マンボウ家族航海記 (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
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本棚登録 : 70
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408550541

作品紹介・あらすじ

物静かで言葉遣いも上品だったマンボウ氏が躁病になり、斎藤家の生活は一変。破産に至るまで株売買を繰り返し、自宅に共和国まで作ってしまう。ドタバタ大騒動に巻き込まれながら、妻と娘は人生の航海をともにするのだが…娘の結婚、孫との交流、妻とのケンカ(?)など、マンボウ一家をめぐる爆笑&しみじみエッセイを厳選の一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 2018.6.10 読了

    325ページ

  • あとがきに、平成23年8月19日とある。
    北杜夫が亡くなったのは、同年年10月24日、ほぼ絶筆であろう。

    絶筆であっても、北杜夫のユーモアはたっぷりで、夜密かに、喉をひきつらせて笑ってしまった。まことにもって、偉大な人である。

    その偉大な人が畏れおののいていたのが、北杜生の父親の斉藤茂吉である。

    先日、私は浅草寺を参拝した。斉藤茂吉の晩年、北杜夫が茂吉を背負って、浅草寺を参拝した写真を、上山の斉藤茂吉記念館で見た。その写真を思い浮かべながら参拝した。

    写真の前で、少しの間、立ち尽くした記憶がある。偉大な人である。

  • 面白い

  • 「マンボウ酔族館」,「マンボウ夢草紙」,「マンボウ夢のまた夢」を底本とした,マンボウ家エピソード集。

    若い頃から晩年まで著者の視点から語られた家族の姿。だいたい時系列になっているのでマンボウ氏が家族とどう関わってきたのかが読み取りやすい。

    マンボウ氏の文庫を買い求め,もっとも影響を受けた高校生の時に,あたりまえだけど存命していて,お孫さんと交流していたのかと思うと不思議な感じがした。

  • 『マンボウ航海記』と一緒に購入した一冊。
    北杜夫氏の訃報を知ったからだ。
    これは著者が59歳から84歳まで週刊雑誌に連載してきたエッセイの中から著者が選んで編集した文庫本で「あとがき」が…平成23年8月19日…軽井沢にてとある。
    亡くなったのが同年の10月24日だからこの「あとがき」が絶筆だった可能性がある。
    そう思って読むと複雑な思いに捕らわれる。
    いきいきと夫であり祖父であり躁鬱患者としての日常が描かれている。共感する部分や安心させてくれる所が多い。
    苦悩を笑いに描く理性と分析力、客観視できていることに感心した。

    ご冥福をお祈りします。(合掌)

  • 先月亡くなった北杜夫さんの本。
    とても読みやすく、ユーモラスに溢れていた。

  • 10月15日発行のこの本を買った後10月24日に訃報を聞いた。
    かなりのお年だったようだ。それなのに書いてらしたのかと思ったら
    週刊小説に連載されたエッセイから家族について書かれた物を中心に編集したものだそうだ。納得。元気の入り具合が微妙に違うと思った。

    自分の躁うつ病もネタにしてものを書く。軽妙に
    自分を含めて他人がすきなんだろうなぁ基本的には

    あとがきの日付は8月19日。読者の、健康を祈って終わっている
    なんとも言えなくて……
    本棚に埋もれている新潮社発行の全集を読み直してみようか。
    せっかく好きで買ったのだから。

  • 前半は、以前読んだ『マンボウ酔族館』と同じ。
    後半も私生活の中の出来事からのエッセイが続き、亡くなる今年まで筆を執っていた様子が覗える。
    年老いて尚、ユーモアのセンスのある作家であった。

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プロフィール

1927年東京都生まれ。54年、『幽霊』を自費出版。60年、『どくとるマンボウ航海記』が大ベストセラーとなりシリーズ化し、作家に転身。同年、『夜と霧の隅で』で芥川賞、64年、『楡家の人びと』で毎日出版文化賞を受賞。著書に『さびしい王様』『輝ける碧き空の下で』などがある。

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