、膝をつき立ち上がる気力も無いどん底の中で創り上げた雑誌。
    そして、半壊した会社の前にできた行列。
    全国から駆けつけた書店の主人達に、涙が溢れて仕方なかった。

    Dear hatsuko
    Sincerely yours
    にはホント参った。


    「少女の友」と中原淳一氏の作品は是非見てみたい。

  • いやもうほんとうに良かった。
    最初から最後まで飽きないし、色んな人の想いがたくさん詰まった本だった。

  • 初めて読む作家さん。
    直木賞候補作の中でも評価が高かったことが気になり予約。

    くすっとできるところも多少はあったけれど、戦時中の話ということもあり、基本シリアス。
    女性編集者として働く主人公の奮闘が勇ましく、そのせいかモテている。
    けれど、恋愛模様はうっすら、あっさりなのが良い。
    くさい演出も、色んな伏線があってこそ活きていた。

    純司先生が好きだったけれど、本命があちらだったとは。
    どこかの描写から美蘭先生かと思っていた。
    その美蘭先生はとてもかっこよく、幸せを自ら手にした姿がかっこよかった。
    名台詞はフレーズにばっちり保存しておいた。

    読み終えた後、明治から昭和にかけて発刊されていた雑誌『少女の友』を元に書かれたものだと知り、より胸が熱くなった。

  • 確かに内容は面白かった。
    当時の空気感、少女たちが憧れる世界や、戦争に突入していく生臭さ、は感じ取れたが、何でだろう、いつもの伊吹作品ようにスルスル読むことが出来ず、読了までに何日もかかってしまった。

  • 朝ドラ(見てないけど)に良さそうなお話。
    1人の女性の戦時中の回想で物語は進んでいきます。
    お仕事小説でもあり、友情、恋もあり。
    何度も涙しました。
    登場人物達それぞれに魅力がありました。

  • 出版社において暗黒の時代に生きた編集部員、作家、画家たち。軍圧、雑誌統制を前面に出さず、時局を受け入れつつ、それぞれの想いで読者である友へ最上のものを届けんとする彼らが眩しく描かれる。ラストは波津子の命の灯火が消えるのだろうと思いきや、素敵な贈り物に生命の息吹が蘇る。実在した『少女の友』や中原淳一の足跡をたどってみるのも楽しかった。

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著者プロフィール

伊吹有喜(いぶき・ゆき)
1969年三重県生まれ。三重県立四日市高等学校、中央大学法学部法律学科卒業。四日市市観光大使。1991年に出版社に入社。雑誌主催のイベント関連業務、着物雑誌編集部、ファッション誌編集部を経て、フリーライターになる。2008年に永島順子(ながしま・じゅんこ)名義で応募した『風待ちのひと』(応募時のタイトルは「夏の終わりのトラヴィアータ」)で第3回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞。2009年に筆名とタイトルを改め同作で小説家デビュー。2014年『ミッドナイト・バス』で第27回山本周五郎賞候補、第151回直木賞候補。2017年『彼方の友へ』(実業之日本社)本作で第158回直木賞候補。

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