喫茶とまり木で待ち合わせ

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  • 実業之日本社 (2022年9月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784408538112

作品紹介・あらすじ

全国の書店員さんも大絶賛!
感動のコメント続々!

不器用な心を救う、ヒューマンドラマの名手、
沖田 円の新たな最高傑作、ここに誕生!

とめどなく切なく優しく温かい。
「心の再生」の物語。
そして……これはあなたの物語。

さまざまな人生が交差し、疲れた羽を休めていく場所
――喫茶とまり木へようこそ。


そこは静かな街の片隅にある喫茶店。
決して繁盛しているとは言えないが、毎日、様々な想いを抱えたお客さんが訪れる。
仕事と家庭の両立ができず離婚した後も、母親になれなかった自分に苦悩する女性。
男子であることに縛られ、趣味のアクセサリー作りを誰にも話せないでいる高校生。
安定は手にしたものの、平凡で退屈な生き方から外れることに憧れる20代事務員女子。
そして、ある特殊な依頼によって大切なことを知る便利屋男性……。
それぞれの人生を紡ぐ温かな眼差し、沖田円渾身の「心に刺さる」連作短編。

何気ない毎日の中で、自分の生き方がほんの少しだけわからなくなっている人に捧ぐ、小さな人生の再生ストーリー。
読後は、生まれ変わったような希望に満たされて――。


【沖田 円さんから読者の皆様へのメッセージ】
どこにでもいる人たちの、どこにでもある物語を書こうと思いました。
自分が人生で体験しないだろうことを味わえるのは読書の醍醐味のひとつだと考えていますが、今作はあえて自分に身近な「そこら辺にいそうな人」たちを物語の主軸に置いてみました。
本作に主人公はたぶんいません。
喫茶とまり木にやって来た5人は、他の物語ならば名前も付かないモブかもしれません。
でも彼らにだって悩みがあり、躓きがあり、人生にちょっとしたドラマだってある。
今作は、そんな人たちのささやかな物語となりました。
皆様のそばにいつの間にかいるような、古い友達みたいな本になればいいなと思っています。
ほんのちょっとだけ明日が来るのが楽しみになりますように。
(作家・沖田 円)

みんなの感想まとめ

静かな街の片隅にある喫茶店を舞台に、さまざまな人生を抱えた人々が交差する心温まる物語が描かれています。連作短編で構成されており、各話は登場人物同士が少しずつ繋がっており、読者に親しみを感じさせます。母...

感想・レビュー・書評

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  • 西淑さんの温かみのある装画が目を惹く本書。

    街の片隅にある喫茶店を舞台にしたハートウォーミングストーリー、連作6話(0話~5話)が収録されております。

    内容的には〈喫茶とまり木〉という店自体はメインではなくて、そこを訪れる様々な境遇のお客さん達・・まさにタイトルのまんま、“〈喫茶とまり木〉で待ち合わせ”をする人々の物語です。

    連作なので読みやすく、各話の登場人物達が少しずつ繋がっている構成が何となく青山美智子さんの作品を彷彿させるものがあるな・・と思いました。

    個人的に印象に残った話は、アクセサリー作りが趣味の男子高校生を描いた2話「コーリング・ミー」と、“平凡”である事にコンプレックスを抱く女子を描いた、3話「蜃気楼の彼女」ですかね。
    昔友達にからかわれたことから、アクセサリー作りの趣味を恥ずかしく思ってしまう駆くんと老婦人・羽須美さんのハンドメイドを通じての年齢を超えた友情も素敵ですし、“平凡”な自分と対照的な旧友・夏帆に憧れて自分を下げちゃう朱音さんの心理描写もリアルで共感する人も多いのでは・・と思いました。
    因みに、社会不適合者(汗)の私からすると、朱音さんの嫌な仕事に対しての気持ちの割り切り方とか、上司のセクハラ&顧客からのクレームへのスルースキルは何気に凄いと思いますけどね~。(これぞ社会適合者って感じです)

    このような様々な想いを抱えた人達がほっとできる居場所・・
    “――なんの理由もなくても、何か理由があっても、誰でも少しだけ羽を休め、ゆっくり呼吸ができる場所。――”
    ・・それが、〈喫茶とまり木〉なんですよね。

    生きていると思わぬ壁にぶつかったり“自分なんて取るに足らない存在なのでは・・”と悩んでしまうことは多々ありますよね・・世知辛い昨今は尚更です。
    本作は、そういったちょっぴりお疲れ気味の心にほんのり温もりを与えてくれるような一冊かと思います。

    沖田円さんの作品を読むのは初めてでしたが、他の作品も読んでみたくなりました♪

  • ほっこり系を読みたいときにおすすめの1冊です。
    私は1話目の「家族写真」が1番好きでした。

    素敵な台詞をお裾分けします。
    「ダイエットはやめたの?」「うん。好きなものを好きなように食べるほうが人生楽しいって気づいちゃったから。」

    「僕は、僕の好きなことが好きだ。それでいい。」

    「あたしは、あたしのしたいようにするだけ。いつだって、自分の好きな自分でいたいもん。」

  • とても心が温まる感涙短編集。

    0話 きみのとまり木 
    だれかが心安まる場所であって、だれも拒まないそんな喫茶店で、級友の気になってる彼女と出会うが、すぐに会えなくなってしまう。

    5話 僕らのとまり木 
    オーナーがこの「喫茶とまり木」を作った理由が0話から繋がる内容で、会えなくなった彼女の代わりに居場所がない人やちょっとだけ毎日に疲れた人が、羽を休められる場所であったらという願いが込められている。
    ラストには奇跡が。


    喫茶とまり木に集まるのはちょっと不器用だけど健気に生きている人たち。


    1話 家族写真
    離婚前も離婚後も仕事オンリーで娘にとっては、母親だと胸を張って言えることができないのに、それでも娘は優しくて「お母さん」とずっと呼んでくれる。
    母親であろうとしてくれていることを娘は気づいている。

    2話 コーリング・ミー
    高校生の駆には、ハンドメイド友達の羽須美さんがいる。
    喫茶とまり木のレジ横に彼女が得意とする刺繍を施した布小物はとても人気だ。
    彼女から声をかけられて駆もビーズアクセサリーを見せて交流を深めている。
    だが、小学生のときにからかわれたのが原因で、誰にも言えないでいたのだが…。

    3話 蜃気楼の彼女
    平凡で普通な自分が、高校時代にひとつ飛び抜けた個性的な彼女としばらくぶりに再会。
    以前の彼女と違っていたが、何も聞けずにいた。
    普通の型にはめられていた私とは違う生き方をして、怖いものなんてこの世にひとつもない彼女のままで現れてほしかった。
    2人の本音は…。

    4話 一輪の花へ花束を
    一週間、一緒に生活するだけのバイト。
    その相手が、なんとTVで観る女優だったとき。
    彼女は、特別なこともせずただ普通に過ごすだけ。
    これからも女優でいるために、普段の自分を知らない人に、まっさらな目線で見てほしかったと…。


    自分の中では、2話が一番心に沁みた。
    男だからとか…関係なく素直に好きなことをして輝いてほしいと心から思った。
    そして、素敵なものを生み出す才能を羨ましいと。

  • あったかい本だったなぁ。
    自分のダメだなぁとか嫌だなぁとか思っているところを周りの人がそれでいいんだよと認めて受け入れてくれている感じが何か気持ちのいいものに包まれているような感覚になった。
    最初の章に出てきた人は母親になれなかった自分を受け入れられずにいたけど、それはそれでちょっと羨ましいと思う部分でもあったり。
    私は母の成分が強いと人に言われたことがあって。
    でも自分の子どもが首が座るよりも前から仕事復帰してたりもして。
    決して母親として褒められるような状況で生きてきたわけじゃないんだけど、誰か一人でもそんなこと言ってくれる人がいるとそうなのかって自分をちょっぴり好きになれたりそんな自分に少しだけ自信がもてたりして。
    なんかそんなほんの少しの何かで自分を少し認められるような、そんな優しい感じのする本でした。

  • 『喫茶とまり木』 オーナーが「居場所のない人、毎日に疲れた人が羽を休められる場所」にしたい、と願うお店なのでした。
     全五話の連作短編集で、0話と5話が喫茶店オーナーの幼少期と現在につながる話。間の1〜4話に、母と娘、老婦人と男子高校生、若い女性と旧友、臨時で便利屋を引き受けた男と依頼主の若い女性等、様々な人たちが待ち合わせ場所からとして集います。
     共通しているのは、自分の考え方が凝り固まっていて、他人や自分自身を決め付けていたり、思い込みで悩んでいたりしていたことが、ゆっくりと氷解する様に薄れていく、温かく包み込んでくれる物語になっているということです。
     喫茶店のオーナーなどが重要な役割を果たすというよりは、喫茶店で待ち合わせをする人たちの関係性が良好になるための、きっかけとなる場所の提供の役割を担っていて、正に『喫茶とまり木』なのだなと実感します。
     秋の夜長に、心がホッコリする読書としておすすめの一冊です。

    • しろくま みかんさん
      詳しい感想で、読んでみたい気持ちがとてもくすぐられました。
      今、読み始めたところなのですが、すてきな本の予感です。
      感想のおかげです、引き合...
      詳しい感想で、読んでみたい気持ちがとてもくすぐられました。
      今、読み始めたところなのですが、すてきな本の予感です。
      感想のおかげです、引き合わせてくださってありがとうございます☺️
      2022/10/17
    • NO Book & Coffee  NO LIFEさん
      しろくま みかん さん  こんばんわ!

       コメントありがとうございます。もうすっかり読書の秋ですね。
       自分のレビューに反応していただき、...
      しろくま みかん さん  こんばんわ!

       コメントありがとうございます。もうすっかり読書の秋ですね。
       自分のレビューに反応していただき、本を登録したり読み始めたり…という話を聞くと、とてもうれしく思います。
       読書を通じて人とつながる、って素晴らしく幸せなことだと実感します。
       今後ともよろしくお願いします!
      2022/10/17
    • しろくま みかんさん
      NO Book&Coffe NO LIFEさん

      本当、釣瓶落としで夜が長く、虫の鳴き声を聴きながらの読書でつい夜更かしして読み干してしまい...
      NO Book&Coffe NO LIFEさん

      本当、釣瓶落としで夜が長く、虫の鳴き声を聴きながらの読書でつい夜更かしして読み干してしまいました。

      読書でつながれる方々は、場所も年齢も環境も違う方々で、ふつうに暮らしていると出合わなかった方々。
      それでも同じように感じたり、おもしろい、すてき、と沸き立った気持ちを分け合えるなんて、奇跡のようなことで、幸せなことですよね。

      読みたい本がどんどん増えてしまう本棚で、私も読んだことがあっていいなと思った本、レビューを見させていただいて読みたくなった本などへ、いいねをたくさん押してしまっております…。
      こちらこそよろしくお願いいたします!
      2022/10/18
  • 【うさぎまつり】の一冊。

    表紙にうさぎがいることを知り、うさぎは登場しないけれど優しく癒されるまさにうさぎのような作品だった。

    タイトル通り、物語のベースはとまり木という名の喫茶店。

    でもあくまでも喫茶店が主張し過ぎないところが良い。

    悩みもやつく主人公たちの一歩への添え木みたいな役割、距離感が良かった。

    同世代、年齢の枠を越えての嘘偽りのない友情が育まれていく二話目にはこちらまで心晴れやかに。

    数々の言葉で心の曇りを拭き取り、クリアなガラスのような心を復活させてくれるようなストーリー。

    向こうに見えるのは清々しい空。

  • みんなが羽を休められる喫茶店とまり木。
    短編集で優しいお話で構成されている。
    文章も読みやすく連休中ののんびりとした日に読むにはとってもよい作品。そしてコーヒー飲みたくなるな。

  • ブクログのタイムラインで出会った本。喫茶という言葉に惹かれた。

    喫茶とまり木に来る人それぞれの生活。何気ないものから、一念発起した目標まで。なんでもござれ。ってか、イマドキの若者にとって仕事辞めるってそんなにハードルが高くないもの?

    とまり木を開いた彼の思い。そんなお店になっているよう。

  • 私もこんな喫茶店を開きたいと思っているので、とても興味深く読んだ。
    人が疲れた時、羽を休める居場所の喫茶とまり木。どの物語も共感でき、そして自分をも癒される物語だった。

  • 優しい物語でした。
    短編集で色んな主人公が登場しますが、なんというか、主人公っぽくないというか、そういう普通の人たちの中にあるような小さな物語を上手く表現している作品のように感じました。
    普段私は家で主に本を読みますが、この本を読んでいると、「あぁ、喫茶店で本を読みたいなぁー」とか思います。お気に入りの喫茶店があるのって時間も心も満たされるんだろうなと感じました。
    読んだら優しい気持ちになれる、あたたかい物語でした。

  • 喫茶とまり木では色んな人々が待ち合わせをする。
    母子、趣味友、友達、依頼人とバイトなど。

    「一輪の花に花束を」が一番好きだった。
    一点ものの女優花子と量産品のニート朔太郎が一週間同居する…という話。

    心にほわりと火が灯るような優しい物語。

  • 路地に佇む喫茶店、とまり木。そこを訪れるのは、母親、ハンドメイドが趣味の男子高校生、仕事を失った会社員等。こんな居心地のいい待ち合わせにピッタリの場所があったらいいのになぁ。居場所があるって大事。悩みを抱えた普通の人たちの心が軽くなっていく姿が良かったです。コーヒーを飲みながら、のんびり読書に最適の一冊。優しい気持ちになれました。

  • いろいろな人の物語に触れ、あたたかい気持ちになりました。

    それぞれがもやもやしていたものや引っかかっていたものが解けていく感じが好きでした。

  • 中編3つをプロローグとエピローグで挟む形の作品

    正直、喫茶とまり木の存在が薄かったように思う。本当にただの待ち合わせ場所になってしまっている。

    個人的にはコーリングミーが好き。多感な時期の少年、青年時代が微笑ましくも応援したくなる。

  • 喫茶とまり木を中心に、日常を生きる人たちを描いた短編集。
    はっきり言うと、目新しさはない、最近とくによくあるパターンの本だと思うが、安心して読めるし、登場人物の悩みや迷いが本当に普通で、それが共感を生みやすいのではないかなと思う。
    最後はまぁ出来すぎ君だけれど、それも"安定"で良いのかもしれない。

  • 素敵なお話が詰まっていて癒されました。悩みを抱えた時にホッと一息つけて、また歩き出せる場所があるって大切。そんな喫茶店をオープンさせたオーナー。そのきっかけが小学生の時に出会った複雑な家庭環境の女の子が喫茶店を居場所にしている事を知ったことだったのも素敵すぎるお話です。
    最後の再会は感動でした。

  • この本が、とまり木になってくれていた。心がとても暖かくなれた。

  • 短編集だったが2話目の『コーリング•ミー』が良かった。
    1話目の『家族写真』は号泣。
    読んでいて自分の立場と同じ境遇だったり同じ年頃の子供が居たらつい重ねて読んでしまうよなぁ。

  • 小学生の初恋の相手を思って作った喫茶とまり木。
    仕事、恋愛、家族、友人関係などさまざまな悩みを持つ人達がお客様。
    1つの喫茶店で物語が少しずつ繋がって行く。
    りんご箱のハンドメイドアクセサリー、見て見たいなー

    ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
    なんの理由もなくても、何か理由があっても、誰でも少しだけ羽を休め、ゆっくり呼吸ができる場所。

  • アクセサリー作りが趣味の男子高校生の物語が一番面白かった。
    色んな葛藤や出会いが喫茶とまり木を舞台に、優しい物語に変わっていってほっこりした。

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著者プロフィール

愛知県安城市出身。2012年『一瞬の永遠をキミと』でデビュー。2015年末に刊行した『僕は何度でも、きみに初めての恋をする。』は累計25万部を突破しコミカライズされた。2018年には、『千年桜の奇跡を、きみに~神様の棲む咲久良町~』(原題『咲久良町シンフォニー』)がポプラ社ピュアフル小説大賞で金賞受賞。その他著書に、『喫茶とまり木で待ち合わせ』『雲雀坂の魔法使い』『神様の願いごと』『10年後、きみに今日の話をしよう。』『猫に嫁入り』シリーズなど、ヒット作多数。

「2023年 『怪異相談処 がらくた堂奇譚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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