彼方の友へ

著者 :
  • 実業之日本社
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本棚登録 : 817
レビュー : 160
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408537160

感想・レビュー・書評

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  • 戦前から戦中、厳しい時代に発刊し続けた少女雑誌。
    少女に夢を!彼方の友よ!そんな思いを持って関わってきた人達の奮闘振りと、熱い気持ちが伝わってくる。
    淡い恋も切ない。
    頑張ってくれて有難うと伝えたくなるような読後感。

  • 伊吹有喜さん「彼方の友へ」読了。昭和の少女向け雑誌『乙女の友』を愛する佐倉の物語。卒寿を迎え施設で生活する佐倉が当時を回想しながら物語は語られる。17歳の歌好きな佐倉が雑誌『乙女の友』と、それを作る人々の交流を通し成長する姿がイキイキと描かれる。「友へ、最上のものを」。その言葉を胸に『乙女の友』を待つ“彼方の友へ”想いを届ける。。とても良かったです。昔の雑誌作りの風景が作家との関わりを交えながら書かれていて面白かった。後半は戦争に向かい厳しくなる雑誌作りの実態を改めて実感しました。佐倉を取り巻く人々の交流が楽しく、当時の女性の立場や想いを知ることが出来たのも良かった。最後の展開も良かった。オススメ♪

  • でぃあ はつこ しんしありい ゆあず

    自分もその世界に生きているかのような臨場感で、度々涙腺が緩んだ。惹きつけられる力がすごくて、紡がれている言葉がとても素敵!他の作品も読みたくなった。

  • 尊い。
    悲しくもあるけど困難な時代に一人の女性が必死に生き抜いたお話。
    ハツがピュアで一生懸命だからこそ、それを妬む美蘭の気持ちもよくわかる。
    読んでよかったと思える作品でした

    2018.11.24

  • 2018/10/24
    高ぶった。
    途中「戦争は嫌だなぁ」と心の底からの声が出たので反戦にはこういうのを使えばいい。
    最後の有賀主筆からの贈り物は泣いた。
    ちゃんと生きてハッちゃんに言ってあげてよ。
    でも次の生で必ず巡り合えるよ。
    私も志高くちゃんと生きようと思った。

  • 久々に、読み終わるのが惜しいと思った本でした。
    雑誌「乙女の友」の熱心な読者だった波津子が、憧れのその雑誌の出版社で働くことになり、荒波にもまれながらもへこたれず、戦前戦中戦後と駆け抜け、少女から大人へと成長していく物語。そして、戦時中の言論規制の中で戦った出版社の歴史の物語でもある。
    出征した有賀から波津子への電話、そして最後のメッセージ…泣きました。美蘭の有賀への燃えるような想いや、純司の秘めた想いも……皆それぞれが仕事に恋に、懸命に生きる姿に胸を打たれました。
    時代を越え、最上のものを受け取りました。本当にいい本だったなぁと読み終わってからもしみじみしてしまった。あまり小説の実写化は好きではないのですが、この作品はNHKの朝の連ドラとかで見てみたいなと思った。

  • 少しずつ読もうと思って手に取ったら,その後の家事をほったらかして,夢中で読み終えました。

    この著者らしい,前向きで人間へのやさしさがあふれた物語でした。
    最後の有賀さんの短い恋文に落涙。
    また,敗戦後のそれこそ毎日の生活もままらないうちに,全国から本屋さんが,復刊された「少女の友」を読者に届けるため,出版社に列をなすところに,人間の尊さと逞しさを感じました。

    惜しむらくは,主人公の父の仕事,親戚を名乗る下宿人,謎の男装の麗人の扱いが,中途半端な印象が否めませんでした。また,そもそも,誰がどういう目的で有賀さんを監視していたのか,これまで召集されても職場に復帰していた有賀さんが,急に入営することになったのが,そこまで戦況が悪化しているゆえなのか,はっきり掴めなかったことと(自らの意思のように読めないこともない),召集された後の有賀さんの仕事が(スパイと思いましたが)曖昧で,これらの設定を生かして,戦争の暗闇も書き込んだ方が,物語の深みも増して,より傑作になったのではないかと思いました。
    これまでの著者の傾向とは異質ではあるのですが…。

    著者は,結構,多作だと思いますが,どの作品もはずれがありません。
    次回作も楽しみです。

    • ありが亭めんべいさん
      やっぱりオジサンもオバサンも泣かされてしまいますねぇ。
      やっぱりオジサンもオバサンも泣かされてしまいますねぇ。
      2018/08/26
  • 心が震える本だった。
    朝ドラにして欲しい。
    戦前から始まる乙女の友という雑誌を作る人たちの話。
    「友へ、最上のものをー。」

  •  雑誌「乙女の友」に関わることになった主人公・波津子と編集者をはじめとする人々の息吹が伝わってくるような素晴らしい本でした。
     主筆の有賀や挿絵画家・長谷川淳司などはモデルになったであろう人物を想ってニヤリとし、作中の時代がよく表れた言葉遣いや暮らしぶりの描写を楽しみ、一人の女性として成長してゆく波津子の心の動きに気持ちを揺さぶられ、私も遅れてきた友だ、と心の中で呟いてみる。
     勿体ないのは、話の影に軍関係(特殊任務?)がチラついている部分があるのですが、結局最後までハッキリした事が分からず話が終わってしまったこと。尤も波津子は殆ど与り知らぬことなので仕方ないといえば仕方ないのかも。

  • 良かった。
    読んで良かった。

    この時代のお話が大好きなんですが
    そうと知らずに手に取りました。
    得した気分です。

    切なくて愛おしいお話。

    美蘭さんはズルいです。

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著者プロフィール

伊吹有喜(いぶき・ゆき)
1969年三重県生まれ。三重県立四日市高等学校、中央大学法学部法律学科卒業。四日市市観光大使。1991年に出版社に入社。雑誌主催のイベント関連業務、着物雑誌編集部、ファッション誌編集部を経て、フリーライターになる。2008年に永島順子(ながしま・じゅんこ)名義で応募した『風待ちのひと』(応募時のタイトルは「夏の終わりのトラヴィアータ」)で第3回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞。2009年に筆名とタイトルを改め同作で小説家デビュー。2014年『ミッドナイト・バス』で第27回山本周五郎賞候補、第151回直木賞候補。2017年『彼方の友へ』(実業之日本社)本作で第158回直木賞候補。

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