水を打つ 下 堂場瞬一スポーツ小説コレクション (実業之日本社文庫)

  • 実業之日本社 (2010年11月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784408550121

みんなの感想まとめ

競泳やメドレーリレーの世界を舞台に、選手たちの青春と努力が描かれています。物語は東京オリンピックを背景に、選手たちが直面する課題や成長を通じて、スポーツの厳しさと感動を伝えています。特に、五輪に挑む選...

感想・レビュー・書評

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  • 物語に入り込めない原因は私自身にあるのだろう。そのことを前提に…

    FS-1が下半身の浮上をサポートしてくれる優秀な水着であればこそ、日本代表選手ならそもそも下半身が衰える弱点を把握していただろうし、強化するトレーニングも日々していたはずだと思う。

    そう思うのは私がランナーであり、現在主流のカーボンプレート入りのシューズとFS-1が重なったからだ。箱根駅伝で殆どのランナーがピンク色のナイキシューズを履いていた事が記憶に新しい。そもそもランナーは跳ねるシューズの利点と欠点を把握し、練習ではカーボン無しのシューズで脚の筋肉を鍛えて抜いているはず、素人の私でさえそうなのだから。
    本書では、五輪を泳ごうとする選手がFS-1に頼り切った練習ばかりをしているとは到底思えなかった。

    FS-2ではなくマナカを着用する選手が増えるのか?と波乱も期待したがそうでもなかった。

    メドレーの参加を渋っていた小泉が、五輪中に殻を破った経緯も少し浅く感じたが、そこは小泉の若さゆえと納得させた。最後の数ページは素直に感動した。

  • 堂場舜一のスポーツ小説はやっぱり面白い。
    この本は、競泳、メドレーリレーの世界を描いています。
    この本が書かれたのは2010年なのですが、舞台は東京オリンピック。
    読みながらちょっと不思議な感じがしました。
    スポーツを観戦して感動することがしばしばあります。
    一瞬のための努力。
    そこにはすさまじい時間と力が注がれるのだということを思い知らされる。
    感動の陰にあるものを思いつつ観戦したい!と改めて思いました。

  • 水泳は個人競技
    こんなにも繋がりを感じるとは思わず
    心に響くとも違う
    なにかを感じたが言語化できない感情になった

    自分を強くしようと創る『自分』を
    突き詰めて突き詰めた先の世界のお話

    選手目線、コーチ目線、営業目線
    色んな目線で描かれる競泳が面白い

    全ての泳ぐ人の人生が茨の道

  • 堂場さんのスポーツものは、やっぱり最高に面白い♪

    ラスト50~60ページくらいから、物語は一気に加速。一瞬たりとも目が離せなくなり……最後の20ページ前後はもう、息苦しくなる程だった。

    小泉の変容。
    それを受け入れるリレーメンバー。
    そして、決戦。。。

    正直、上巻を読んだ時点ではこれ程までの面白さを期待していなかった。冗長だなぁ…と。

    アスリートの選手生命の短さ、世代交代、水着のレギュレーション問題、傲慢な若者との向き合い方・・・テーマが盛り沢山に詰め込まれ過ぎじゃないか?とも思っていた。

    しかし・・・あの、長く長く、長ぁい上巻と、下巻の前半3分の1があったればこその、ラスト60ページの感動があったのだなぁと、読後の今は思える。


    (上巻が長~く冗長に感じて退屈なもんで)再読したいとは思わないけれど、(きっとしないだろうけど)最っ高に面白いスポーツ小説だったということは、保証できる。

    ★4つ、9ポイント。
    2019.12.11.古。

  • もともと堂場瞬一さんのスポーツ小説のファンなので期待しすぎていたのか、ドキドキ感が物足りない気がしました。

    これはスポーツ小説というよりもスポーツ選手たちの青春小説って感じかな?水泳のレースそのものの描写が弱く、文量も少ないのでイマイチ入り込めず残念。

    小泉選手が変わった理由も、なんか納得できるようなできないような……

    読み終わった後の気持ちよさがなかったです。

  • 面白くてワクワクしながら読めました。

  • 小泉の変化にしろレースの結果にしろ、何となく話の流れは先読みできるんだけど、それでもやっぱりレースのシーンになるとドキドキしながら読んでた。塩素の匂いとこもる湿気、そして水の音。懐かしい。いつかまた泳ぎたいなあ。

  • コーチとなった今岡は小泉とコミュニケーションを何とかとろうとする。
    だが小泉の他を遮断するような態度は変わらない。
    その原因は何か?
    今岡は小泉の過去をたどり始める。
    リレーとは、競泳に限らず陸上競技でも駅伝でも次の人にレースを引き継ぐということが絶対条件だ。
    バトンがない競泳のリレーでは息をあわせないと最高の状態で引き継ぐことは難しい。
    チームがひとつにならないと。
    その思いは今岡を、そして矢沢を動かしていく。
    「FS-1」に翻弄される選手たちこそいい迷惑だろう。
    メーカーにはメーカーの努力が必要で、物語では無能な上司ひとりの責任のように描かれていたが企業ならば二重三重に対策を考えておくべきでは?と思った。
    熾烈な企業競争は仕方のないことかもしれないが、競技者である選手が巻き込まれるようなことは二度とあってはならないと感じた。
    終盤に用意されていたオリンピックの本番。
    やり直しはきかない一発勝負のメドレーリレー決勝。
    すべてはこの感動のために長い物語があったのだと納得できるラストだった。
    チームとはどんなものなのか?
    ひとりひとりの選手に求められているものは何なのか?
    それぞれの登場人物の描き方が丁寧で物語に深みを与えていた。
    堂場さんの描くスポーツの世界は本当に素晴らしい。

  • 不許可となった高速水着メーカーの内紛。
    各選手の体調、精神面の悩み。
    現役引退したコーチの苦悩。
    そして何よりひたすら自分のうちに閉じこもる天才スイマー。
    様々な問題がもつれ合いながら、重層的にクライマックスのメドレーリレーへと集約する。
    結果はあらかじめ想定内とはいえ、やはり読み手の心を熱くする。著者の持つ筆力のなせる業(わざ)か。

  • ネタバレになるのであまり書けないのですが、ほぼ予想通りに展開します。
    小泉くんがなぜあんな振る舞いをするのか。
    このなぞが解かれます。
    孤高のエースと言えばかっこいいけど。

    今岡の奥さん、矢沢の彼女のいずれもが、相手を物凄く思いやる姿勢、それも自然な形で。
    素敵だなぁと思った。
    スポーツマンなのに中学生みたいなところが子供っぽくてカッコ悪いが、一気に雪融けするとこなんかも男だなぁと笑えた。

  • やっぱり泳ぎたくなる話だったなぁ。登場人物がすごく人間臭くてよかった。みんなが熱くて何かを真剣にやれるっていいなと思えた!

  • 東京で行われるオリンピック。競泳陣はそれぞれと向き合うと同時に、チームの事も考えなければならないという葛藤に悩まされます。新星・小泉は力を発揮する事が出来るのかが見所だと思います。

  • どきどきしてた、ずっと
    きっと小泉くんに何かあって、いつか心を開いてくれるって思ってたけど…大人の呪縛って怖いよ
    本当に選手を思うなら、自分以外から指導を受けないようになんて言わないよ
    言うのかな?こんなにまっすぐな高校生に?
    怖いこと言ってるって思ってしまった
    スポーツの喜びも怖さも、アスリートだけの物語じゃないところも面白かったなあ
    あとは、SICの嫌なやつがちゃんと制裁を受けたかが気になるし、ワカマツも辞めてないんじゃないかとかも気になっちゃう
    シンプルに小泉くんの成長も見たいし、新しい水着も楽しみ
    やっぱりリレーは楽しい
    圧倒的個人競技の中の、ほとんど唯一のチーム
    最後がちゃんと美談過ぎてないところも好き

  • 堂場さんの本は希望の持てる終わり方をするのでとてもよい。
    小泉が最後の最後でリレーメンバーに打ち解けた場面は涙が出てしまった。

    2011年に東京オリンピックのことを書いている。
    まさか、その当時、東京オリンピックが緊急事態宣言下で行われるだなんて想像もしなかっただろう。
    コロナが無ければ、この本のようなにぎやかな大会になったんだろうな。

  • 爽快感いっぱいの作品。4年後の物語をいつか読んでみたい。

  • やっぱりマラソン、駅伝シリーズのほうが好きかな。

  • 小泉の人格形成について謎を持たせすぎた感はある。ミステリ的な作風が個人的にはミスマッチに感じた。
    でも、水泳競技者の心情描写は緻密で思わず頷いてしまうほど引き込まれた。
    ツールに頼ることを頑なに拒否する大河の在り方と ツールに依存する小泉や他の選手たちの在り方に、スポーツとはどう在るべきかを考えさせられる。

  • 2010年の本、当時読んでたらもっと面白かっただろう。

    堂場瞬一のスポーツ小説をマラソン5冊→野球2冊と読んでからこの上下巻ときた。最初から全部読むと決めて、発刊順に読んだ方がいいと思う。

  • 一気に読んだ。 僕も水泳をするし、息子はずっと水泳をやっててメドレーリレーのフリー(アンカー)もしてるので、読んでて手に汗握る! 確かに小説としては奥が深いとは思えないが、やはり男としてスポコンものは単純に好きなのか、こういった内容は理屈無しに心に響く(百田直樹の「影法師」みたい)。 たまにはこういう本を読んで、純粋な気持ちを思い出すのもよし! ※ 近藤史恵がこの題材で小説を書いたらどんなふうになるか興味津々?

  •  視点を分散して多層的なドラマ構成を狙ったんだろうけど、結局どれもこれも中途半端に終わった感……(´ェ`)ン-…
     特にミステリータッチの小泉の過去探索、最後まで納得がいかずモヤモヤ……発達障害の一種ってこと?……(´ェ`)ン-…
     水着メーカーの内情も、それだけ専念して書いてれば「陸王」ならぬ「水王」になってた可能性も……(´ェ`)ン-…

     ラストの決勝シーンでは、さすがに胸熱……にはなったけど、とにかく全体に「言わずもがな」「蛇足」「言わぬが花」の一文二文が多く、ちょっとダレ気味……(´ェ`)ン-…
     これ、ドーバー作品すべてに共通する特徴だなあ……(´ェ`)ン-…
     2割削減すれば、スッキリするのに……
     あくまで個人的な好みだから、好きな人は好きなんだろうけど……(´ェ`)ン-…


     ま、前巻レビューで書いたとおり、ほんと時期的にジャストタイミングな読み方をしたのは儲けものだった( ´ ▽ ` )ノ
     がんばれニッポン、ウルトラソウル、ヘイッ!( ´ ▽ ` )ノ

    2018/05/20

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著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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