モップの魔女は呪文を知ってる (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
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レビュー : 71
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408550602

感想・レビュー・書評

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  • 女清掃員探偵キリコシリーズ。3作目だったけれど1、2作目が図書館になかったので…でも、短編集なので途中から読んでも十分楽しめた。
    キリコは事件を何気なく解決しながらも、そっと寄り添ってくれるような存在。真実を暴くけれど攻撃性がないというか。人に対して心から優しいんだろうな。キリコのような存在が近くにいてくれたらいいのにな~と思った。

  • もっと評価されてよいはずの、このシリーズ。近藤史恵はそろそろ大ブレイクするのではないか??と思っているが、なかなか火がつかない。それでも、いつも応援している大好きな作家だ。

    このシリーズには感動すら覚える。
    読み心地がライトなミステリーだからと言って、内容もライトなわけではない。清掃作業員の女の子、キリコがオフィスビルや病院やスポーツクラブをピカピカに掃除すると、心も晴れやかになるから、これは読む心の掃除だ。
    とくに今回はキリコに胸がキュンキュンしてしまう。いつも温かく優しくて周りの人に力を与える役回りである彼女に悲しい出来事が降りかかる。思わず守ってあげたくなってしまう。こんなに一人のキャラクターを好きになるなんてことはあまり覚えがない……

    今回は特に病院を舞台に、入院患者の女の子をめぐるエピソードは大作で(と言っても150ページの中編だけれど)、読み応えがあった。

    心に響く数々のセリフの中から一つ。
    「みんな、さ、それぞれ頑張って、ちゃんとやってきているの。なのに、自分がやってきたことって、つい、なんでもないことのように思っちゃうの。人のやっていることばかり、立派に見えちゃうの。どうしてだろうね」
    私ももう少しだけ、自分に自信を持ってみようと、あらためて思うのだった。

    あと一冊でシリーズを読み終えてしまうことが悲しい。

  • 「実業之日本社文庫初登場!」とあったので
    シリーズ第一作だと思い込んで読んでみたら、なんと三作目で
    相変わらずの粗忽さに、「私のおばかー!」と叫んだのはヒミツですが

    ある時はフリフリの黒のドレスに白いエプロンのロリータファッション、
    ある時はビーズのネックレスをじゃらじゃらつけたエスニック風、
    またある時は黒のパフスリーブのトップスと赤地に白い水玉のスカートで
    ミニーマウス風。。。と
    清掃員の仕事の時にもおしゃれを欠かさない
    おだんごヘアのキリコが、とてもキュートです♪

    ペットショップでガラス越しに目が合った仔猫に運命を感じて
    「あの小さな王女様に奉仕したい!」と
    昼も夜も土日も休まずバイトに精を出す女の子のお話に
    うんうん、と頷きながら涙し、

    小児病棟での「代理によるミュンヒハウゼン症候群」の
    痛ましい実態を知って愕然とし、
    そんな悲劇を利用して自分に有利な結果を導こうとする
    卑劣な大人達に怒りを滾らせながら

    キリコと最愛の旦那さまとの馴れ初めを知りたくて
    早くもシリーズの1、2作目を図書館でサーチする私でした。

  • 清掃作業員・キリコシリーズ第3弾。
    近藤さんのライトミステリーはさらさら~っと読めて好きです。

  • 流行のファッションに身を包むキリコは清掃の仕事のついでに事件も人の心もクリーンにしてしまう──というお掃除ミステリ。
    「女清掃人探偵」シリーズの第3弾。

    今回は4編の短編が収録されていますが、一番読みごたえがあったのが他の短編よりも長い中編の「第二病棟の魔女」というお話。
    小児病棟で噂される魔女騒動。新人看護師が遭遇した魔女の正体とは。
    そして少女の入退院の理由とは…。

    いつものようにキリコが探偵役と思いきや、中盤でキリコが謎の中心に据えられています。
    読者をミスリーディングさせて煙に巻き、真相に至るまでのスリリングな展開に至らしめる手腕は見事で(ちょっと強引だけども…)、先の読めないワクワク感を味わえました。

    前作と同様、仕事や人間関係に悩み立ち止まる人間がメインに描かれています。
    他人との距離をはかりかねている新人看護師だったり、妹との確執に悩む女社長だったり。

    彼らに対しキリコは対処方法を示唆し、その上、できるだけ相手に寄り添おうとしてくれます。
    そんな彼女の真摯な気持ちが自然と伝わり、登場人物たちも読者も皆、キリコのことを好きになってしまいます。
    ままならないことも多い世の中だけど、苦しい時や悲しい時はキリコがいてくれる、そう思うだけで何とかやっていけそう。
    大袈裟ですけどそんな気持ちになれます。

    作者は人の悪意がむき出しになる瞬間の描写がうまく、毎回ぞっとしますが、人の持つ善良な部分とそうでない部分を読み手につきつけ、いろいろなことを確認させてくれているのかも…と思います。

  • 既読なことに気付かず借りてしまった。前に読んだ時は文庫版でなかったことが罠だった…。「愛しの王女様」であれ?と思って、「第二病棟の魔女」で確信した。全て読み終えた後パラパラとページを捲ると、改めて読み心地が好かったなあと思わされる。「水の中の悪意」が可愛くてすき。奥田英朗さんの伊良部先生シリーズの一作を連想したりした。「愛しの〜」はつらかった。キリコにだってあるどしゃぶりの日を描いた「第二病棟〜」も印象的。「コーヒーを一杯」は唯一死なないミステリじゃなくて驚いたけれど、視線が優しかった。(再読)

  • 解説杉江松恋氏。作者の経歴を詳しく載せてくれた。
    短編4つ。

    今回は割と重めのテーマでした。。。

    けれど、いつもと逆で
    キリコが看護師に励まされる展開もあって、良かった!!
    スーパーウーマンのように感じてしまうけれど彼女も若い女の子で、悩みはあって

    登場人物達と彼女がその後も交友関係が続くといいな。。
    と思えるように
    近藤氏の描く登場人物達は身近で、魅力的。
    もちろん長所ばかりではないけれど、キリコは短所を長所に変えてくれるので凄いなぁ、と。

    2話目のバイトの女学生の話を読んで
    本当、公共物は綺麗に使っていこう、と気をつけたい。

    いくらお給料をもらっているとはいえ
    感謝されなくても、仕事をきちんとやっていれる人たちがいるから社会はなりたっているのだなぁ。。

  • 面白かった。
    おばあちゃん、亡くなったんだね。全体的に、ちょっと固い内容だった。

  • 軽すぎず、重すぎず、読みやすい物語。

    やっぱり、お掃除って大事。
    私の心も、そろそろ大掃除が必要。

  • シリーズ3作目。読みやすかった。

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著者プロフィール

近藤 史恵(こんどう ふみえ)
1969年大阪生まれの推理作家、小説家。
大阪芸術大学文芸学科卒業後、1993年『凍える島』で第4回鮎川哲也賞を受賞し、デビュー。
2008年、『サクリファイス』で第10回大藪春彦賞受賞、2008年度本屋大賞部門惜しくも2位、第61回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門候補作になる。これがシリーズ化もされた代表作となった。ほかの代表作に、ドラマ化された『天使はモップを持って』シリーズ。
2006年から、母校の大阪芸術大学文芸学科客員准教授に就任している。

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