- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784408550992
感想・レビュー・書評
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高校生の青春をテーマにした小説は好きだけど、これはあまりはまらなかったなぁ、、
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自分も女子校だったので懐かしく思い出しながら読みました。
思い返してみたら、私もクラスの一人一人のことを知らなかったなと。
今もう一度あの頃を過ごせたらどうするだろう、何をするだろう。
むしろ、今、何をしよう。と思いました。
玲についてはもう少し直接的に心の変化を知りたかったなと感じました。
そこがこの本の面白いところなのかもしれませんが。 -
ここではないどこか。居場所のない不安定さ。殻の中で固まっていた高校生の女の子たちが歌をきっかけに少しずつ殻を破って周りと触れ合いはじめる。歌の結果やどんな道を進むのははっきりとはわからないが、内面の葛藤や凝りがほぐれて柔らかくなっていく感じが伝わってきた。女子高生。私もそうだった。
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いつでも読み返せば力を貰える本
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繊細で危ういけどいろんな想いの詰まった歌が聴こえてくるようでとにかく良かった。
ムスメに絶対読ませたい物語♪ -
『羊と鋼の森』がとても良かったので、2冊目の宮下奈都さん。
著名なヴァイオリニストの娘・御木元玲とそのクラスメイトたち、女子高校生6人の思春期真っ只中のいろんな「ぐるぐる」なお話。
合唱コンクールの話かと思いきや…本当にまったくと言っていいほど派手さがない!だからこそ、じんわりと染み込んでくる感じ。たとえ自分にとって不本意な場所であっても、そこでしか出会えない人、今しか経験できないことがある。
恩田陸さんの『夜のピクニック』を読んだ時に感じたように、主人公たちと同年代の頃に初読みしたかったです。
「人生にひとつも無駄なところがない。つらかったことも、悲しかったりさびしかったりしたことも、人を恨んだことさえも、みんな血肉になる。」(250頁)
続編があるようなので、ぜひそちらも読みたいです。 -
高校生の時の葛藤を忘れないでいたいなぁ〜
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宮下奈都さんの物語には、いつも清潔な静けさが満ちていると思う。
この小説は女子高が舞台でクラス合唱が要だというのに、不思議なほどに静謐さが横溢していて、ドラマでいえば普通の学園ものを観たというよりはスローモーションやスナップショットを多用したノーナレーションのドキュメンタリーをじっくり楽しんでいるような感覚で読み進めた。
だからといって感動が薄いわけではなく、心の深い井戸にまっすぐ石を投げ込まれたような読後感の本。波紋が長く消えずに残っている。
女子中高生の頃に読みたかったなあ。 -
「合唱」と聞くと学生時代のどこか面倒くさかった記憶が思い起こされました。途中で読むのが疲れてしまうかと心配でしたが良い意味で裏切られました!
合唱が中心だけど焦点は合唱ではなく、歌の持つ独特な力が女子高校生の心を動かしていく。
そして、自然と読者も音楽にまた触れたくなる。
そんな素敵な本でした。 -
新設の女子校の合唱コンクールをきっかけに、それぞれの事情を抱えていながらお互いを知ることがなかったクラスメートの少女たちが、悩みながらも挫折を超え、閉ざしていた心を開き、心を通い合わせるようになる青春群像ストーリーでした。単純にみんなで頑張って優勝したみたいなサクセスストーリーではなく、純粋に歌うことのよろこびこそががすなわち生きるよろこびなのだということに気づいていく過程を丁寧に描いてる所がとても良かったです。