最初に探偵が死んだ (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
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本棚登録 : 175
レビュー : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408550428

感想・レビュー・書評

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  • 衝撃のタイトル。
    帯の「えっ、うそ?まだだれも殺されていないのに…!?」というフレーズも魅力的。

    これは私の好きなグダグダな展開に違いない!と思ったのだけど…。

    作家・星野万丈の作品が映画化され、その映画のシーンを真似た犯罪が多発。
    そのせいで星野の養子・内野宗也は被害者と加害者の両方の家族から恨まれることになる。
    そして星野から受け継いだ遺産の相続も悩みの種だった。
    内野は名探偵・笛木日出男に新しい遺言状を発表する場に立ち会ってほしいと依頼する。
    遺言状の内容によってトラブルが起こることをを防ぐために。

    そして発表の日を前に山荘で次々と殺人事件が起こる。
    その最初の犠牲者は名探偵・笛木‥!?

    物語の導入はとても好き。
    いきなり探偵が死ぬなんて、すごい発想だと思う。
    でも推理の進み方というか‥、死んだ名探偵の扱いが…、私的には残念。
    もっとマヌケでも良かったのでは?

  • タイトルと帯に書いてあった「仰天の展開」からイメージしていたのとは違って、ちょっと違和感。探偵が物語自体からフェイドアウトするわけじゃないし(まあそれが後半に必要になってくるものの)仰天感は薄かったかなあ。


    ミステリを推理しながら読めないタイプだから、偉そうなことは言えないんだけども。

  • 遺産相続の遺言発表のために集まった一族。殺伐とした状態で、事件の抑止力のために呼ばれた名探偵。しかし探偵が最初に殺され、次々と殺人が起こってしまうというストーリー。

    タイトル通り、ミステリーの土台を覆す設定がまず面白い!にもかかわらず、閉ざされた山荘での連続殺人というベタさが読み進めやすい。そしてもう一つ、死者の視点と生者の視点の二点から話が進められる。これがコミカルでまぁ面白い。

    「設定」「駆け引き」「緊張感」「どんでん返し」が素晴らしい。つまるところ起承転結が素晴らしいということか。登場人物を騙し、読者を騙す、という流れが綺麗に決まったら作者は気持ちいいんだろうな。

  • 作家・星野万丈の莫大な遺産を受け継いだ内野宗也は、四人の養子に遺産相続の権利を与えていた。ところが、新たな養子候補が現われたことから不穏な動きが。内野の依頼を受けて、一族が集う雪の山荘に向った名探偵・笛木日出男だが、何者かにいきなり殺されてしまう。残された一族の運命、そして遺産は誰の手に!?

  • 自他共に認める名探偵・笛木日出男は依頼先の山荘であっけなく何者かに殺されてしまう。
    どうやら幽霊になったらしい笛木は、やはり誰かに殺された健二とともに事件を推理していく。
    どれほど笛木が名探偵か。
    冒頭での灰浦警部補とのやりとりに描かれている。
    なのに山荘に舞台が移ったとたんに名探偵は死亡。
    まさか幽霊が推理していく物語?と思いながら読んでいくけれど、さすがに幽霊には推理は出来ても事件を解決はできない。
    大掛かりな殺人を企てたわりに動機が弱いような気もした。
    殺害方法も結果的には行き当たりばったりになってしまっている。
    発想は面白いかもしれないけれど、何とも消化不良のような中途半端な物語になってしまっている。
    本格派長編ミステリーと裏表紙のあらすじに書かれていたけれど、どのあたりが本格派ミステリーなのか最後までわからなかった。

  •  依頼を受けた探偵が、山荘で関係者に会うものの最初に殺されてしまい、残された者たちは、電話も通じない、村とを繋ぐ唯一の橋も落ちて陸の孤島と化した山荘で、犯人を捜し出すーーーーみたいな展開を想像していたんだけれど、まぁそれはシチュエーション的には大体そうだったんだけれど、実際に話を展開させる方法は斜め上を行ってた。

     純粋な意味でのミステリを期待している人にとっては、やはりアンフェアだと思われるだろうけれど、それが許せれば、おもしろい作品かな。
     ただ、発想はおもしろいけれど、詰めが甘い感じはする。動機とか登場人物の設定とか。ラストも。
     それに、読んでいくと結構矛盾があったり、説明不足から中途半端になっていることがあったりするので、やはりミステリとして読もうとすると、ちょっと無理がある。

    ・探偵の助手は高熱があったのでは? 演技? 治ったの? そもそもなぜ探偵を殺したの?
    ・最後、「あの子をお願い」と言ったのは照美のはずなのに、次のページでは工藤になってる。
    ・Q国とかクスリとか。。。
    ・エピローグで「2名の生存者」の2名の部分が強調されてたってことは、そこに何かしらの含みがあるんだろうけど、よく分かんなかった…。警部補と樹里ちゃんだと、素直に思っちゃダメなの?
    ・灰浦警部補は、笛木探偵を打ち負かしてやろうと、あんなに躍起になっていたのだから、最後、笛木探偵が死んだと知った後の灰浦警部補サイドのお話があってもいいと思ったけど、エピローグをいい感じにするには、ないほうがいいのかな。


     奇想天外な展開とか、この後どうなるんだろう!? みたいな気持ちは持てるから、ミステリでなく、そうしたお話と思って読んだほうが、変な期待の裏切りはないと思う。
     ミステリよりSFかな、と思ったけど、そんなことを言うと、SFファンから、こんなのSFじゃない、と言われそう。

  • 蒼井上鷹は,たまたま本屋で見かけた「九杯目には早すぎる」をきっかけに読み始めた作家。読みやすい文章とヒネリの利いたプロットの作品が多く,かなり好きな作家である。
    「最初に探偵が死んだ」は,探偵である笛木日出男が,最初に死んでしまうという物語。この「最初に探偵が死ぬ」という部分までヒネリが効いているという秀逸な作品だ。
    探偵として山荘についてすぐに死んでしまった人物は,その直後に殺された健二に探偵として山荘に来た人物だと見破られる。
    健二達は現世の者とはコンタクトできない「G」という存在になり,自分を殺した犯人を見つけるために捜査をする…という西澤保彦を思わせるSFじみた設定。
    この設定をベースに,蒼井上鷹らしいヒネリの効いたストーリーが進んでいく
    作家・星野万丈の莫大な遺産を受け継いだ内野宗也には,血の繋がらない養子達。その中で殺人事件が起きる。捜査をするのは笛木の知人である灰浦警部補。嵐の山荘型のミステリらしく,相続人である養子達が次々と死んでいく。
    その真相は養子達は実は全員星野万丈の実子であり,星野万丈の血を根絶やしにするために,内野宗也,その妻すせり,そして顧問弁護士の工藤久が協力して連続殺人を行っていたというもの。
    探偵役の笛木を呼び寄せたのは,すせり達が,笛木のもとで助手として働いている八郎も星野万丈の子どもであると思っており,八郎を呼びよせ,殺害するためだった。
    八郎はなんと,笛木を撲殺しており,笛木として山荘にやってきていた。山荘で最初に探偵役の笛木が死んだと思っていた人はここでガツンとやられる。山荘で笛木として死んだのは八郎であり,笛木はもっと早くに,八郎に殺されていたのだ。まさに,「最初に探偵が死んだ」である。
    最後の最後は,灰原刑事の活躍により,樹里という少女の命だけは救われるという形で終わる。
    読みやすい文章,ひねりの効いた(ひねり過ぎの?)プロット,そして魅力的なキャラクターと,さすが蒼井上鷹!といいたくなるほどの極上のエンターテイメント。
    ★5とするには,もう少し心に響くものが欲しい。とはいえ,文句なしの★4。

  • 最初に探偵が死んじゃったらどうなんの?と思って読み始めた。
    事件の結果はどうあれ、話の後半の展開は面白かった

  • 幽霊譚という感じ。主人公死んでるしなんにもできないしまどろっこしいって感じでした。

  • まぁまぁ
    タイトルに惹かれた

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プロフィール

1968年千葉県生まれ。大学卒業後、会社勤務を経て執筆活動に入る。2004年、「キリング・タイム」で第26回小説推理新人賞受賞。同年「小説推理」掲載の「大松鮨の奇妙な客」は、第58回日本推理作家協会賞・短編部門の候補作に選ばれた。同二作を含む短編集『九杯目には早すぎる』でデビュー。著作に「4ページミステリー」シリーズ、『ロスタイムに謎解きを』『最初に探偵が死んだ』など。

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