一億円の犬

著者 :
  • 実業之日本社
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本棚登録 : 291
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408538464

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった~。良かった〜。
    はじめ、タイトルから内容があまり結びつかなかったけど
    読んでみて分かった。
    自分を偽ることで保っていた自尊心や虚栄心、読んでて
    しんどいだろうなぁ〜って思った。
    同じく嘘つき寺本と今後、いい人間関係が作れそうな予感。
    連ドラで観たら面白いかも❢

  • 佐藤青南さんの作品は何作か読んでいますが、本作は私の中では最高傑作だと思います。コロンが
    梨沙を助ける活躍は拍手喝采ものです。『一億円の犬』の深い意味を読んで理解して下さい。ラストは清々しい気持ちになる終わり方をしています。あなたもぜひ読んで感動して下さい。絶対おすすめの作品です。

  • いやー面白かった!と大きな声で言いたい。青南さんの小説の集大成ともいえるような内容。サイレント・ヴォイスで絵麻が対峙してきた様々な「嘘つき」たちの姿が呼び起こされる…。
    SNSで幸せな港区女子を演じる主人公が、自らの嘘をつき通そうとしてドツボにハマっていく話。早々に物語の筋は分かるんだけど、そこからの転調がおもしろく、この人一体どーすんの?どーなんの?と最後まで飽きさせない展開で一気読みでした。伏線回収も何気にすごかったし、ラストは泣いちゃった。まさかこんな結末を迎えようとは!っていうか、この小説に泣かされようとは!
    くだらなくて薄っぺらで惨めで、そんなことはわかってんだけど、それでも主人公・梨沙が、登場人物たちが、そしてひょっとしたらわたしも、しがみつきたかった/あるいは守りたかった何か。”何者か”でなければ認められない(ような気がしてくる)SNSの世界で、自分のままでいることの難しさと、演じることの虚しさ…ほら吹き男爵ならぬ、ほら吹き女男爵である梨沙の人物描写が真に迫っていて、こんな大ウソツキははよ地獄をみろと思いつつも、なぜか同情してしまうし、いつの間にか「がんばれ」って拳握りしめてる自分がいる。こういう人、『ねほりん●ほりん』でみたよ!
    あと、相変わらず青南流「愛犬家」の描き方が絶妙にシニカルでお見事でした。
    もうわたしは、明日から何を信じればいいのか…!
    犬を信じればいいですね、ありがとうございました。

  • SNSに投稿していた架空の港区女子のセレブ生活。そこに載せていたこれまた架空の愛犬の漫画を書籍化したいという話が来たことから物語は動き出す。港区に住んでなければ犬も飼ってない。その嘘を誤魔化すために危ない橋を渡る主人公のサスペンス(スリラー)がもう抜群に面白い。これだけ聞くと「ただペットショップで犬を買えばいいのでは?」となりそうだが、過去のSNS投稿との整合性が制約として効いてくる。ミニマムなシチュエーションでもサスペンスは生み出せるという好例。そこに二の矢三の矢で殺人事件や詐欺事件が入ってきて事態はカオスにwどう考えても自業自得な事案をしっかり感動的なイイ話に着地させたのも凄い。しかし承認欲求とは恐ろしいものである。

  • 高級なイッヌを誘拐したりする話かな
    って思ってたけど
    ぜんぜん違った

    承認欲求とお犬様のすばらしさを交えた
    とんでもミステリーだった
    主人公のうそつきっぷりが
    最初はものすごくイヤなんだけど
    そこまでやる?!って突き抜けっぷりに
    だんだん愉快になってきて
    お犬様セラピーで改心していくさまは
    ダメな子の成長を見るようで
    がんばれよ!って気にな…るかな?
    多少なる、はず、たぶん…

    さくさく読めたので
    星は4つでもいいなーの3つ

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著者プロフィール

佐藤青南
一九七五年長崎県生まれ。「ある少女にまつわる殺人の告白」で第九回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞し、二〇一一年同作でデビュー。一六年に『白バイガール』で第二回神奈川本大賞を受賞。ドラマ化された「行動心理捜査官・楯岡絵麻」シリーズ、「白バイガール」シリーズ、絶対音感刑事・鳴海桜子が活躍する『連弾』『人格者』『残奏』など、著作多数。近著に『犬を盗む』『ホワイ・ダニット 行動心理捜査官・楯岡絵麻』『ストラングラー 死刑囚の逆転』がある。

「2023年 『残奏』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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