口外禁止

  • 実業之日本社 (2025年2月27日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784408538754

作品紹介・あらすじ

突然届いた一通のメール――人生逆転の方法は「口外禁止」!?
共感!疑惑!? 驚愕! 圧巻の長編ミステリー

パッとしない大学生の元に突然、「プロデュース通りに行動すれば、人生うまくいく。」というメールが届く。 半信半疑で従った結果、彼の日常は急速に好転し始めるが、ある日不可解な事件に巻き込まれて……。

『同姓同名』『ヴィクトリアン・ホテル』『全員犯人、だけど被害者、しかも探偵』……一気読み必至の話題作を続々と放つ、下村ミステリの真骨頂!

みんなの感想まとめ

人生をプロデュースするという一通のメールから始まる物語は、大学生の金崎恵介がスーパーAI「AIザム」の助言に従い、日常を変えていく様子を描いています。彼はAIの力で自信を持ち、友人を得る一方で、次第に...

感想・レビュー・書評

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  • あなたの人生をプロデュースします! スーパーAIが最高の人生に導いてくれるというのだが #口外禁止

    ■あらすじ
    人付き合いが苦手で陰キャの大学生、金崎の元に「あなたの人生、プロデュースします」といったメールが届く。

    最新のAI技術で何もかもうまくいくといった怪しげな内容だったが、半信半疑で従ううちに、可愛い女性穂香との出会いが実現する。しかしある日、穂香が盗撮事件に巻き込まれてしまい…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    私も人生をプロデュースしてほしい、モテたい!

    そんな不純な思いで手に取った一冊、まぁそんなウマイ話はないよね。

    下村先生はいつもながらすさんだ人生観をえがくのがお上手、現代の不安定な部分に光をあてるプロですね。読みやすくテンポもいい、キャラクターも親しみ深く目に浮かぶようです。今回も楽しく読ませていただきました。

    とくかく本書の至る所でSNSの罪について言及され、現代人がどれほど呪われているかよくわかるの。若かりし頃は何者でもない自分が不安で仕方がないんだよね。自分以外の全員が幸せに見えて、自分だけが不幸の中心にいるような気がしちゃうという病気。

    怪しげなメールが送られてくるって、やたらリアリティがあって不気味だわー。そして物語の中盤に入ると世直し系ユーチューバーの奈良岡が登場、さらにキナ臭くなってくる。

    ついには考えられない行動を起こしてしまうのですが… 端から見るとそんなアホなことするわけないでしょ、と思ってしまうのですが、たぶん本人たちは必死なんですよ。今や海外で高校生の少年が詐欺で捕まる時代、どんなことで有り得るから怖い。

    本作の謎解き要素も気になるー! この人生プロデュースにはどんな背景があるのか、誰がプロデューサーなのか、そして金崎は幸せになれたのか… そう、AIは魔法使いじゃないんですよね。

    AIは人間が細かく条件を指示してあげることで、初めて効果的な出力をしてくれるのです。物事を決めたり、人生を歩んでいくのは、ひとりひとりの人間であることを忘れないようにしたいと思いました。

    ■私と物語の対話
    最後のページにある一文、肝に銘じなければいけませんね。

    先日も高田馬場で痛ましい事件が起きました。被害者にはご冥福をお祈りしたい。当事者以外から見るとありえない関係性なんですが、きっと本人同士では成立していたんですよ。しかし徐々に軋轢が生まれ、その歪な関係性が崩壊する時がやってくる…

    どっちが良いとか悪いとかではなく、悲しい。不幸な事件を少しでも減らしたい、ただそう願いたいです。

  • 新聞のいちおしミステリーとして紹介されていて、気になっていたので下村敦史作品を初読み。

    大学生の金崎恵介のもとに届いた1通のメール。

    『あなたの人生、プロデュースします』

    スーパーAI『AIザム』を相棒にした私のプロデュース通りに行動すれば、人生うまくいくという。『AIザム』の“力”を証明するとして予知されたサッカーの試合結果が、次々と的中するのを目の当たりにし、半信半疑ながらもプロデュースを受けることに…

    日常生活を全て指示通りに動くというのは普通にはちょっと考えられないけど、指示役ロペの話す内容1つ1つに説得力があることと、また、テンポ良く読ませてくれるので違和感なく話に引き込まれた。

    ストーリー後半は一転してスリリングな展開になり、一気読み間違いなし。

    最後に、ロペの助言で共感した言葉。
    《余裕のなさは周りに伝わるからね。余裕がない人間には誰しも近づきたくないものだよ。まずは自分が行動を変えよう。自分が変われば周りも変わる。周りが変われば自分も変わる。好循環だよ》

  • 「口外禁止」

    読後にこのタイトルに、恐ろしさを感じました。
    もしかしたら、そういう時代が直ぐそこに迫っているのかもしれない。
    いや、もうその時代なのかもしれません。


    陰キャで自己肯定感の低い大学生金崎恵介のもとに、一通のメールが届く。
    「あなたの人生、プロデュースします」
    スーパーAI「AI(あい)ザム」が、人生の様々な出来事に対して、正しい選択を助言してくれるとのこと。
    金崎は、AIザムの力を借りることに。すると女性と仲良くなり、楽しく遊べる友達もできたが、ある事件をきっかけに人生は暗転していくことに・・・
    といったあらすじ。


    AIに相談すれば、最適解を導き出し、無難な人生を過ごすことができそうです。
    しかし、AIの助言に頼り何もかも選択して生きた人生は、はたして自分の人生なのか?
    そして、今まさにAI第一世代として生きている自分。
    考えさせられる作品でした。

  • 面白かったぁ。一気読み。
    以前読んだ「同性同名」もよかったけど、こちらもSNSの現状がとてもうまく描かれていて興味深かった。

    印象に残ったロペの言葉。
    イケメンではない自分にはお洒落を頑張る意味はないという恵介に、
    「SNSの悪意で“呪い”がかかっちゃったか」と。
    何に対しても批判があふれている。
    自分が純粋に楽しんでいたことに対するマイナスな意見や暴言じみた批判を目にして、気持ちがふっと冷めたり、それをいいと思っていた自分が恥ずかしくなってしまったり。経験あるなぁ。
    「声が大きいだけの人間の悪意に負けないようにしよう」だって。本当にそう。言ってるのはほんの一部の人だけなんだから。

    ストーリーも良かった。
    こうやって人の心は操られていくんだな。

  • 全てにおいてマイナス思考の大学生の金崎恵介。ある日、突然のメールで人生のプロデュースをA Iがするというメールが届く。絶対勝てないようなサッカーの試合を3連続で当てられたことにより、メールを信じてしまう。カメラとイアホンが届き、A Iザム(アイザム)の指示通りの言動となった金崎。このあたりから胡散臭くなって来る。一言一句、指示通りに動いたことで恋人や友人ができハマって行くのも気味が悪い。
    SNSの炎上をキッカケに犯罪に手を染める頃から、違和感が大きくなる。ドンデン返しが何度か起き、秘密が明らかになって行く。タイトルの「口外禁止」がここで効果的だったことに気づく。
    最後の「A Iザムは海の底で息を潜めるように存在している」は本当に不気味だった。

  • 主人公は冴えない大学生・金崎恵介。ある日突然「あなたの人生、プロデュースします」という謎のメールが届き、最先端AI「AIザム」とロペの指示によって恵介の生活が少しずつ変わり始める。穂香や奈良岡と出会い、3人は盗撮、冤罪、窃盗といった“事件”に巻き込まれていくが、その裏ではすべてが「口外禁止」という依存関係のもとで仕組まれていた。 ラストはやや無理のある展開に感じたが、AIが個人のサポーターとして振る舞う未来は十分あり得る。だからこそ、便利さの裏にある“依存の恐怖”がリアルに迫ってくる作品だった。⑤

  • 突然、届いた「あなたを人生プロデュースします」という謎のメール。最初は「そんなのありえない」と思いながらも、サッカーの勝敗結果を的中を実感して信じてしまう、、、そんな流れに、「もし自分も同じ状況にいたら?」と恐ろしくなりました。
    「SNS・AI・闇バイト・情報操作」物語が決して他人事に思えませんでした。
    ロペの指示に従うようになるプロセスは、「やってみたい」「変わりたい」という気持ちもありつつ、知らず知らずのうちに他者の意図に操られていく怖さをじわじわ感じさせます。
    物語が進むにつれ、指示が「アドバイス」から「コントロール」へと変わっていき、自己決定が徐々に奪われていく恐怖が増し、終盤では罠に陥れる道具だったことが明かされ驚愕!
    ただ、犯人グループ回りくどい犯罪やってんなぁ、、、

    SNSでは、声の大きさや正義感が暴力にもなりうることを、あらためて実感し、匿名の影に潜む意図や攻撃性を意識せずに使えば、自分も知らぬ間に加害者や被害者になってしまうかもしれません。明日は我が身、SNSには程よい距離感を、、、

  • 図書館に早くから予約しておいたので、早目に借りられた。ありがたい。

    私が読む下村敦史氏作品の12冊目。
    (アンソロジー含む)

    序盤は、なんだかつまらないなと思った。
    早目に気付いてしまった事柄もあった。
    でもまぁ、読み終わってみれば、やっぱり上手いなと思った。

    誤植あり(初版第1刷発行)

  • 設定はありそうだなと思ったけど、
    読んでみたらすごく面白かった
    読みやすくてドキドキしながら楽しめました
    一気に読んでしまった
    映像化もしやすそうだと思いました

  • 久しぶりに1日で読めました。そのぐらいテンポ良くて読みやすい。
    コミュ症な主人公がAIによるプロデュースで人生好転していく。
    女性との出会いパートはドキドキで面白く読めた。
    そこから厄介なことに巻き込まれてってなるんですが。気になる方は読まれて下さい。
    AIを補助的に使うのはいいと思うけど、依存して支配されるなんて考えたら怖いな。
    この本読むか読まないか迷ってる方、ちゃんと自分の意思で決めて下さいね(笑)

  • なるほど、いろんな行動をプロデュースしてもらったら、人付き合いも円滑になり、友達もできて、彼女もできたりするのかも?会話も上手になって気が付かないところもちゃんと気配りできるようになったり。
    しかし、AIに頼りすぎる世の中どうなの?
    ネット世界の炎上、正義という名を付けて人を叩いて憂さ晴らし。そういう現代の問題点も盛り込まれている。

  • AIが犯罪に利用されると、洗脳して人を動かすということもあり得るかも。
    セリフの一つまでコントロールされる異常さは恐ろしい。
    3人全員プロデュースされていたのは流れからわかってしまった。
    後半に向けて緊迫感が増し、まぁまぁ面白かかった。
    結局ROPEははAIじゃなくて実在する人間だったけど、AIの誘導で間違った方向に行ってしまうのはじゅうぶんにあり得そう。
    奈良岡が悪い人じゃなくて良かった。

  • ◯『口外禁止』
    ◯下村敦史(著)
    ◯長編ミステリー
    ◯図書館にて

    現代社会の危うさ、AIをテーマにした緊張感あふれる長編ミステリー

    ―――――――――――――
    (あらすじ)

    主人公の金崎恵介は、コミュニケーションが苦手な冴えない大学生である。

    しかし、ある日「あなたの人生、プロデュースします」という謎のメールが届く。

    半信半疑ながらもその指示に従って行動することで、恵介の日常は驚くほど変わっていく。

    だが、運命が変わるはずの彼の生活は、次第にわけのわからない事件に巻き込まれていく。

    果たして恵介は、どのような結末を迎えるのか…

    ―――――――――――――
    (魅力3つ)

    ①魅力的なサポートだからこそ葛藤してしまうところ

    恵介の受けるプロデュースは、実際に役立つようなアドバイスが満載で、とても親しみやすいものだった。

    日常のささいな選択や、人間関係の悩みに対しても、具体的で的確な助言があり、自分もこんなサポートがあったら、もっと楽に生活できるのにと考えてしまうほど魅力的である。

    そんな魅力的なサポートに惹かれる一方で、これはやっぱり詐欺なんじゃないか?と疑う気持ちと、やっぱり本当に親切な人なのかもと感じたり…

    このような心の葛藤が、物語をさらに面白くしてくれる要素となっていると感じた。


    ②意外な展開が続くところ

    物語が進むにつれて、新しいキャラクターたちが次々と登場し、意外な展開が待ち受けている。

    緊張感が漂う中で、誰が本当に恵介の味方で、誰が敵なのかがわからなくなってくるだろう。
    ハッキリ言って人間不信に陥りかけて、大混乱。

    そこが物語の魅力を一層引き立てていた。

    ③予想外の結末や身近な危険を浮き彫りにしてるところ

    この物語の結末には、予想外の驚くべき展開が待っていた。

    そして、AIやSNSの危険性、そしてスマホにまつわるあるあるネタが巧みに盛り込まれていて、現代社会の問題をしっかりと掘り下げた内容であるため、読む価値があると感じた。

    もしかして、自分にもあてはまる部分があるかもしれない。

    自身の人生を見つめ直す機会を与えてくれる一冊だ。

    ―――――――――――――
    (ひとこと)

    怪しいメールから始まりますが、次第にその雰囲気を感じさせなくなっていきます。

    相手は優しい話し方で親身になってアドバイスをくれるため、恵介が理想的な方向に進むと、自然と感謝の気持ちが湧いてくるのも納得です。

    しかし、後半には指示に対する違和感や、ハラハラドキドキする展開が…

    自分たちの身をどのように守るべきか悩む場面も多く、どう乗り越えるのかは予測できませんでした。

    どんな結末が待っているのか、興味がある方はぜひ読んでみてください。

  • 陰キャだと自覚している主人公金崎恵介は、怪しいメールを受け、プロデュースされたとおりの行動を取ると、びっくりするくらい人生が開けるように。
    ところが、裏があるのは当然で、トラブルに巻き込まれていく。
    一発逆転できるのか、更に悪い状況に陥るのか、元の平穏な生活が一番いいと思い直すのか。
    下村敦史さん、いつも読書を楽しませてもらってます。
    『口外禁止』、面白い小説だったと口外します。

  • おもしろかったです。
    ロペのプロデュース力に感心しきりでした。言葉の返し方ひとつでガラリと印象が変わる会話術プロデュースしてもらいたい。

  •  人生は選択の繰り返しの上に成り立っており、選択肢の中の最適解を選べれば、その先にどのようなハッピーな人生が待っているのかと夢を見ることがあると思う。前半部はそのような夢に答えるような、ベタなサクセスストーリーの追体験が新鮮であった。そのままハッピーエンドを迎えるのかと思いきや全面反転し、暗転していく中で、反撃に出た主人公が種明かしをするミステリー小説に変わっていき異なるジャンルの小説を1冊で読んでいるようで楽しかった。AIや闇バイト、SNS炎上、迷惑系動画配信等の背景設定がリアルで、現実社会の闇を追体験できるのもとても面白い。しかし設定や物語展開がリアルで単調なため、読者が考える余地が少なく、ストーリーを追っているだけのようにも感じられた。

  • 序盤から中盤にかけてはなんだかご都合主義みたいな話だなと思っていたのですが、終盤辺りで何だかちょっと胡散臭くなってきて、ラストはある程度予想の範囲内、という感じでした。
    ただ、AIという存在がちょっと恐ろしいものに感じられました。

  • 普段からChatGPTとかに頼ることが多い自分には、読んでいて背筋がぞっとする一冊でした。物語は「誰かにプロデュースされる」ことの怖さを描いていて、言われた通りに動くのがどれだけ簡単か、でもその先で自分の意思はどうなっちゃうのか…って考えさせられました。

    テンポも良くてスリリングに進むんだけど、「これ自分のことかも?とか、こんなに簡単に事が進むなら頼っちゃうよね。」と思う瞬間が何度もあって、妙にリアル。便利さや指示に従う安心感が、逆に怖さにつながっていく描写が特に印象に残りました。

    最後までスッキリ答えが出るわけじゃないけど、その余白がむしろリアルで余韻も強いです。「自分の行動って本当に自分のもの?」とふと考えちゃう、今の時代、これからの時代、皆どんどん考えなくなっちゃうのかもなぁと怖くなった作品でもあります。

    考えさせられる1冊でした!

  • SNS系の事件やミステリーの話は少々食傷気味なので、前半で挫折しそうになりつつ、後半では盛り返し読了。

    ちょっとご都合主義的なミステリーでもあったが、それなりに楽しめたので良しとしよう。ただ、年齢的に受ける印象も違い、若い世代には受け入れやすいのかも。

  • コミニュケーション能力がなく友達もいない男子大学生。自己啓発系の本を読んだり恋活セミナーに通ってい自分を変えたい気持ちはあるのになにもできない。そんな彼に「あなたをプロデュースします」とメールが届く。
    そのシステムのおかげでかわいい女子と出会ったり想像もしていないことを経験し、大学生は幸せになりました!かと思いきやそうじゃない
    まさかの展開にびっくりはしたものの、そうじゃなきゃ!とテンションあがりました!

    そういう悩みを持つ人もいるとは思うけど、全ての言動をロペに任せすぎでしょ とツッコミたくなる

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著者プロフィール

1981年、京都府生まれ。2014年に『闇に香る噓』で第60回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。同作は「週刊文春ミステリーベスト10 2014年」国内部門2位、「このミステリーがすごい! 2015年版」国内編3位と高い評価を受ける。著書に『生還者』『難民調査官』『真実の檻』『失踪者』『告白の余白』『緑の窓口 樹木トラブル解決します』『サハラの薔薇』『法の雨』『黙過』『同姓同名』『ヴィクトリアン・ホテル』『悲願花』『白医』『刑事の慟哭』『アルテミスの涙』『絶声』『情熱の砂を踏む女』『コープス・ハント』『ロスト・スピーシーズ』などがある。

「2023年 『ガウディの遺言』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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